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だ る ま さ ん が かがくいひろしの世界展

「だるまさん」シリーズ

この絵本に出会ったのは、息子を産んだ約10年前。仲のいい友達が、「この本は、ほんとめちゃくちゃ子どもが笑うから!」と言ってプレゼントしてくれた。
本当だった。

生後半年くらいだったと思われる息子の反応はすさまじく、すぐに私は残りの2冊も買って
だるまさん が・の・と をコンプリートした。

そしてそのあとまた別の友達から
「だるまさんが」をプレゼントしてもらって4冊手元にある。

これはもう赤ちゃん絵本の鉄板すぎて、
もはや最近では贈り物にできないと思っている。


かがくいひろしの世界展 八王子夢美術館

かがくいひろしさんが大学の同専攻の大先輩であった、ということも、特別支援学校の教員をされていたことも、ご病気で若くしてご逝去されていることも、実はまったく知らなかった。

母校学芸大の教授から
「こんなシンポジウムやるよ」と

「かがくいひろしの世界と学芸大学」10月30日(水)東京学芸大学芸術館にて

それに関わらせていただくことになったので、
まずは昨年夏に放送された日曜美術館を録画で見た。

衝撃だった

特別支援学校の教員として勤めながら絵本を描いていたかがくいさん。
言葉で、動きで、表情で、人形や作品を介して、
ぶれずにまっすぐ、子どもの心をとらえ、くすぐり、つかむ
教員としての子どもへの関わりの延長線上に、絵本という形があった
そんなふうに感じた。

なるほど、かがくいさんのだるまさんで、0歳の赤ちゃんがケラケラ笑うことに心から納得。


そして八王子夢美術館へ

本当は子どもたちを連れて行って反応を見たいと思ったところだけど、
その日の午前中に土曜授業があって「つかれたから行かない」と言って振られてしまった。
でもその代わりに全ての作品と全てのキャプションと映像作品を
目がカラカラになるくらいくまなく見た。
こんなにキャプションに食いついたこと、人生で初めてかもしれない。

日曜美術館を見て、がーーーーーーーーーん
と衝撃を受けたのだが、
今回展示を見て、じーーーーーーーーん
とした。

撮影可です、と書いてあったのに、気づいたら夢中になってほとんど撮っていなかった。



「教師という仕事楽しかったです。仕事という意識ほとんどなかったです」
この言葉が、刺さった。
仕事として教師をしていたのではなく、営みの中に教育があったというか

「指導」「教示」という取り組みではなく、ただただ「共に生きている」
それが、仕事だった。んじゃないか。


あぁ、私もそんなふうに子どもと関わり生きていきたい。

教員を辞めた今でも、児童発達支援センターで「先生」と呼ばれながら過ごしている。
でも私は「先生」じゃなくてもいい。

なにかを教えたいとか導きたいとか、そういう感覚があまりない。
でも、目の前の子どもと「先生という立場」で共に生きることもいいかもしれない。


かがくいひろしさんの人柄、生き方に深く共鳴した自分がいた。

私も、子どもと関わったりまっすぐ見つめたりしながら生きていきたい。
その先になにかしらの表現を生み出せたらそれもまた最高だろうなと。


つまり、簡単にいうと
現時点での 将来の夢=かがくいひろし となった。


かがくいひろしさんという、その生き方をモデルにしたいと思える方について
知ることができたこと
間接的にでも関わることができること に感謝。


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