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本能と欲望とストロベリーアイス。

うそかほんとか、女性は30代に最も性欲が高まるそうです。
だとしたらわたしがこの煩わしい欲求に振り回されるのも、最後に子孫を残そうとする本能ということを免罪符にいたしまして、いつもより若干艶な話をします。

恋に夢を見てしまっているのですよ。

えっ?
今からでも夢見られる恋があるんですか!?(37歳女性)

今期「嘘解きレトリック」「海に眠るダイヤモンド」でなんとも可愛らしく、お互いを大切に想い合っている男女を浴びまくっているせいもあるのでしょう。

もうただただ、好きな人にめろッッめろに懐柔されて、蕩けたいんです。
ねこちゃんにするみたいな愛撫を。
可愛いね、大好きだよって。
わたしはめろめろになった人には、特に首周りを触られるのが、なぜか好きです。
当然、わたしも好きな人の輪郭を、体温をなぞりたい。指先から痺れそうですね。

だけど、人に触れられる感覚ってどんなでしたっけ。
ときめきとか欲情とかを持った人の、甘く濡れた手や指が撫でてく感覚って……。
まともな恋人がいた過去があまりに、あまりにも遠すぎて、ピンクの琥珀糖に透かして景色を見ようとするみたいに、なんにも見えないですが、甘さだけはなんとなく妄想でなかった気がします。
今では全部想像上の悦びにすぎませんが、たぶん、触れてほしい本能と、怖いという理性でわけわかんなくなりそうです。
でも撫でられたい。
でもでも触れられたら体温に慣れていないので思考停止の上、雪女みたいに消えそうでもあります……あ〜でも消えてしまっても良い……ぎゅうっとされたい……。

好きな人に、身体の中をぐちゃぐちゃ撫でられてみたいのですよね。
臓器って意味ね。臓器触られたいの。
もちろん外側をその熱で溶かしてから……。
体の表面、アイスクリームだったら良いのにねえ。
冷凍庫にしまってあったアイスクリームを手のひらで包んで、じっくり時間をかけて溶かすみたいな触られ方が理想。
ストロベリーアイスがいいような気がしますね。
ピンクで可愛くて、ところどころ入っている苺は甘い血の塊。
わたしのお腹のあたりから柔らかくなってきたら、指からゆっくり、手を沈められて、その熱くて大きな手のひらで、わたしの臓器を愛でてほしい。
身体に手を突っ込まれて、体内を這いずり回るその手に、「やめて」と「もっと」、恐怖と悦びで壊れそうですし、壊れても良いです。

心臓に到達したら、大好きな手でそっと握って。
力加減ひとつで、わたしを殺すことも愛でることもできるその手に、性と生と死の間で恍惚として、どくどく脈打つ心臓を感じていてほしいし、興奮で荒い息の中何度も名前を呼びたいし、早い鼓動を宥めるみたいに心臓撫でられたいし。
撫でられるたびに、甘ったるい声が出そうです。
急所に触れられる行為に、ものすごい恍惚感を覚えてしまうのですよね。
だって、誰にでもそれを許しているわけではないので…この人になら殺されても良いと思えるほどに大好きな人に、命に関わるところを無防備にさらすから良いの。
血肉も臓器も眼球も、全部全部愛でられたいわがまま。
少しだけ猟奇的な欲望。
だけど、好きな人には可愛いと思われたいの。
溶かされてぐちゃぐちゃになりたい反面、全部を知られてしまうのは恥ずかしい。
いつでも真逆の感情と欲望で冷静でいられなくなりません?
好きって、恋って、みんなこんな風なのでしょうか……恋なのか性欲なのかわからないけれど、誰にでもされたいわけじゃないので、一応恋ということにしていいですか。

現実にはわたしはアイスクリームの身体にはなれないし、せいぜいが首に手をかけてもらうくらいですかね。
少しだけ息苦しいのがずっと続くのが好き。
しかも、好きな人の手でもたらされる苦しさってとっても甘やかです。
少し強く絞められて、わたしの切なげに寄せられた眉根と酸素を求めて戦慄く喉が、相手をサディストに目覚めさせても良いし、「やっぱ好きな子にこんなことしたくないよ〜😩」となっても可愛らしい。
まあそもそも現実にはそんな相手はいないどころか出会うこともないのですけど…叶わない方がよい夢ってあるので。
あっ!でも現実で彼氏、彼女ほしい!とおもっているひとさまの気持ちを否定するつもりは一切ないですよ!
というか本来はそれが正解ですから……。
わたしが仮想を好きになりすぎているだけなので……。
こういう大人には、なってはいけない…!
恋せよ乙女!!

好きな人にぐちゃどろにされて全部暴かれたく思うのは、わたしが元々すけべだからなのか、最後の命の煌めきなのか。
それはそれとして……人肌が恋しいのは本当なので、LAVOTなるものの購入を検討し始めています。
が、57万するのですよねえ……。
悩ましいねえ。

無害

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無害
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