歳取ってよかったってこともある。

脈がないのにしつこく連絡をする男性の話がTwitterで話題になるたび、思うのです。
歳とってよかったな、って。

この話は年をとることについて「わたしはそうだよ」というだけのことなので、老いに怯えるあなたの気持ちが少し軽くなるかはわからないです。

確かに、年齢を重ねれば白髪は増えるし、しみやしわも容赦ないし、肉という肉は重力に従います。
毎日どこかしらは不具合だし、気力もなくなるし。
スタイルの維持とか諦めるレベルで中年太りは襲ってきます。

ですが……
なんと……!!

若い女なら誰でも良いという男
若い女ならとにかく気に入らないという女

という層から解放されます!!
これだけはほんとによかったです少なくともわたしは。

勘違いしないでいただきたい。
これはモテ自慢でもなければ、可愛い自慢でもございませんの。
信じられないかもしれませんが……世の中には、少なくとも無害の生きてきた環境には「若い女(〜25くらいまで)なら誰でも良い」という男たちがいました。
新人にとにかくセクハラするッ(敬称のオとサンは省略)もいた。
これは美人とかブスとか、イモいとか垢抜けているとかそんなことは関係ないのですよ。
ニュースなんか見ていても、もう好意を持たれることそれ自体が危険を孕んでいるではないですか。
なんなのだ、本当に。
脈がないと知るや否やバチギレしてきて、あまつさえ女の子の命を奪う者もいます。
わたしのようなものですらストーカーと、「告白してやったのに」「手を出してやったのに」という恩着せがましい男に遭遇したことがあります。
なにを言っているんだ?おまえらは。
なに?サル?少なくとも人間ではない…。
これを男運というなら、わたしの男運は一生「大凶」。カス。

そして、同じように、若い女というだけで気に入らないというオバサンもいます。

わたしは20前半の頃、「いちごが好き」「フリルやリボンが好き」「ピンクが好き」な、小柄な新人、というだけでいびり散らかされたことがあります。
しかも、わたしはいびられても泣かない。
悔しいからね。
そういう態度もババ……おばさまたちはお気に召さなかったようで、レジの金額が合わないのをわたしのせいにされることも度々でした。
ゼッテェおめぇだろ。
あと、ババ……おばさまに限らず、シンプルにわたしみたいなタイプが嫌いな女の子にも「ぶりっこ」などといびられ、無視などされます。
主にパリピ系のギャル。
思い出しイライラしちゃいますが、わたしはまだ理性を持っているので、ここに最大級の呪詛の言葉を吐かずにいられます。
あとでチラシの裏にぐちゃぐちゃにあの日の呪詛を書き散らかしておきますしね!!

そんな人生の積み重ね、すっかり人間嫌いになっても致し方ないです。

が、30半ばを過ぎまして、いまやわたしがベルばらのポーチを使っていようが、ポンデリングのいちごが好きだろうが誰もなにも言いません。
年甲斐もなく可愛いフレアスカートを靡かせていてももはやいびられもせず、とりあえず女に手をつけておきたい男の人に粘着質にされることもなく、かなり快適になったと言えます。

世の中、特にルッキズムの今の時代、老いは悪みたいになってますけれども、まあ人間誰しも歳を取るし、そう悪いことばかりでもないです。
しかしながら、わたしにもまだ「女なら誰でも良い」「小さくて弱そうなヤツに危害を加えたい」などの層からの危険は残しているので、ババアが自意識過剰なんだよと言われても、身を守るためなので自意識過剰に生きていきます。
でもほんとね、ぼちぼち人間からの恋愛対象、性欲の対象からは外れつつあるというのはだいぶ安心感あります。
恋愛なんて夢物語だけで充分。

それはそれとして、SNSには圧倒的に10代20代の若い子が多いので、
「この歳になってまだインターネットに住んでいる自分恥ずかしすぎる…」
とは思っています。
住所ずっと、インターネット県Twitter市X町のままだ……………。

とっても嬉しい!コーヒー飲ませていただきます☕