防災について考える㊲【あれから10年】
みなさん、こんばんは!
10年前のあの日、みなさんは何をしていましたか?
どこにいましたか?
そして、何を感じましたか?
東北地方太平洋沖地震の発生から10年が経過しました。
当時私は、入職して1年目を終えようとしていた頃でした。自動車を駐車場に停めようとしてギアをパーキングに入れたところ、車が突如揺れだしました。
助手席に乗っていた上司に「なにをしたんだ!」と言われ、自分でも訳が分からなくなっていたら、実は地震だったということを鮮明に覚えています。
これはただ事じゃないということで、そこから点かなくなった信号機や倒れている神社の石灯篭を横目に職場へ戻りました。
すると、建物から駐車場へ職員が避難していて呆然と建物を見上げていました。建物が倒壊したとかではありませんでしたが、その時の物々しさは今でも忘れられません。
それから気づけば10年。
なんだかんだと防災に携わっていますが、3.11以降、「防災」についての認識がガラッと変わったのを肌で感じました。
住民の意識はもちろんのこと、行政としての取り組みなど3.11以前とはまるで違う現在の流れ。
こんなにも簡単に日常って変わってしまうのかと驚きがありました。
今改めて、私たちにできることは、やっぱり当時を忘れないということだと思います。
発災当時に、自分が何を目にし、聞き、感じたのか。時を経れば記憶は薄らいでいきますが、今回のように振り返ることで、また当時の想いを鮮明にしていく。
そうやって今を未来へ繋いでいくことが大切なんだなと思います。
今までの記事でも触れたことがありますが、自分は大丈夫という「正常化の偏見」を持ってしまう私たちです。
「自分は平気、自分の身の回りは大丈夫」ではなく、「自分もそうなるかもしれない、自分だったらどうするだろう?」と自分事に捉える。
そうすることで、自分の周りの人たちとのつながりやその環境を大切にしていきたいです。
今があるのは当然のことではなく、奇跡の積み重ねです。
誰かが生きたかった今を私たちは生きています。
今を精一杯生きていきたいと強く思いました。
そして、ここからの10年。
10年後、私たちは何をしているでしょうか?
どこにいるでしょうか?
そして、何を感じているでしょうか?
私たちは生きています。
今と同じような気持ちを抱いていられるよう、日々を過ごしていきましょう。
それではみなさん、またお会いしましょう。