中3の私から手紙が来た

22歳の私がみつけた中3の私は、
どうやらちょうど13歳の私から届いた手紙を読んで
未来の私に向けて手紙を書いたらしい。

中3の私はこう言っている。
「なりたい私ですか?ってちゃんと答えられなかった」

22歳の私は今、2人の私の姿をみている。
「なりたい私ですか?」と問うた13歳の私と
それに答えられないでもどかしい気持ちでいる中3の私。
中3の私は16歳だ。

22歳の私は16歳の私に言われている。
「だらだらしないでね。なりたい私になってね。
 がんばってね。ムリしてね」

16歳の私はもちろん、22歳の私に向けて書いたわけでもないし
22歳の、大学4年生の、人生の岐路に立つ私がこれを読むだなんて
思っていなかっただろう。な。
思っていなかったのだ。

16歳の私が、今の私に、時空を越えていろいろ言ってくる。
こっちだって、そっちに聞きたいことばかりだよ。
言いたいことばかりだよ。

こんなはずじゃなかったとか
想像していたことと全くちがったとか
まだ君と同じ、何も変わらないままだとかは
思いたくない。
だから思わないし、言わない。

今の私は、22歳の私は、
いつかの先の私に
何を言ってあげられるんだろう。

ただ、
「だらだらしないでね。なりたい私になってね。
 がんばってね。ムリしてね」
という、他の誰でもない、自分からの言葉は
受け入れて、そのとおりに歩んでいかなければならないのだ。
自分で自分を裏切ることは絶対にしたくないのだ。
誰に言われたわけではない、自分からの言葉は
誰よりも信じてあげたいのだ。

こんなことがあったんだよって話してあげたいな。
話を聞いてあげたいな。聞いてほしいな。

いつかの私が、「うわぁ」とキラキラした目で、
私をみつめられるようなところへ行きたいな。



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