バーチャル航空管制官向け 90秒でおさらいする 航空管制 無線交信 ~飛行場管制 VFR 間隔設定編~
このnoteは、yoububeで公開中の「90秒でおさらいする 航空管制 無線交信」動画の90秒に収まらなかった内容の補足になります。
この動画のポイント
飛行場管制 VFR 間隔設定編
飛行場管制のメインタスク、VFR機の間隔設定のおさらいとなります。
ダウンウインドに入る前に先行機との間隔がとれなければ、通常はFOLLOW TRAFFIC、EXTEND DOWNWIND、MAKE 360のどれかを指示します。
また、先行機がフルストップ(またはストップアンドゴー)か、タッチアンドゴー(またはローアプローチ)かで、滑走路が空くまでの時間が変わるので、この時間も頭に入れておく必要があります。
1.交通情報
飛行場管制では、交通情報も忘れずに出すように、とよく言われています。
管制官は目視や補助的にレーダーを使って航空機の相対的な位置をわかっていますが、飛行中のパイロットが他機の位置や状況をすべて把握しているとは限りません。
交通情報を出して確認することで今ある間隔がなくならないようにするためでもあると思います。
そして、交通情報は管制官の意図も伝えている場合が多く、ただCONTINUE APPROACHだけだと、パイロットがこのままベースに入っていいのか迷うことがあります。
パイロットからCONFIRMがきて指示の2度手間になるなら、あらかじめ必要な情報は出しておくことが重要です。
2.FOLLOW TRAFFIC
先行機の視認を通報をもらってからのFOLLOWの指示となります。
遠すぎると見えないので限界があります。
動画にある通り、次のEXTEND DOWNWINDと組み合わせると、視認に時間がかかっても対応できます。
連続するIFR到着機の間に入る場合、先行機をFOLLOW指示の後に後続機の交通情報を出すことがあります。
3.EXTEND DOWNWIND
EXTEND DOWNWIND後の通常より遠いベースをロングベースと呼び、あらかじめ通報を要求することもできます。
4.MAKE 360
同じ位置で待機できるのと、間隔がとれたら進入を継続するのもスムーズに移れるので、使用頻度は高いです。
宮崎空港の場合、混雑時はmake circle before base, middle downwind, before downwindで、北側の場周経路に同時3機が待機することもあります。
5.HOLD
混雑してきたら場周経路からBREAKかけて任意のVREPにHOLDかけます。
6.その他
MAKE 270 BEFORE BASEやMAKE SHORT APPROACHは、タイミングがとりづらく、先行機との間隔がとれなくても再度待機指示はできず、そのままGO AROUNDかけるしかないので、慣れないうちはおすすめはしません。
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