三分のあいだ、、、
三分のあいだ
鳥は止まり、歴史のページがひらいたままだった
ひらひらと
眼は
あおい波でおおわれた
ひだひだと
きみの向こうの青信号のように
うつむいて眼のいろはみせない
こころの傾きをみせない
だが きみは見ただろうか
あの傾いた陰を
きみの母親はきりさかれた
口にスプーンではこばれる粟をたべて
きみは命を知った
毎日の夕陽のようなお椀
いつだっだろう 別れたのは
生きているなら緑で
死にゆくなら白で
今夜もわたしたちは
昼間のたたかいのあと
泣いて寝る
きみは
わたしのうしろ姿を覚えているかい
覚えてなくていい
向こうの街角を曲がるまでの三分
きみは聞くだろう
それだけでいい
さよならまた会うときまで