結婚と脱婚のこと
高校生の頃、まきむぅさんというタレントさんに出会った。
その頃まきむぅさんは、性的マイノリティに関する配信をニコニコ動画でされていた。
中学の終わり、わたしが女の子を好きになったり、自分の女という性別から逃避を始めた頃に、まきむぅさんの配信には自分を見つめる糧としてとても助けていただいた。
いまでもまきむぅ/牧村朝子という名前でタレント活動や文筆家としての活動を続けられているようだ。
脱婚
わたしは、まきむぅさんの活動を一から百まで見ていたわけじゃないのでなんとも言えないのだが、
わたしがまきむぅさんの配信を見ていた頃、まきむぅさんは、フランスのリアル森ガールとフランスで結婚された。
深イイ話という番組にまきむぅさんが出られたときの、夜に対話をする二人の姿を今でも印象的に覚えている。
彼女たちは、現在は脱婚というものをされているそうだ。
その発表があった当時に確認が出来ていないので不確かだが、二人の定義する脱婚とは、婚姻関係を脱して、お互いを個人として愛するという形のことのようだ。
わたしはこのことを初めてWikipediaで読んだ際に、うらやましいなと感じた。
結婚のこと
イラストレーターの原田ちあきさんが、Instagramのストーリーで結婚のメリットについて書かれていた。
・好きな人とチームを組んで一生一緒にいる権利が得られる
・なにか病気になった時に面会ができる
この二点であった。たった二点であった。
わたしは常々考えている。
結婚というたった一つの行為は、ひろく人間の幸せとして捉えていい行為なのだろうかと。
わたしは、愛したいのだ。
どんな形でもいい。わたしは愛する人をただ愛したいという欲求によって愛していたいのである。
愛し、個人を尊重し暮らす。
その事に、結婚というのは必要なのだろうか。
わたしは、恋人/彼女になるということですら、自分には上手くできていないと感じている。
一般的に恋愛に必要だと言われるようなことが、きっとわたしにはできないからだ。
そのうえ、パートナー/妻になるというのはさらに大きな枷であって、愛する人との関係性を型に嵌めて歪めてしまうのではないだろうかと思う。
そんな中で見た、脱婚という在り方はとてもうらやましかった。
わたしが思うに、彼女たちは彼女たちのやり方で、お互いを愛している。
脱婚は、自分たちのやりたいことを自分たちで選びとっていく生き方なのではないだろうかと思う。
わたしは、機会があれば結婚をするのだろう。
きっと。社会性のために。
しかしこの結婚という枠組みが、わたしのポリシーを壊してしまう枠組みだったらと思うと、
わたしはなんとなく不安に感じてしまうのだ。
今日はここまで。