いつもモテていた先生
その先生はいつもモテていた。いつ見てもそばに誰かしら女子が質問しにきていた。(女子校なので)電車通学の私達の話の種は大概O先生についてだった。「O先生がさぁー」「O先生がこう言ってたね」そんなことばかりを友人のKさんと話しながら通学した。その友達も先生のファンだったはずだ。先生のファン層はとても厚く当時から大変な人気者であった。
とある一学期の教卓に、O先生が来る前に誰かが生理用品を置いておいた。
先生の反応を見たくて誰かがイタズラをしたのだ。私は「よくそんなことできるなー」とハラハラして見ていたが、先生の反応は「⁇」と、かなり薄いものだったはずだ。先生は「それが何か?」という顔をしていたと記憶する。期待した反応ではなかったはずで、それをやった人達はさぞがっかりしたことだろうと思った。そういういじりをされていたのも、先生が若くて優しく、しかもイケメンだったからだ。
学校というのは係がそれぞれあり、自分は美化委員だったので
学期末にワックスをかけることになっていた。担当はたまたまそのO先生であった。「やった!よし!🥳」と心の中でガッツポーズをした。
無事ワックスをかけ終わり帰ろうと友達と準備していたらO先生がアイスをくださった。ところが今ここで食べろという。
憧れの先生の前で何かを食べるというのは当時高一だった女子にとってはかなりハードルが高いことだった。恥ずかしさと必死に戦いながらそれは冷や汗かきながらやっと食べた。(女性なら分かりますよね)
そんなこんなで2年生になってしまうと教えてもらう機会もなくなってしまいとても残念に感じたことだった。😩
最近ふと思い出し、Xを見たらその先生のページが出てきた。益々素敵になられていた。海外でとんでもない大活躍をされていることがわかり、無謀かつ大それたこととわかってはいたが一言お礼が伝えたくつい連絡してしまった。やはり優しい先生はお忙しい中にわざわざ返信してくださり、とても貴重な経験となった。O先生に感謝申し上げます。(詳しくは「言葉」の回参照)