今しがたPLUTOを読了した感想
※PLUTOのネタバレ満載です。
引きこもり生活に潤いを与えるためにと半年前に夫から「レンタルコミック借りてみっか〜」と言われ、そのまま新たな趣味にレンタルコミックが加わり、お互いのオススメの漫画、気になる漫画、話題の漫画を片っ端から借りて読み耽る生活をしている。
その中で、本当に先程読み終わったのだが浦沢直樹先生の「PLUTO」という漫画を夫に勧められて借りた。手塚治虫先生の鉄腕アトム内の「世界最大のロボット」を原作とした漫画、ということを1巻の終わりに知った。気のせいかもしれないが、1巻の途中でBJ先生っぽいのいるなぁと思っていたので最後の「アトム」でエッ!?となり夫に「アトム出たんだが?」と問うと「うん、あのアトムだよ」と言われてびっくりした。
しかも調べてみるとこのマンガがすごい!に選ばれている。あの賞に選ばれている漫画は本当にすごい。私しか知らない面白い漫画と思っていた『女の園の星』も2021年に選ばれていた。星先生本当にツボ。
話は逸れたが、やはりあの賞に選ばれているだけあって本当にすごい。というか涙が止まらないし、アトムが健気で良い子すぎて養子に迎えたいレベルである。
色々、Gとかぎゃー!となるところもあるが、考えさせられる漫画であるのは間違いない。「サボる」という行為をロボットが習得しそうな場面を「進化」と評する人間に対してロボットが「進化…?」と疑問視するところは唸るばかりである。むしろ退化であるのに、進化と思ってしまうのは何故なんだろう。ウランちゃんが人間は複雑な表情をする!と言っていたが、もうその物真似が人間そのものである。ロボットと人間の違いの1つである「嘘をつく」も習得したロボットとかいてもう何が何だか分からない。
そういえば猫や犬が人間っぽい動きをすると我々もおっ?となる。おじさんみたいな座り方する猫とか。人間でないものに人間らしさを求めてしまうのはなんでだろう?とたまに思うが、やはり親近感がわくからだろうなぁ。
また話が逸れた!人間らしさを求めているのかな、と思っていると戦争により身体のバランスをうまく保てない花売りのロボットなど健気なものを見ると涙が出そうになるし、ゲジヒトの最期の瞬間を見ると鬼だなと思う。涙も止まらないし。
本当は考察とかするべきなんでしょうけど、そもそもZ世代ではないものの近しい世代の人間なのでロボットにあまり抵抗がなく、ペッパーくんを見かけると子どものようにキャッキャとなるし、早くAIが仕事乗っ取ってくれないかなぁと常に妄想しているし、デトロイトビカムヒューマンも基本的にアンドロイド側の気持ちで動いてたので今回もやっぱりロボット側に感情移入したまま読み終わった。私が良い人間!と思うのはお茶の水博士やホフマン博士のようにロボットのことを旧友だとか孫のように愛している人間であって、ロボットに敵対する人間は全て悪い人間に見えたのもデトロイトビカムヒューマンの時と一緒だなと思った。多分支配される側であり、立場の弱いものに感情移入しやすく、それはロボットであっても動物であっても人間であってもフィクションノンフィクション、更に目の前で起こっている現実どれにおいても同じ立ち位置の自分のブレなさにも気付かされました。
PLUTO本当に面白いけどただただ悲しい。あとかっこいいなとは思うけど見た目に騙されない面食いではない人間だから、テディベアこわ!おそろし!!!となってた。いや、むしろああいうふんわりしたキャラがあくどいのが流行ってるのかな…QBとか。
本当にオススメです。TSUTAYAで借りられます。あと私がハマると見抜いた夫、ありがとう。
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