2020年5月、中古マンション成約動向発表!
こんにちは!中古マンション売却コンサルタントのツノダです。
いつもご覧になっていただきありがとうございます。
本日は「2020年5月、中古マンション成約動向発表!」というテーマでわかりやすく解説いたします。
※動画もぜひご覧ください。
【1.全体像としては・・・】
まず首都圏の全体像としては、平米単価プラス0.4%となります。
こちらのデータは公益財団法人東日本不動産流通機構が毎月発表しているものです。
詳細はレインズデータライブラリーで確認いただけます。
取引数はマイナス38.5%と悪いのですが、4月よりは少し良くなっていますね。5月は日経平均が20,000円~22,000円と安定していたことで、心理的にも落ち着いたのかもしれません。
築年数は平均23.07年から21.63年と1年半くらい新しくなっています。1年半新しくなると2%ちょっとくらいは平均を押し上げる効果があるので、実質の平米単価はマイナス2%くらいかもしれません。
少し気になったのは専有面積です。テレワーク部屋で広いところという話がテレビとか、ネットニュース・ツイッターで散々聞いたのですがマイナス1.3%ということで逆に狭くなっています。
もちろん親と同居していて独立したとかだったり、セカンドハウスを買って二地域居住するのであれば狭いところを買っていても、実質的には広くなっているのですが、個人的な推測では恐らく少数だと思います。
ということは、実際は広いところに住みたいという希望はありつつも、予算の壁があり、広さは我慢しているという傾向がありそうです。
【2.エリアごとの成約件数】
続いてはエリアごとの成約件数です。多摩エリアだけは30%減なのですが、他は概ね40%減くらいになっています。
特に都心がどうとか、郊外がどうとかということはなく、全体的に落ち込んでいるようですね。
ここからは個人的な予想なのですが、5月25日の緊急事態宣言解除により、中古マンションの問い合わせ・内覧が急増していますので6月はどこまでかはわかりませんが、大幅に回復しそうです。
【3.エリアごとの平米単価】
平米単価は区部がプラス2.7%、千葉県がマイナス8.4%となっています。
23区については、昨年4月~11月にかけての半年で5%くらい価格上昇しています。
日経平均も昨年4月22、000円に届かないくらいのところから昨年11月の24,000円と1割ちょっと上昇しています。
最近はというと、コロナ前と比べると2%くらい下落している印象なのですが、1年前と比べると、5%上昇していたので、差し引き3%上昇といった感じになると思います。
千葉県はマイナス8.4%下落となっていますが、平均築年数が前年同月比3.1年と古くなっています。そうすると1年あたり1.5%減価と想定すると、4.65%となり、実質は3.75%下落となります。
ということで多少条件は妥協しても、無理ない負担で購入したいというニーズが増えているということなのかもしれません。
【4.都心・城東の成約状況は?】
これデータは上段が都心3区(千代田区・中央区・港区)、下段が城東エリア(台東区・江東区他)となっています。
両エリアとも1年前よりは上がっていますが、コロナ直前の11月とかと比較すると、やや下落しています。
同様に気になったのは平米数です。都心3区や城東エリアも全体と同様に専有面積が減少しています。
【5.都心・城東の在庫数は?】
こちらは在庫数(売り出し中物件数)となります。
城東エリアは微妙に増加傾向です。在庫数が増えるということは供給が増えるということですので、需給関係から価格下落圧力となりますが、価格に影響がでるほどの増加ではなさそうです。
一方都心3区は成約数が減少しているのですが、新規売り出し物件が減っているので、在庫数は大幅に減少しています。
都心部で少し異常なのは、在庫物件と成約物件の平米単価の違いです。
都心3区は成約平米単価110.41万円に対して在庫は146.85万円と約25%の大きな開きがあります。ただ価格交渉幅って2%~3%くらいです。
仮設としては相場より高値で出していて売れていないお部屋があったり、相場であっても高額帯は売れていないということがあるかもしれません。この辺は今後検証していきたいと思っています。
ちなみに在庫の平米単価は緊急事態宣言中も上がり続け、1年前より10%程度上がっています。半年前と比べても5%上昇ということになります。
一方城東エリアは成約平米単価61.69万円に対して在庫は64.28万円と約4%しか開きがなく、適正価格で売り出されている物件の割合が多いという見方ができるかもしれません。
【本日のまとめ】
本日は5月の成約動向が発表されましたので、その解説をさせていただきました。
成約件数は約40%減少と、4月よりは少し回復しました。緊急事態宣言明けの6月は大幅に回復しそうです。
テレワークで広さを求める傾向があると予想されましたが、むしろ専有面積は狭くなっていて、その傾向はみられません。
成約平米単価はエリアによってまちまちなのですが、昨年の11月くらいとと比較すると全体的に2~3%下がっているような印象です。
千葉県は成約単価が下がっているが、平均築年数も3年程度古くなっているなど多少条件を妥協して、負担を軽くしている傾向にあります。
都心3区は在庫数(売出中物件)が大幅に減少していますが、売り出し価格と成約価格に大幅な乖離があるという傾向となっています。
本日は以上です。
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