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言葉の小さな壁

2回目の投稿です。こんにちは。
今日は、noteにお題企画があるという事なのでそのうちの1つに挑戦してみようと思います。
どうぞお付き合いくださいませ。


新生活

僕は高校まで宮崎に田舎で過ごし、大学進学に伴って神戸に出てきました。都会っ子のように華やかな高校生活を過ごしてきていない自分にとって、これから始まる新生活に希望で胸いっぱいになってたことは忘れることができません。しかし、最初にぶち当たったのは、まさかの「言葉の壁」でした。

そんな希望に満ちた大学生活。
僕の家は決して裕福な家庭ではなかったので、生活の原資は奨学金と親からの仕送りです。奨学金は学費で全て飛んでいくので、親からの仕送りで毎日やりくりしないといけません。仕送りは生活必要最低限。必然的にアルバイトを始めないといけないのです。

アルバイト

映画や音楽鑑賞が好きというだけで、バイト先は某レンタルショップTSU◯AYAに決定。ここを2年勤めた後は映画館のバイトをしたので、昔からアートに興味を抱いていたんだなぁ…と思ったりしています。

ところが、初めてお客さんと接する瞬間に、事件は起きたんです。
私は笑顔で「いらっしゃいませ〜!」と声をかけたのですが、次の瞬間、お客さんの顔がピクッ。「ん?今、何かおかしいこと言った?」と思いながらも、接客を続けるけど、お客さんは終始ニヤニヤ。
何が起こっているのか全く分からない。

どうやら、僕の接客が、宮崎訛り全開だったらしく、関西弁が飛び交う職場で、宮崎訛りがひと際目立っていたらしいです。お客さんも先輩も私の言葉に笑いをこらえきれない様子。それでも、どこか温かい眼差しを向けてくれる。「あぁ、これが関西の人情ってやつか」と、少し感動すら覚えました。

新たな才能

そのTSU◯AYAでの業務の1つにクレジットカード入会の案内がありまして…
そこで意外な才能を発揮したのです。普通は、クレジットカードの案内をされると断れることが多いもの…なのに、僕のクレジットカード入会の説明を聞いて、次々と契約してくれたのです。

特にご年配の女性たちが、私の宮崎訛りに興味を持ったのか、あるいは親しみを感じたのか、わからないけれど、「入会しますわ〜」と笑顔で申込書に記入してくれたのです。

「なんでだろう?」と不思議に思っていたら、ある日先輩が私のことを「お前、マダムキラーやな!」と言い出して、その日から、僕は「マダムキラー」と呼ばれるようになりました。

宮崎で育った自分が、関西の「マダムキラー」として呼ばれる――そんな大学生活を送っていた訳ですが、大学を卒業して大分経った今でも、年上の女性とは上手くコミュニケーションをとることができているのは、この経験があったからなのだと感じています。笑

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