魔王戦を推したいひと
みなさんマジック:ザ・ギャザリングえんじょいしてますか?
あおいひとです。
熱心なMTG愛好者であればご存知でしょう、日々、SNS上で繰り広げられている「EDH論争」を……!
EDHとは海外のローカルルールであるエルダー・ドラゴン・ハイランダー、通称EDH、公式製品には統率者戦と書かれている多人数戦のことですが、このフォーマット、「統率者戦は楽しむためのフォーマットである」ことが理念として掲げられており、勝敗ではなく、ゲーム体験、コミュニケーションに重きを置いた遊び方となります。
ですが、この「楽しむためのフォーマット」という部分がどうにも日本人の「競技性」と食い合わせが悪いと日々感じているのです。
海外ではEDHが主力、EDH向けのカードしか売れない、スタンダートなんて誰もやっていない、それよりEDHをやろうぜEDH!!EDH!!というぐらいにEDHが大人気です。
ですが、ご存知の通り、日本ではモダンをはじめとした1on1構築がそれなりに盛んであり、スタンダードも最近は息を吹き返してきました。
日本人は競い合うのは苦手ですが、勝負事になると途端に白黒ハッキリ付けたがるという奇妙な性質を持っているのです。
それゆえ、統率者戦においては「カジュアルなのかcEDHなのか」「デッキパワーによるレベル分け」、「求めているプレイ体験の方向性の違い」などなど、とにかく暇な時はEDHの話題に火をくべれば勝手に燃え上がるぐらい日々火種が燻っています。
もちろんEDHは面白いゲーム体験を与えてくれますし、多人数戦ならではの政治的駆け引き、思いもよらないカードのシナジーによる盤面の混乱、爆発など、うまく機能すればめちゃくちゃ笑えます。
ただ、どうにも「勝利を目指す」「勝利を重要視しない」という点において
ギクシャクしがだなぁ、というのがぼんやり眺めていての主観でした。
かといって、プレイヤーの多くが「競技思考」と言うわけではなく、格闘ゲームや対戦ゲームの多くが「ガチプレイヤー」に勝てない「カジュアルゲーマー」が萎えて衰退していくように、日本人は「真剣に勝負をしたいけど、勝ち負けに拘りすぎると嫌気がさす」と言う不思議な体質を持っていて(長くなるの以下略)
ただPvPがあまり人気が出ない反面、PvEは割と人気だったりします。
(スプラトゥーンのガチマッチよりサーモンランが好き!みたいな)
協力プレイが好きなんですよね。日本人。
そりゃ、「対戦相手」を作るよりも「戦友」を生む方が和気藹々とするのは当然の摂理。
戦友と競い合うのは強さであって勝ち負けではないと言うこの絶妙なライン……!
――ということで、「魔王戦」やってみない?
前置きが長くなりましたが、1vs3の魔王戦に魅力を感じる人って結構いるんじゃないのかな? と思ったのがことの始まりです。
格別MTGの業前が高くない私ですが、初めてMTGに触れたのは25年ほど前、ダイアルアップによるインターネットが普及し始めた頃でした<ピーガラガラ
何を隠そうど田舎育ち。
友人たちと情報の一切ない環境で遊んでいたので、その頃はフォーマットなんてものも分からず、とりあえずルールだけは遵守した上で勝手に「多人数戦」をやっていました。
今風に言うとレガシーの無差別乱闘です。
そしてその中で亜種として行っていたのが「タッグマッチ(双頭巨人戦)」や「1vs3(魔王戦)」でした。
本来の魔王戦は「計略カード」と言うものを用いて、1vs3の1側、魔王と呼ばれる存在がさまざまなド派手な効果を使用するのですが、我々がプレイしていた頃はそんなものはなく、ただ単純に「魔王」→「勇者1」→「魔王」→「勇者2」と言うターン進行で魔王だけが2回行動(今にして思えばめちゃくちゃ有利すぎますね)でした。
まぁ、子供だったのでそれでも楽しかったのです。
ただ、この魔王戦と言うもの、案外プレイしたことのある方が少ないようで、
SNS上でアンケートをとってみた結果がこんな感じ
興味はあるけど、プレイしたことがないと言う方が殆ど。
そして、プレイしたことがある方の大半は「面白かった」とお答えいただけています。
と、言うことは
「 魔王戦、イケるんじゃね? 」
時折、EDH論争の中で「デッキパワーのアンバランスさ」が話題に上がりますが、魔王戦なら極端にデッキパワーの強い人がいてもバランスがとりやすいのではないか? と思うのです。
と言うのも、計略カードの中身だったり、魔王側に強い人を置いたりすればゲーム体験のバランス調整が可能だからです。
そして、魔王戦の魅力の一つは「デッキのフォーマット制限がない」と言うことです。
これはローカルルールの域に足を突っ込むのですが、魔王側が「モダンのデッキ」を使い、勇者側が「スタンダード」で挑む!なんて構図も可能なのです。
もちろん全員が統率者を持ち寄り、「3人の統率者が1人の巨大な力を持つエルダー・統率者に挑む!」と言う構図でも構いません。
「計略カード」の存在が大きく、カジュアルなゲーム体験にしかならないので、デッキの制限など大雑把でも許される。それが「魔王戦」なのです!(かなり主観が入ります。魔王戦委員会などが存在し、ポリシーが想定されていてそこから外れていたりしたらごめんなさい。田舎者の妄言と聞き直してください)
さらに、「全員が一直線に勝ちを目指す」と言う目標は、本来のMTGのゲーム性に沿ったものであり、魔王が勝つか、勇者たちが負けるか、Dead or Alive……!
単純にわかりやすいです。
「まぁ、ハマるかどうかは分かりませんが、とりあえず魔王戦、やってみようぜ!」と発信するだけして、いつも通りぷぇー(゚ω゚)としているつもりだったのですが、朧げに浮かんできたんですよねぇ……
魔皇戦と言う文字が……
このnoteをお読みになっている方ならご存知かと思いますが、NEO神河以降、ただひたすらに放浪皇のイラストを描き続けている私です。絵心皆無でしたが、描き続けて今に至ります。
皇さまのイラストなら、大量にあるんですよねぇ……←
そして、「魔王戦に興味があるけど、プレイしたことがない」と言う方が口を揃えて仰るのが「計略カードの入手難易度」です。
ダスクモーンの統率者デッキには久しぶりに「計略カード」が封入されているのですが、通常のパックから排出されると言うこともなく、なかなか手に入らないのが現状です。
なんなら、昔のやつは日本語版が存在しなかったりします。
と言うことで作りました、「魔皇戦用、計略カード」
そしてこう言うのは勢いが大事だってんで、その日のうちに手持ちのイラストにそれっぽい皇の暴走を書き込みまして
さぁ、これでやらない理由は無くなった!
誰か一人が皇側となり、残る三名は勝手がすぎる皇様を止めるために奔走する側近。つまりこれは「マジっすか皇様……!」と言いながらプレイする「魔王戦」ならぬ「マ皇戦」なのであーる!!
ちなみに、
プレイテストはしていません。
先に申しておきますが、「とにかく一度やってみてよ!」が先行して勢いだけで作ったので効果は割と適当です。
MTG構文としても処理の挙動としても怪しいものがあったりしますが、そこはなんとなくいい感じに進行していただければと思います。
ルール面も整備されているわけではなく
・魔王側のライフが40点、最低10枚の計略デッキを用意する。
・第一メインフェイズ開始時に計略カードの一番上を使用する。使われた計略カードは計略デッキの一番下に戻る。
・勇者側のターン進行(アンタップ、ドロー、メインフェイズなど)は全員同時に行う。
・勇者側のライフは各自20点、もしくは共有ライフで60点。
ライフが各自20点の場合、他のプレイヤーへの攻撃をクリーチャーによる身代わりブロックが可能。
などの大雑把な決まりがあるだけで、持ち寄るデッキも「モダン」なのか「レガシー」なのか、「統率者」なのか、それとも魔王側が「統率者」で挑む側が「スタンダード」なのか、カジュアルに遊んでいただければと思います。(上記のルールもローカルルール入っていると思うので調整してください)
もし仮に「魔王が強すぎる!」と感じた時は計略デッキの中身を入れ替えることでバランスは取れると思います。
そもそもこのゲームは「魔王側」がかなり有利に作られているので、強すぎる魔王を倒すために協力する、協力ゲームです。
そして魔王側は全力で魔王になって通常は使えない強力な計略カードの力を借り、勇者どもを撃ち倒しましょう!
計略カードの印刷方法
とはいえ、最近はスマホやタブレットの普及により自宅にパソコンを持っていないと言う方も多く、プリンターを持っていない方もいらっしゃるでしょう。
なので、コンビニで印刷できるようにしました。
ネットワークプリント
ユーザー番号: 8XCB5CK2L6
有効期限: 2025/01/21 12:00頃まで有効
詳しい印刷方法はネットワークプリントのサイトを見ていただきたいのですが、個別のカードは写真プリント→L判を指定するとちょうどいいサイズになると思います。
「一覧」はA3ぐらいで印刷すればギリギリ使えないこともない気もしますが、写真プリントの方をお勧めします。一枚30円です。
↑ローソンやファミリーマートで印刷できます。
最後に
最後になりますが、この放浪皇を元にしたイラストは全てファンアートです。そしてこれらの計略カードもファンコンテンツです。ウィザーズ・コンテンツ・ポリシーに乗っ取り、何枚印刷されようが、どれだけプレイされようが、私には一銭も利益にもなりません。ただ、皆さんが楽しいMTGライフの中に変わり種を放り込めたらと言う一心で作ってみました。
当然、「多人数戦としてはEDHの方が楽しい」と言う意見もあるでしょうし、なんなら「魔王戦なんて面白くなかった」「マ皇戦の戦略カードのバランスが悪すぎる」と言う意見もあるでしょう。
それはそれでちょっと悲しいのですが、私が何が言いたいかって
「もっとカジュアルに遊び方いじってもよくない?」
って事なんですよね。
私がまるで競技シーンに参戦していない+田舎暮らしすぎて好き勝手にしているって言うのもあるとは思うのですが、多くのプレイヤーが「楽しむために」MTGをプレイしているわけで、そのコミュニティにあった遊び方を見つけるのも時折起こるEDH論争への答えなのではないか、と。
――ま、堅苦しい話は面白くないのでやめにして、魔王戦、面白いので一度体験してみてください!
これを機に、もっと多くの方がMTG沼にハマってくれればいいなぁ、と思う限りでございます。
では、また。
あおいひと
以下、計略用カードを貼り付けておきます。
自由に印刷して遊んでいただいて構いませんが、転売など、お金を取るような行為はおやめください。
また、改変や再配布なども収集がつかなくなると面倒なので禁止させていただきます。
以上!
反響あれば改良、追加します。