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留学でメンタルが逆に弱くなった話
今日は留学生活のメンタルについての話。
元々私はどちらかというとあっけらかんとした性格であまり他人に興味がないので
自分と他人を比べて落ち込むということはあまりなかった、気がする。
自分は自分であり、だからこそ素敵だよね^^なんて思っていた。
しかし、留学に来た当初、他人と自分を比較しすぎて落ち込むことが増え、
かなりメンタルがやられてしまった。
あれ、普通海外に来たら、窮屈な日本社会から解放されて、
好きな服装で堂々と歩く海外の人に影響されて
「私は私でいいんだ✨」って思うようになるんじゃないの?
私、逆なんだが‥。
なんて心の中で冷静にツッコみつつ、体には異変が起き始めていた。
部屋にいても、電車で座っていても胸がドキドキ脈打っている。
夜寝ようとして横になっても、動悸がおさまらず全然寝られない。
学校に行く時間なのに布団から出られない。
ぼーっとしていると涙が出てくる。
人生で初めてこんな状態になった。
どうしたらいいのかわからなくて、帰国することも真剣に選択肢に入れ始めていた。
そのときの私は、”〇〇できるようにならなくちゃ”というプレッシャーを自分に与えすぎていたのだと思う。
留学初期は、初めての環境でアドレナリンも出ていて
鼻息荒くいつも以上に物事を頑張ろうと力を入れる人は多いと思う。
私も紛れもなくそのうちの一人だったように感じる。
学校のクラスメイトの大半は中南米出身の人なのだが、
みんな英語がとても上手で、陽気で明るくエネルギーに満ち溢れている。
その反面、自分の英語はまだ流暢とは言えず、性格は内気で人見知り。
そんな環境で、早く自分もクラスメイトのレベルにならなきゃ、
明るく元気に振る舞って友達を作らなくちゃ、と思っていたのかもしれない。
留学に来て1〜2ヶ月は、クラスメイト一人一人と自分の英語力を比べていた。
”あの人は私よりも二段階は上をいっている”
”この子は私と同じくらいだな”
こんな具合に、本当に一人一人と自分を無意識に比べていた。
なんなら、街ですれ違う人、同じバスに乗り合わせた人、
文字通り全員と自分を比べていた。
”いいな、英語がペラペラで”
英語ができるというだけで、その人が自分よりも優れているように感じ、
自分への劣等感が高まっていった。
”なんでこんな簡単なことも言えないのだろう”
”なんでこんなこともわからないんだろう”
でもある日バスの中から外を歩く人を眺めていたとき、気がついた。
”冷静に、地球上にいる人間全員と自分を比較するの、不可能じゃね?”
そう思ったら、ちょっとだけ肩の力が抜けた。
私はラテンの雰囲気には合わないのだから、無理に合わせなくてもいいや。
英語は早く話せないけど、ゆっくりだったら言いたいことは言える。
少しずつそんな風に思えるようになってきた頃、
胸の動悸も自然とおさまっていった。
なんでカナダに来た途端にこんなに他人と自分を比べるようになってしまったのだろう?と不思議に思うのだけど、
おそらくカナダという場所では、他人のことも自分のことも”英語”という一面でしか捉えていなかったのだと思う。
英語力を上げたい、という思いで留学してきた私にとって
もちろんカナダ生活で日々焦点に置くのは英語力である。
そうすると、誰かと会ってもその人の英語力ばかりが気になってしまい、
その人の他の面をきちんと見れていなかったのかもしれない。
自分のことも、英語力という一部分だけで
まるで私という人間そのものがだめかのように
劣等感を強く感じるようになっていたのだと思う。
それ以外の部分で優れているところだってたくさんあるはずなのに。
今でも、比較癖がなくなったわけではない。
バイト先の子が上手な英語でお客さんとおしゃべりしているのを見ると
すごいな〜私はあそこまでできないな〜と思ったりすることもある。
けれども、そこでむやみに劣等感を抱くのではなくて、
自分は自分でいいところもあるし、そもそも他人どうこうの前に、
異国の地でこうやって外国語を使って他人と意思疎通をとって暮らしているだけでまじですごいし、よくやっている、偉すぎ!と思えるようになった。
こうやって少しずつ自分を認めてあげられるようになったのも
留学の学びの一つかもしれない。
あんまり比較しすぎずにのんびりやっていきたいね。
所詮、いま自分が比較している人だって地球上の80億人のうちの一人でしかないのだからね。