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僕の『未来英文音読日記』59. 1級を目指すなら、まずは準1級を完璧にしよう

1987年11月8日(日)

「豪ちゃん、この一文。。。わかる?」
「んっ?」

僕は、「三十数年後の英検の過去問」のなっちゃんが指さした箇所に視線を移した。そして、更に、問題用紙の左下に視線を移動させた。

そこには、「2023年第3回検定一次試験(準1級)」と印字されている。

「で、タイトルは、The Bet。。。何のこっちゃ?」

「タイトルはいいからさぁ。一番最後のこの一文を見てよ。」

[6] Furthermore, the fact that environmental debates are set out in the same way, with extreme warnings of catastrophe, such as global warming, being countered by incredibly optimistic predictions, tends to make constructive dialogue impossible and divide people into two opposing camps.

The Bet 2023年第3回検定一次試験(準1級)より

「おっと。また朝からえらい長い、それも複雑な一文じゃのぉ。」
「ん?」
「で、どうしたのこの一文が?」
「1級に受かった豪ちゃんでも、さすがに、この一文は読み解くのに苦労するだろうなっと思って、飛んで来たんだ。」

「ふ~んっ。でも、この一文、一見、複雑そうだけど、MTC(まじ・とっても・Canたん)メソッドを適用したら、簡単に読めると思うよ。」

僕は、鉛筆を手に、MTCメソッドで作業を始めた。

「主語はThe fact。で、述語は tends to ~だね。」

「すごっ!ほんの数秒で主語と述語を見っけた。。。」

「でも、重要なポイントは、附帯状況のwith。」

「えっ。。。気付かなかった。。。」

「with extreme warnings being counteredに気付けるくらいにMTCメソッドに精通しなきゃ。」

「う。うん。。。豪ちゃん、準1級の問題もホネがあるんだね。考えてみたら、私、準1級に合格したけど、Reading技能の正答率は63%だけだもん。それって、合格者平均と一緒なんだけど。。。
だとすると、合格した人でも私みたいに、この一文がわからないまま合格してるかもしれないよね。」
「まあ、そういうことだけど。気にすることないよ。」


僕は、昔、「冷凍庫の主」から聞いた、おばちゃんの話を思い出していた。
そのおばちゃんは、準1級に合格してからも勉強を続けて、準1級の問題が100%理解できるようにしたそうな。そして、1級に合格してからも勉強を続けて、1級の問題が100%理解できるようにするそうな。

ずいぶん先の、未来の話だけどね。

No. 58 より再掲

つづく

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