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ウルトラランナーの記憶#7~千歳青葉24時間ウルトラトラックレース

こんにちは、山中です。

2024年8月31日~9月1日に千歳青葉24時間ウルトラトラックレースに参加していきました。24時間走は初めてでして、「どのような走りができるか?」とても楽しみでした。

なお、24時間走とは、24時間以内にどれだけの距離を走れるか?という距離を競うレースになります。

また本レースは、400mトラックをひたすらグルグルとするレースでして、とても特異なレースです。

他の24時間走では、1周1~2kmくらいのコースというのもありますが、陸上トラックを使用することで、フラットですし、休息も400mに1度いれることも可能なので、記録が出やすいレースになります。

ただ、人によっては、「景色が変わらないから飽きるのでは?」「つまらない」と思われる方もいると思います。ただ、そもそも24時間走などというモノに興味を持って参加しようとするランナーは、「そんなことは関係ない」という、少し頭のおかしい人ばかりなので、そんな感情は感じない人なんだとご理解ください。

レース概要

今回の24時間走は、8月31日(土)12時スタート。

反時計周りでスタートします。そして、4時間に1度、200m地点で折り返しをして、逆回りをします。

また、スタート地点の所に、エイドテントが設置されており、そこで、カレー、そうめん、シチュー、フルーツ、サンドイッチなど様々な補給食が提供されました。

また、選手専用の休憩スペースも確保されており、人によっては自分で持ってきたテントを設置し、そこで休憩するという方もいました。

私は、キャンプ用の椅子や小さなテーブル。また、補給食を大量に持っていきました。

自分は、何でも食べられるタイプなので、今思えば、運営が提供してくれる補給食で十分でした。結果、準備していた補給食はほぼ残ってしまいました。

レース振り返り

まずは結果から・・・

そもそも、目標は200kmでして、想定としては、キロ5分半~キロ6で走れると思っており、仮にキロ6分で計算しても20時間で走れるので、残り4時間を休憩にあてれば良いと思っていたので、

そうすると、1時間=約10kmで平均10分の休憩ができ、そこで、私は、通常は5分以内の休憩。主に水分補給。3回に1回。約30kmに1回、食事(固形物)を補給するために20分以内の休憩でしっかり食べることを考えていました。

こんなことを考えてスタートしました。

ちなみに、ペースは全く意識していません。これならラクだ!どこまでも走れるというペース。感覚だけを頼りに走りました。結果、最初はキロ5くらいでスタートしていきました。

まぁ、トップ選手の走りを見ていると、そこに引っ張られて速くなってしまったと思います。今思えば、もっとゆっくり入るべきだったと思っています。

反省①:スタートは引っ張られ易いのゆっくり入ろう!

1回目の休息は32周目。休息は約1分。水分補給のみ。
これを機に33周目から、キロ5分半のペースに落ち着きました。

1時間過ぎくらいから雨が降り始め、全身ずぶ濡れになりました。恐らく1時間以上降り続いたと思います。そのせいか?5~6時間経過したあたりから、股ヅレが生じてしまいました。

その時、ワセリンを持ってきていたのに、スタート前に塗るのを忘れていました。

このまま走り続けたら、途中で擦れが酷くなり、確実に走れなくなると思ったので、一旦止まって、ワセリンを塗りたくりました。しかし、それでも擦れ感は収まらなかったので、タイツに履き替えました。タイツは、念のための着替えとして持ってきていただけで、まさか、こんなことで着替えるとは思っていなかったのですが、結果オーライでした。

反省②:スタート前準備として、擦れ対策、マメ対策は入念に!

7時間18分経過で70km通過。このあたりから、左膝内側が痛み始めました。この前兆としては、内転筋にストレスがかかる感じありました。

今思えば、すこし集中しすぎていた気がします。陸上トラックのコース(ライン)があるので、その中に中にという感じで走った結果、カラダの内側に力みが出てしまった気がします。もっとリラックスして走っていればそんなことになっていなかった気がします。

また、筋肉の緊張が想定できるなら、キネシオテープなどを貼って予防しておくべきでした。

反省③:キネシオテープで筋疲労対策をすべき!

まだ前半戦なのに、この痛みがでてくるということは・・・。厳しい戦いになりそう。

この辺からキロ6ペースに落ちました。

10時間56分で100km通過しました。この時、左膝の痛みも激しくなっていたので、大休憩を入れ、補給をとり、内転筋にテーピングをしました。

ここから膝の痛みを何とか改善できないか?

という試行錯誤が始まりました。

また、ここからは一度休憩すると、カラダが冷えるので膝の痛みも強くなり、休憩明けは歩きでスタート。膝の痛みは変わらないのですが、片足を引きづりながら、片足スキップして、徐々にペースを上げ、はじめは激痛が走るのですが、激痛を我慢して1~2周走ると、痛みに慣れが生じるからか、激痛ではなくなる。それで一定時間(30分~2時間)走れるというルーティンが始まりました。

本当に辛かったですね。

それでも、少しでも距離を稼ぐ気持ちは切れていませんでした。

片足スキップして何とか少しでも進んでやろうとしてみたり、
左右ソールの厚さの違うシューズにしみたり。色々試してみました。

超ウルトラだと、レース中にこういう試行錯誤ができるというのが良いですね。

基本的に休憩が多く、歩きも多かったので、それほど肉体的な疲労が少なかったと思います。膝の痛みによる精神的な疲労があったのですが、肉体的には行けるという感じだったので、「諦め」という方向にはいきませんでした。

ただ、膝の痛みは強まる一方。さすがに17時間経過前、少し心が折れてしまい、休憩した際に不覚にも約30分寝てしまいました・・・。

寒さで目覚めて、残り6時間半。相変わらず左膝は痛い。

9時過ぎ(残り3時間)、紫竹さんが応援に来てくれて、その時に持ってきてくれた氷をを膝に充て、ナイロンテープでぐるぐる巻きにして固定して走りもしました。冷たさで痛みが和らぎましたが、脚が重すぎて走るコトはできませんでした(笑)

それでも、ここからは歩き中心で、最後まで動き続けよう。そして、ラスト1時間くらいから、最後まで走ろうと・・・。

そしてラスト24時間経過まで動き続きました。

結果的に200kmは超えることはできず、残念な結果でしたが、この24時間、諦めることなく、トラブルに対し何度も試行錯誤を重ねながら、動き続けたので、今できることはやり切ったかなと思っています。

応援の力

最後まで動き続けられたのは、やはり応援の力は大きかったと思います。

21時くらいに岡崎さん

22時くらいにシチック、日奈ちゃん

翌日9時くらいにも、またシチックと岡崎さん

足を引きずりながら、歩いている私を見て、氷を用意してくれたり、固定するテープを用意してくれたり、本当に助かりました。

周回データ

縦軸に時間、横軸が周回数。

私の周回データ

250~280周くらい、350~380周の60周くらいはほぼ左足を引きずりながら歩いている時間帯。平均1周4分と考えると約4時間。この4時間を走れていれば、200kmが見えていたと思っています。

まぁ、タラレバなので何とも言えませんが・・・

何はともあれ、休憩が多い(長い)というのが、問題だったと言えます。理由としては、トップ選手の走りを見れば一目瞭然です。

優勝した田中選手の周回データ

前半は1周2分を切るペースで入っており、中盤は1周2分、後半は1周2分半くらいというペースに変化。また、休憩は10分以内。休憩タイミングは、小刻みにしている印象。大休憩は10分以内。

2位の櫻庭選手の周回データ

1位の田中選手とは違い、休憩回数は少ない気がします。また、驚きは1回の休憩時間が長くても7分程度。ペースは遅くても2分半程度。

最後に

トップ選手の走りに目をやると、1周2~2分半程度で走れれば、休憩時間をどれだけ短くできるか?そんなところが24時間走で記録を伸ばすためには重要なポイントだと感じました。

この点については、次回に向けての課題かなと思っていますが、24時間走に向けての重要ポイントをまとめておきたいと思います。

スタート前
1.ワセリン・ガーニーグー等で擦れへの対応をする
2.キネシオテープ等で筋疲労への対応をする
3.着替え・替えシューズを準備しておく
レース中
1.スタート直後のペースは速くなりすぎない
2.休憩は小まめにできるだけ短くする
3.トラブルを楽しむ(試行錯誤を楽しむ)

初めての24時間走は、少しほろ苦い結果となり、もう一度チャレンジしたいなぁという気持ちになっています。年明けの神宮外苑なのか?また来年の千歳青葉なのか?わかりませんが、次は、200km。いや、230kmその辺でフィニッシュしたいと思い本記事を締めたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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