【素描】赤いメロンパンの女
赤いワンピースを着た女が、おおきなメロンパンを豪快にほおばっている。
背筋はしゃっきりとのび、黒髪のワンレンは肩より少し短く、色味のない涼しい顔で窓の外に目をやっている。
外は雨。
うす暗い中、帰りをいそぐ人たちを、まっすぐに見つめる。
メロンパンを食べ終わると、無駄のない手つきでマスクをつけ、さっそうと店をあとにした。
窓の外に目をやる。
信号が青に変わると、彼女は刻々と深まる夜道に吸い込まれていった。
赤いワンピースを着た女が、おおきなメロンパンを豪快にほおばっている。
背筋はしゃっきりとのび、黒髪のワンレンは肩より少し短く、色味のない涼しい顔で窓の外に目をやっている。
外は雨。
うす暗い中、帰りをいそぐ人たちを、まっすぐに見つめる。
メロンパンを食べ終わると、無駄のない手つきでマスクをつけ、さっそうと店をあとにした。
窓の外に目をやる。
信号が青に変わると、彼女は刻々と深まる夜道に吸い込まれていった。