マルタ食堂
料理人の弟がめずらしく夢を語っていた。
「自分のお店を持ちたい。名前はマルタ食堂。」
お年寄りにも優しい健康的な食事を提供したい。父親が囲碁や将棋が好きなこともあって、遊べるスペースも作りたい。そう言っていた。
そのために、居酒屋やホテルのレストランなどで掛け持ちをして働いていたし、店長もやっていた。
このご時世、飲食業界はとても大変だろう。近所の多くのご飯屋さんでは、寒空の下、店員さんが店先でお弁当を売っている。
私自身も学生時代は居酒屋でバイトをしていたので、1日の売り上げなどは少しくらい知っているつもりだ。
めずらしく語ってくれた弟の夢。叶えばいいね、と願っている。本人には恥ずかしくて言えないけれど。