「OpenTypeをどう学ぶのか」という問い。

「フォント制作ワークショップ」というのを夏休みにおこなっている。
ちなみに、単位は出ない。
「作字」という言葉も浸透し、文字のデザインに興味のある学生は一定数いるようだ。
1年ほど前、某SNSであるデザイナーの方が「足りない文字を作り足す用法でない、描き文字やレタリングを指して『作字』というのはいつ頃生まれたんでしょうか」と問うた方がいて、少し調べたことがあるが、大体2014年頃から徐々に広まっていったのではないかということだった。
そこから10年経っている。
元々、別の用法のある「作字」に別の意味をつけるんじゃない!という向きもあるかもしれない。しかし元々の意味の方の「作字」の機会は減っているような気もするし、時代の流れとしてはあるべきなのかなとか思ったりしないでもない。
結論はない。

さて、このワークショップは3年めの取り組みとなり、連続して受講する学生もいる。
ワークショップで作成したフォントでタイポグラフィ年鑑で入賞したりするのであなどれない。
資料を使いまわしているのはバレているし、なんならGlyphsの使い方はそうそう変わるもんでもないので、授業のチュートリアル部分は人に教えたり、自分の作業をしている。

そいつが終わり際に「先生、質問があるのですが」とのこと。

B3太郎(仮名)「OpenTypeについて知りたいんですが、なんか良い資料ありますか」
舟山「無いね」
B3「無いなんてことはないでしょうよ。先生は何を見たんですか」
舟山「無いことは無いが、多分、あなたの思っているようなやつと違う。たしかマイクロソフトかなんかのサイトにまとまった資料があったから検索してごらんなさい」

舟山「ここの左側に『Table』というのがあるだろう。これを見るがいいよ」
B3「英語ばっかりでやたら技術技術してるじゃないですか」
舟山「うん、そう。」
B3「そういうもんですか」
舟山「正直、俺もわからんが、実装までしようとすると英語以上にわからんFeaturesを書かされることになるので、読まないとしょうがない。ちなみにあなたはなんか実装したいことがあるの?」
B3「そもそもどんなことが実装できるかわからないので、それが知りたいんですよ」
舟山「それは俺も思う。ただ、概論的にまとまっている資料ってないのよ。入り口としてあるのは、例えば、

この本みたいに、最初の方は文字の形から入って、Glyphsの使い方をやって、5章でコーディングの話が出てくる。最後のWorkshopという章では少し実験的なフォントのコーディングの話が出てくる。
この辺を読んで、どんなことが出来そうか考えてみては?」
B3「なんかもっと短い感じで一杯事例がまとまっているやつとかないんですか」
舟山「それは俺が欲しい。卒業研究で作ってよ」
B3「卒制は違うことやります(きっぱり」

というやり取りがあった。
(独学大全の前口上風にやろうと思いましたが、うまくいかなかったことを報告しておきます。)
なんかいい資料、なんかいい回答がある方はお知らせください。
だいたいいつもはツイッターに居ます。

https://twitter.com/mt_funa


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