ちょうどいい加減がある

なんでも、ちょうどいい加減がある。

たとえば、速さ。
歩く速さでも、自転車の速さでも、何か作業する速さでも。
それぞれ、ちょうどいい速さがある。

速いのが良くて、遅いのが悪いということはない。
それぞれに、適した速さがある。

速くやるのが得意な人は、遅くやるのはすごく苦手だったりする。
ゆっくりでいいよと言われても、ゆっくりやるほうが疲れるのだ。
逆は、わかりやすい。ゆっくりやりたい人は、急かされるとしんどい。

味も、ちょうどいい加減がある。
味が薄すぎても、濃すぎてもダメだ。
美味しいと感じる濃さがあって、それは人によって、またその人の体調や気分によっても、違う。

音量も、ちょうどいい加減がある。
なんとなく、小さい音ならストレスが少ないと思って、小さめにするようにしていたけど、少し音量を上げてみると「しっくり」くる音量があったりする。
これも、人によって、またその人の状況によって違ってくる。


あらゆることに、ちょうどいい加減があって、それは人によって違うし、その人の体調や気分によっても違う。

つまり、世間で良いとされる「加減」に合わせていると、自分にとっては全然良くない「加減」だったりする。

また、自分はこの加減が良いと思っていても、その時々によって変わってくる。
頭で頑なにこの加減が自分にはいいんだとしていると、その時の自分にとっては全然良くない加減だったりする。

結局、いまの自分がどう感じるか。
そこにフォーカスすることが一番大事なのだと思う。
好きな食べ物のはずなのに、今日はあまり食べる気がしない。
そんなこともあると思う。

それなのに、自分は好きなはずだと無理して食べれば、体調や気分が悪くなったり、そしてその食べ物も嫌いになってしまうかもしれない。

好きな食べ物でも、24時間365日、好きでなくてもいいのだ。

人も、モノも、風景も。

好きならずっと好きでなくてはいけないということは、ない。


やっぱり、いまの自分の感覚を感じること。
いまの自分の感覚を尊重すること。

それが大切だと思う。

いまの自分がちょうどいいと感じる加減。
それを意識して、食べ物を食べる。服を着る。人と話す。寝る。歩く。お酒を飲む。本を読む。音楽を聴く。

ちょうどいい加減で。
自分にとっての、いまの自分にとっての、ちょうどいい加減で。

そうすると、体調も良いし、気分も良いし、自分の潜在能力も最大限発揮されて、楽しい。

そんな気がする。

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むた
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