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「マッドマックス:フュリオサ」を観た

「マッドマックス:フュリオサ」を観てきた。良かった。何から書くべきか。最初に浮かぶのが、初期イモータン・ジョーの砦の感じが楽しめた。そこか。デカいタンクを作るんだ!みたいな掛け声のもとタンク製作でバーナーの火の粉を飛ばしてる感じ。よい。改造車もまだ試行錯誤している雰囲気で、このあと発展していくんだなぁという期待を残す、まだ無骨感のあるデザイン。愛嬌がある。つか、イモータンの砦は統制が取れていて、指揮命令も的確、対してディメンタスは砦内で暴動が頻発だし、そもそも本人が病んでる。こう比べるとイモータンが善政してると錯覚させる。実態は知らんが。それと。最初のタンクカーチェイスとか良かったね。そういうプリクエルならではの世界観を楽しんだ。あとは物語というか、あのフュリオサの師匠みたいな人との交感は良かったと思う。同志以上のものを感じさせつつ、踏み込みすぎない、それがふたりのキャラクターにも合っていた。
でも、映画館から帰りながら書いていて、やけにキリッとした面構えでまだいるのは、やはりフュリオサの面持ちがあったからだろう。むかし新文芸坐で「椿三十郎」の三船敏郎を観たあとに、三船の気分で肩で風を切るように帰ったことをを思い出したけれども、それとは違う重みのあることは感じている。ディメンタスを追い詰めたあとの長いくだりは、よく描いたと感心した。ただ、ディメンタスは「闇落ち」(本人談)しただけあり、残酷描写が多くて、ちょっと辛かった(特に前半の方)。そういう意味でも、彼の闇には感情移入が難しかった。復讐の連鎖みたいな話だとは思うけど。話は変わるけど、こういうラストで終わった後、マックスもちら出演してたから、結構すぐにfury roadまで時間は置いてないのだろうとすると、フュリオサとはどんな感情で女たちを脱出させたのだろうかと思った。たぶんちゃんとした設定理由はあるのだろうけど。罪滅ぼしなのだろうか。(その後、考察厨界隈だとあと4〜5年後らしい。よくわからんけど)

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