FF7 オープニング 俺の名前は誰だっけ? #この夏ほしいもの 創作大賞の名誉
? 「クラウド! 」
そうだ俺の名前はクラウド。この声には聞き覚えがあるぞ?
懐かしくて、でも切ない思い出の女性、ティファは…
そう。殺された。セフィロスに斬られた。俺も斬られて…。
?『クラウド!!』
そうか!あれは全部夢だったんだ。俺はクラスファーストのソルジャーだし、そう簡単に死ぬわけないな。現に目の前にいるティファは生きている。
でも、ならばセフィロスはどうなったんだ!?
思い出した。村は全て焼き払われて…
やっぱり現実だった。あの悲劇は現実なんだ…
それにしても頭がいたい…
俺はどうしてスラムの7番街なんかに来たんだ?
幼なじみに会う為にか?
いや、それはたまたま偶然だった。
ここにティファがいたなんて今さっき知ったんだ。
本当に?
ティファがそこにいたことを初めから知っていたんじゃないか?
いやそれは知らなかった。
本当に?
実は知ってたのでは?
そうだ。その通りだ。俺はソルジャーになったことティファに報告し忘れてたから会いにきたんだ。でもあの件から俺はソルジャーを辞めた。神羅とも縁をきった。
そうと判ったらさっそくいつものように。
いつもの?
いつものってなんだ?
そうだ。俺はクールでナイスなソルジャーだった。だからクール。
~ティファ視点~
クラウドの事は実は詳しくは知らない。幼なじみであるけど、そう多くは話した事がない。だから、目の前にいるクラウドがあまりしゃべらない無口でクールな男性だからといって、別に驚く事ではない。
とはいえ、さっきまでクラウドは視線が定まらなかったし魔晄中毒のような症状がでていた。
クラウドが魔晄を浴びたソルジャーだったのは事実なのだろう。けれどクラスファーストだというのは本当の話なのだろうか? だとしたらセフィロスと同じ役職だった。
クラウドは知っているの? セフィロスが村に酷い事をしたのを知ってるの?
知らないはずかないよね…。だから元ソルジャーとして神羅を辞めてここにいるんだよね…。
セフィロスがどうなったのかは、聞いても良いのかな?
知ってたら教えてくれるよね…。私が知るべきことがあるのなら、同郷の仲間だし、きっと教えてくれるよね…
あの日ことを思い出させるのも野暮ったいし、セフィロスのことは聞けないな…
私が何かを言いたげな、または聞きたいけど聞けない気持ちを彼は察していたのかもしれない。だからクラウドは話題を私達の過去には触れずに、神羅を辞めて仕事を探しているという話をしてきた。
クラウドなら神羅の蛮行も知っているはずだしアバランチに入ってくれるかもしれない。
でも彼は予想に反してアバランチの活動そのものには興味を示さなかった。
なぜ、なの?
クラウドはあの日のことを忘れてしまったの?
グラウドの事が分からない…
まさかセフィロスの一件を何も知らないの!?
「魔晄炉爆破を計画しているのだけど…」
半分クラウドを試すつもりで打ち明けた。もしも話に乗ってくれるなら都合がいい。アバランチへの理解はともかく、神羅を苦しめてくれるのならそれで十分だから。
問題があるとすればクラウドが多額のおカネを要求してきたこと。
このチョコボ頭!守銭奴に成りやがって!
いいだろう。私は酒場セブスヘブンにてアリバイ作り上役として待機する。私の代わりに爆破任務をしてきてくれ。バレットには私の方から上手く言っとくから。
~クラウド視点~
アバランチか…。ティファの気持ちを考えるとそうなるよなぁ。それなのにカネを要求する俺って一体…
バカなのかクラウドさんよ。あの女はお前のなんなのさ。何でもないなら、もっとクールにいこうぜ。
俺はソルジャーで、しかも元ファーストだぞ。高いギャラで動くのは当たり前なんだぜ?
善人思考気味の気弱いクラウドさんは引っ込んでな。
~列車の屋根にて~
魔晄炉行き列車の屋根に乗ったバレット、ジェシー、ウェッジ、ビックスはクラウドを出迎えた。ティファの紹介とはいえ重要任務になる爆破計画に新人を起用することに抵抗があったメンバー
ティファが急遽推した代理とはいえクラウドの戦闘力を事前に誰も確認すらしていない。
万一神羅が派遣したスパイだとするなら、罠が張り巡らされているかもしれない。メンバーは警戒していた。
~魔晄炉終着~
神羅兵を軽くいなしたバレット
「新入り行くぞ! 俺に続け!」
~門前~
ビックス「さすが、ソルジャー! でもよ、ソルジャーがアバランチに協力するなんてスゲェよな!」
ジェシー「その話ほんとうなの? ソルジャーって言ったら私達の敵でしょ? どうして、そのソルジャーが私達に協力するわけ?」
ビックス「早とちりするな。元ソルジャーなんだってさ。今はもうやめちまって俺達の仲間ってわけさ。まだ名前聞いてなかったよな。教えてくれ。」
クラウドだ。
ビックス「クラウドか、おれは…」
クラウド「あんたらの名前なんて興味ないね。どうせこの仕事が終わったらお別れだ。」
ビックス(すげー冷たい!でも迫力あるし自信満々だな。さすが元ソルジャーだ!かっこいいぜ、抱かれたいぜ…)
ジェシー(なんなの? この落ち着きよう。アバランチの男性らと一味違う。ティファの紹介てことは、もしかしてティファの男? ナワケないか…。5年ぶりの再会って言ってたけっけか、ならば私が…じゅるり(ヨダレ))
ウェッジ(「興味ないね?」僕も一度はそんなニヒル台詞を言ってみたい! ちょっと練習してみようなかな。「あんたらの名前なんて興味な…」
バレット「なにやってるお前たち! かたまって行動するなっていつも言ってんたろ! (チッ、強いのは認めるがまだ信用できないな…。)」
ウェッジは見張り役としてこのフロアで待機中、
~魔晄炉ゲート奥~
バレット「魔晄炉は初めてじゃないんだろ?」
クラウド「まあな、ソルジャー、神羅の人間だったからな」
バレット「ティファからアバランチに興味ない事は聞いてる。だが神羅の人間だったんなら改めて良く聞け。この星は魔晄エネルギーに満ちている。住民はそのエネルギーを使って日々生活している。でも誰も魔晄の本質を知らない。おまえ知ってるか?
魔晄はこの星を流れる血だ。それを神羅って会社はばんばん吸出してやがる。このへんちくりんスクラップでな…。血なんだぞ。血がなくなっちまったら…」
クラウド「能書きはいい。先を急ごう」
バレット(話を遮りやがった!腹立つ!
でも…たしかに。固まって止まってたら敵に攻撃されやすい。さっき皆に注意したばかりなのに。 熱くなりすぎるなよバレット。こいつみたくクールにるなれ。むしろ、こんな冷たいやつがメンバーに一人いてくれる方な助かるかもしれない…)
「よし、ここからはオレと一緒に行動してもらうぜ。」
~暗号ドア前~
ジェシー「私とビックスがここののドアロックの暗号を手に入れたの。(どうでしょ?すごくね? )」
ビックス「ここの暗号を手に入れるのに何人の仲間が犠牲になったか…。(俺達の真剣さ伝わってくれ。そして正式なメンバーになってくれ…。」
ビックスは見張り役としてこのフロアで待機中
~エレベータ~
ジェシー「さ、そこのボタン押して!(クラウドさん、私の胸のポッチンを押してみますか?なんって!私のばか!こんな緊迫した状況なのに何を考えてるの! 任務失敗しちゃうよ!)」
バレット(エレベータを待ってる間なら話をしても問題ないだろう。)「魔晄炉のせいで、この星の命は毎日削られている。そしていつの日にか……0だ。なぜなら魔晄はこの星の血液…」
クラウド「悪いけど興味がないな」
バレット「星が死んじまうんだぞ? え、クラウドさんよ!(ちゃんと人の話を聞いてたのかコイツ!?)」
クラウド「俺が考えているのは、さっさそと仕事を終わらせたいって事だけだ。警備兵やガードロボットが来ない内にな。」
バレット「自分さえよければいいってか!」
クラウド「そういう意味じゃない。任務のときは任務以外の事を考えてはいけない。余計な事を考えれば失敗を呼び寄せてしまう。そう教官に教わったからだ。」
バレット(なるほど。…たしかにそうたな。腹立つ事もあるが、コイツは正しい事もいう。仕方ない、この仕事が終わったあとでコスモキャニオンの星読み学についてをたっぷり教えてやろう)
~魔晄炉のバルブのある部屋にて~
バレット「ここもブッ壊しちまえばただのガラクタだぜ。」
クラウド(スクラップを壊して更にゴミがが生まれる…か)
バレット「(最後に試させてくれ)さあ、クラウドさんよ。この爆弾をセットしてくれ」
クラウド「(まさか試しているのか? )あんたがやった方がいいんじゃないか?」
バレット「オレ? オレは見張らせてもらつう。おまえさんがおかしなマネをしないよなにな。」
クラウド(銃口をこちらに向けている…。試す以前の話かなるほど…。)「……好きにしてくれ。」
爆弾を取り付けたクラウドは急な頭痛にうずくまる。
???「目を覚ませ! ここはただの発電所じゃない!! ここは一番目に作られた魔晄炉。他よりも老朽化が激しく起爆してしまえば無関係な人々、つまり、ここで働いている非戦闘員(末端の社員)も犠牲になる! 」
???「ちがう!神羅グループは老朽化につき設備のメンテナンスに多大なコストをかけていた。壊したがっていたんだ。それができないからアバランチを利用している。神羅はここの暗号パスコードをわざと君たちに横流した。ここを破壊させた罪を着せた後で7番プレートを落とすつもりなんだ。スラムの多い7番を落としてアバランチもろとも処分するつもりなんだ! もしも起爆すれば既に神羅側が設置している爆弾に引火し連鎖爆発するようにになっている!」
???「構わないやれ! ぶっ壊しちまえ!クールに行くんだ!」
バレット「………どうした?」
クラウド「え? 」
バレット「どうしたクラウドさんよ? 早くしてくれ!」
クラウド「……ああ、すまない」
起爆コードを入力し終わった直後、役目を終えたアバランチを処分するべく、ガードスコーピオンが戦闘を仕掛けてくる。
爆発まであと10分
~爆発まであと8分16秒、ジェシーが足止めを食らっている~
クラウド「だいじょうぶか?」
ジェシー「うかつ !考え事してたら足が挟まちゃって……。 」
(私が考えてたのはいくらなんでもセキュリティが甘過ぎだったこと。私達は爆破に際して職員らが逃げられるように事前に犯行声明もしていた。だから施設内ではもっと多くのセキュリティガードがあることを想定していた。でも思ったより警戒レベルが低い。まるでわざと私達を誘導しているようなぁ…。でもなんで? 神羅に何のメリットが?)
~ビックスと合流残り6分10秒~
ビックス「退路のルートは問題なしだ。このまま行くぞ!」
ジェシー「あせらないで。まだ十分余裕あるから。(何度も計算したから大丈夫! もしも今爆発しても魔晄炉のみが破壊されるだけ。破壊力はここまでは来ないから)」
大地が大きく揺れる爆発力に地盤のプレート一部にズレ、アバランチ達も爆発の衝撃に巻き込まれる。
~瓦礫に閉じ込められたメンバー(ビックスとジェシーのヒソヒソ会話)~
ビックス「おいジェシー!計画と違うじゃないか!あんな大きな爆発になるなんて聞いてないぞ! 」
ジェシー「大声ださないでよ!たしかに想定より大きかったけど、無事に脱出できたんだから…」
ビックス「判ってるのか? 逃げ遅れた人々がいるかもしれないんだぞ!」
ジェシー「判ってるわよ。だから万が一を想定して犯行声明出したんじゃない!犠牲者がいたとしても極力少ないわ。」
ビックス「ああ、判ってる!でもな、このままだとアバランチのイメージも確実に地に落ちる。支援者もいるなくなるぞ」
ジェシー「ええ、判ってるわ。アバランチの活動にはもう先がないこと。たから、いざとなったら私が責任をとる。皆が危なくなったら私が…」
バレット「何をぶつくさ言ってる! 仮に犠牲者がいたとしても、やつらは星に寄生する害虫だ!ライフストリームに返って身の程を知ればいいんだ!(ちくしょう!これじゃ、コレル村を襲ったあいつらと一緒になっちまったじゃねぇか!憎いあいつらと同じに!」
バレットの怒りと憎しみを察したビックスは話題をそらせる
「…星の命……ちょっとはのびたかな。」
ウェッジも同調するように
「そうっすね!」
コンピューターを弄っていたジェシー。脱出ルートを確保するべく瓦礫の奥に設置した爆弾の出力調整が完了する。「出来た!さがって。」
可燃性ある何かに引火したようで道は開けたものの火の海に飛び込むには勇気がいる。ウェッジはお尻に引火して悶絶していた。
バレット「さあ、引き上げるぞ。ランデブー地点は8番街ステーション! それまで各自ばらけて単独行動、列車に乗り込むぞ!」
アバランチは逃げるのが得意でクラウドの視界からあっという間に消失した。
バレットの声だけが届く。「カネの話なら後だ!アジトまで無事に着いてからだ。」
有料
花売り〈ねぇ、何かあったの?〉
気にするな…それより…。
花売り「あっこれね。気に入ってくれた? 10ギルなんだけどどう?」
ティファプレゼント? いやいやそんなガラではない。
この街に花なんて珍しい。一体どこで手に入れたのだろう?
花売り「それは企業ヒミツですよ~」
クラウド「…そうかでは、ひとつ貰おう」
花売り「わあ、ありがとう!はい!」
~エアリス視点~
なんか観たことある衣裳のような…。それに火薬の匂いがする。この人絶対怪しい。魔晄炉爆破の関係者かな? だとしたら危ない!直ぐにこの場を去らなければ…
あ、あそこに神羅の兵士さんがいる。おーい、あっちに怪しい人をみかけだで~
~クラウド視点~
何か壁に書いてあるな?
なに、なに…
【神羅に騙されるな! 魔晄エネルギーは永遠ではない! 魔晄は星の命! いつか終わりがやってくる!
星の救世主アバランチ】
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