ジェノグラム

#8 福祉の現場のkintoneシステムイメージ(利用者カルテ)入力画面

前回はバイタルシステムについてのお話でした。

続きまして、利用者カルテ

フェイスシートと呼んでいる事業所も多いと思います。

利用者様の家族関係やかかりつけ医、身体状況、食事に関する情報等が取りまとめてある大事なものです。

さて、入力画面ですが、利用者カルテは項目が沢山あるので、一部ご紹介(フィールド数は135個あります)。

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ここで急ですがルックアップ機能についてご説明

よく見ると「名前」や「連絡先」等がグレーで塗りつぶされています。

これはマスタから情報を引っ張ってくるように設計したフィールドになります。

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「利用者基本情報アプリ」の情報を「利用者カルテアプリ」にもってきてるわけです。

利用者様が引っ越しして住所が変わったり、電話番号が変わったり、介護度が変わったりしたら「利用者マスタアプリ」の情報を更新すれば、自動的に「利用者カルテアプリ」の情報も更新されるというわけです。

「利用者基本情報アプリ」と「利用者カルテアプリ」の2つだけの関係でみると、一見利点が無い様に思えます。

だって、マスタなんて作らずに、利用者カルテアプリの内容を直接入力したり変更したりすればいいではないですか。

でも、例えば住所や要介護度というフィールドがあるアプリがこれから10個20個と増えてきた時の事を考えるとわかると思います。

現に隣のリハスペース内のアプリ、集計スペース内のアプリも「利用者基本情報アプリ」の情報を使うはずです。

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参照するマスタアプリがないと、その10個20個のアプリに入っている情報を一つ一つ更新しなければいけません。

A利用者様の介護度が2から4になりました。

要介護度のフィールドを持っている全てのアプリの情報を更新しなくてはいけません。

断言します!私は更新漏れします!どのアプリに介護度のフィールドがあるかは覚えてられません。それが住所や電話番号、利用曜日なども同じ…管理できませんよね。

自動更新はプラグインですよ

ただし、ここで重要なポイントを伝えます。私は何度も「自動的に更新」と言ってますが、kintoneの標準機能にこの自動更新の機能はありません。

詳しく言うと、マスタからルックアップ機能で情報を引っ張ってこれますが、マスタの情報を変更したら、利用者カルテの情報も自動更新されるといった機能はないのです。

※1     え!?って思った方、正常な反応だと思います。

私もkintone導入する際にここが引っかかって、導入やめようと思いました。

でも安心してください、そんな時プログラムが書けない私たちはプラグインで解決できないか考えるのです。

私が利用しているのは「ATTAZoo+」のルックアップ+というプラグインです。このプラグインを使えば自動更新の機能が使えるようになります。

ちなみに「ATTAZoo+」は月3000円で10個のプラグインを利用できる本当に利用価値の高いプラグインセットです。

今後アプリ作成の段階になったら「ATTAZoo+」のプラグインが度々登場します。

最初に言っておきますが、私はどこからも宣伝料等はもらっておりません。悪しからず。ただ、いいものは知ってもらいたいだけです。

ここに少し詳しく記載しています。

利用者カルテに戻ります

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でですね、ここの利用者取得フィールドに、入力したい利用者様のマスタアプリの主キー(他と被らない個別のID)を入力して横の取得ボタンを押すと、

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こんな風にマスタからの情報が一気に入力されます。最初の画像でグレーだった部分に情報が入ってますよね。

地図も見えますが、これはTISさんの住所/緯度経度変換プラグインを利用して表示してます。押せばもちろん拡大されますし、リンクでも説明してますが、もっと凄い機能があります。

あと

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この部分気にして欲しいのですが、これは以前料金説明で出ましたrex0220さんのタブ表示プラグインになります。

このタブを切り替えていくと

希望タブ

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医療情報タブ

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身体・精神タブ

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といった具合に入力フィールドが切り替わっていくというわけです。

タブで切り替えていかないと入力画面が信じられないくらい縦長になって、入力する気が著しく低下するので、このプラグインはお勧めです。

ジェノグラムが書けるんです!

注目はジェノグラムタブ

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この黒板のようなところに、電子ペンやマウスでジェノグラムが書けるのです!いままでエクセルで◎や□の記号を駆使して職人していたみなさん、これで開放されます。これには本当に驚かされました。

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実際記載するとこんな感じです。

これはJOYZOさんの手書きプラグインを活用しています。

このプラグインを見つけた時は一人興奮しました。

注目2は添付文書タブ

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よく利用者様のお薬情報等をもらうと思うのですが、そういった紙の情報もスキャンしたり、スマホで写真に撮ったりして利用者カルテに貼り付ける事が出来ます。

そう、これまではシステムに入力されている情報を現物の紙として印刷していましたよね。

でも添付フィールドを使えば、現物の紙情報をシステムに落とし込む事ができるのです!

この視点は情報をシステムに一元化する時に必要な視点だと個人的には思ってます。

あ、もちろん情報を拡大する事もできますよ。

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インプットだけで凄い情報量になってしまったので、利用者カルテのアウトプット編は次回にします。

ご覧いただきありがとうございました。


※1 自動更新されない件ですが、これには恐らく、リレーションを意識しない普通のユーザーに、便利にわかりやすく、素早く作って、開発の醍醐味を味わって欲しいという思想あったりするのではないでしょうか。

実際プラグインで自動更新機能を追加しなくても、役に立つシステムを作ることはもちろん可能です。


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