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【家電修理記録4(番外編)】リモコン
今回は家電修理ですが、番外編です。番外編の理由は最後に。。。
今回の修理依頼物
自宅で使っているfire TVのリモコンが突然使えなくなり、アマゾンのトラブルシューティングなど、色々調べたり、試した結果、リモコンが悪いと判明。
お使いのリモコンが対応しているかどうかを確認するには、リモコンの Alexa 音声認識ボタンを押します。リモコンの上部にあるLEDが点滅している場合は、トラブルシューティングモードを使用できます。それ以外の場合は、トピックの最後に記載されているトラブルシューティング手順に従います。
セールの時に本体ごと新しいものに変えればイイかなぁと思いつつ、家族からのリクエストがあり修理をしてみることに。
症状
電池を新品にしても、全く動作せず。TV側でもリモコンの電池残量はなしの表示。
このリモコンは2つのリモート操作機能があり、TV向けに汎用の赤外線出力と、アマゾンが提供するfire TVの端末に向けにBluetoothが搭載されています。
この2つのリモート操作機能とは別にアレクサによる音声認識機能もあります。赤外線もBluetoothも設定が正しくなくても、アレクサの音声認識機能ボタン(水色のボタン)を押すと、通電しているれば音声認識を開始したことを示すLEDが点灯するハズなのに、それすら光らず。
分解開始
ネジ一つなく、容易に分解はできません。筐体の爪で嵌めあっているのですが、嵌めあい構造が表からは分からない、パッチン構造とか、嵌め殺し構造とか言われる構造でした。
無理やり、分解した全体はこんな感じ。
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操作面の筐体と、ボタンのシート(ゴムっぽい質感のシート)と、基板と、操作面と逆側の筐体の4つに分解できます。実質、中身はボタンのシートと基板だけです。
特筆すべきはスイッチが基板側にちゃんとあることです。
リモコンで多いのは 弾性のあるボタンのシートをバネ構造(下の写真のシリコーンゴム部)としつつ、部分的に導通部材(下の写真の導電性シリコーンゴム部)を設けるなどして、スイッチの構造体をボタンのシート側に持たせることがよくあります。
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しかし、fire TVのリモコンは純粋に丸い凸型をしたスイッチが基板上にあります。押した感じからすると、金属のアーチ状のバネ構造ぽいです。
したがって、 ボタンと兼用しているシートの弾性力がなくなったとしてもスイッチとしては機能し続けるというお金のかかった設計となっています。
ボタンのシートはゴムっぽい素材(シリコーンゴムが多いようです)なので、そもそも押下耐久性が金属製スイッチよりも悪く、早いと数年でバネ構造部分が破断してしまい、ボタンとして機能しなくなります。
しかし、安く量産できるメリットがあり、広く利用されています。
分解後に一旦電池をつないでみたら。。。
ぱっと見は、腐食や焦げた部分などはなく、なにもおかしなところはありません。とりあえず、分解した状態で電池をつけてみたら、
「あれ?TVの電源がON/OFFできる!!」
そんなことあるのか?と疑いつつ、fire TVを操作すると、
「あれ?普通に動く!!」。
故障原因が全く分かりませんが、察するに電池の電極の接触が悪かったんだろうと思います。分解の必要ないじゃん!ってことになりますが、以下、言い訳です。
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電池の電極も少し凝った構造になっていて、マイナス側は基板にバネがつけてあるのですが、このバネは電池には直接当たらないようになっています。
金属製のキャップでバネを覆うようにして、キャップの方が電池の電極に当たるようになっています。完全に予想ですが、金属製のキャップの内側の接触が悪く、電源供給がされないために、不動作となっていたようです。
再び動くようになったものの・・・
本来は分解しない前提で作られている、パッチン構造なので、分解時に爪が折れる、折れる。一応、生き残った爪で元の形に戻りますが、落下などで衝撃が加わるとパカっと割れそうなくらいです。
ですが、使えるのでそのまま使うことにしましたw
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最後に
今回は分解のみで修理は何もしておらず、爪を折りつつも分解して、組み立て直しただけなので、番外編扱いです。ご依頼のあった修理品という訳でもないですしね。
それにしても、豪華な作りでした。あんな設計のリモコン初めて見ました♬
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