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“Orange Is The New Black”

旦那さんと毎晩コツコツ視聴してきた、Netflixのドラマ“Orange Is The New Black”

全7シーズンに及ぶこの長編ドラマシリーズを、ようやく昨日見終えました。

アメリカという国が抱える問題を様々な切り口から映し出すこのドラマは、日本人の私から見ても本当に重たく、目をそむけたくなるような場面もたくさんありました。

それでも、旦那さんと2人で見続けたのは、このドラマが伝えたいテーマが、ストーリーが進むごとにわかり始めて、何よりも囚人である登場人物一人一人がしっかり描写されていることで、各キャラクターに愛着がわいてきたことが一番の理由でした。

正直、ドラマを見始めたときは、どのキャラクターにも一切共感出来なくて、内容もなかなか過激だし、遠い世界の人たち、くらいにしか思えませんでした。でも、回を追うごとに、一人一人の心の内や、生い立ち、なぜ犯罪を犯すに至ったのか、などが少しずつ明らかになってきて、囚人一人一人が、まるで自分の友達のように思えてきたほどでした。みんな、それぞれ愛らしい部分があって、些細なことで一喜一憂して、囚人ではない人たちと何ら変わらない部分もたくさんあることに気づくのです。


私には囚人や元囚人、刑務所の職員の知り合いはいません。もしかしたら、知らないだけなのかもしれませんが、今までの人生で、刑務所にいる人たちに興味をもって、親しみをもつ、なんてことは一度もありませんでした。きっと、このドラマに出会っていなかったら、これからも刑務所の中の人たち、刑務所から出た人たちにこんなに思いを馳せるなんてことはなかったでしょう。

日本の刑務所とは施設や規律など、違うところがたくさんあると思いますが、このドラマで描かれていたのは、様々なバックグラウンドが原因で法を犯すことになってしまった人々でした。

あくまでも私の視点からですが、どの囚人もそれぞれ、何かしら“愛情”に飢えていて、孤独だった。そして、誰もが、心の奥底では“少しでもよりよい自分になりたい”と切望している。そんなふうに見えました。


そして、知らず知らずのうちに、自分が囚人を作り出してしまう側になる可能性も十分あると気付き、刑務所の中の人々は自分と無関係であるとは決して言い切れないと感じました。


ストーリーの中で一貫して、“囚人を信じ抜く”姿勢をとった刑務所の職員がいます。どんなに裏切られても、時には監禁されても(!)最後の最後まで、囚人の力になろうと奮闘します。

こういう職員がもっともっと増えてくれたら、きっと囚人たちが刑務所から出たときに、違う人生が待っているんだろうなと希望をもたせてくれる。そんな人でした。



Netflixがこのドラマを通して伝えたかったテーマは数えきれないほどあると思いますが、最終話の最後に、ドラマに出てくるあるキャラクターの名前を冠した基金を紹介しています。
最終話まで見た人だからこそ、共感できる、思わず募金したくなる、そんな素敵な基金です。

Netflixが、こんなに素敵で壮大なドラマを作り上げただけでなく、社会をよりよくしようと素晴らしいアクションを起こすところまでやり遂げているところに、心から敬意と拍手を送り、これからもサブスクし続けますぜ!!!と一人決意した夜でした。


ということで、ぜひ、ゴールデンウィークのドラマ観賞の候補の一つに“Orange Is The New Black”を入れてみてください!
(かなりセンシティブな描写もたくさんあるので、残念ながらお子様と一緒にご覧になることはオススメしません☓🙅☓)


おわり。

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