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娘がうまれた日
2021年5月に長女を出産しました。
ほんの2ヶ月前なのに、なぜかすでに消えかかっている記憶を辿って、そのときのことを記したいと思います。
というのも、わたし自身「出産は人それぞれ」というのはもちろんわかってはいるのですが、
出産が近づいてくるとやっぱりどきどきして、もっと言うと怖くて、色んな人の出産記録を読ませていただきイメトレしまくっておりました。
ワクチンも徐々に普及しはじめたものの、まだまだ落ち着かない世の中、ただでさえ未知な出産+立会い・面会NGで不安だよう!というご妊娠中の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とりとめもないだらだら記録なので、もしご興味ある方がいらっしゃいましたら、1サンプルとして読み進めていただければ幸いです。
出産プロフィール
・31歳、初産
・都内大学病院にて無痛計画分娩(硬膜外麻酔)
・計画通り39週6日で出産
・立会い、面会、普段の通院も付き添い不可
37週と入院3日前の2回、PCR検査を受けました。(もし陽性だった場合は、同病院で帝王切開になるという説明でした。)
もうお腹も重すぎて散歩くらいしか行ってなく、夫も在宅勤務だったため、罹患の可能性はほぼないとはいえちょっとドキドキでした。
出産前日→当日
無事PCRも陰性で、子も産まれず、計画通り前日にいざ入院。(病院の受付で夫とはさようなら)
NST40分→診察・バルーン装着→NST40分
そのまま就寝、という流れでした。
バルーンの刺激でそのまま陣痛につながる方もいるそうですが、なにごともなく朝がきました。
(同じ病室の方はまさにそうで、深夜に分娩室に移動されていきました!)
当日は↓こんな感じ。時間はうろ覚えでざっくりです。
7:00 子宮口4cm 促進剤開始
9:00 麻酔用カテーテル装着
12:00 破水 子宮口6cm 麻酔を入れる
14:00 子宮口8cm 麻酔効き始める 回旋異常判明
16:00 子宮口全開
17:30 麻酔をやめる
19:30 先生、赤子を手で回す
20:30 出産
最初は麻酔を入れず、30分ごとに促進剤を増量していきます。
「痛みが出てきたら我慢せずに言ってね、麻酔いれるから」と言われたものの、全然普通に喋れるくらいの鈍痛のままお昼に。
きょうはもう生まれないかもねムードが漂い、半ば諦めていた時に破水。
(パチン!ばしゃ!ではなく、「あれ?なんか出てる…」っていう感じの破水でした。)
そこから一気に痛みが強くなり、すぐに麻酔を入れてもらったもののなかなか効かず。
弱い痛みの時に入れておいてもらえばよかったーとちょっと後悔しましたが、麻酔が効いてからはまた弱い痛みに戻り、「きょううまれそう」と夫にLINE。
そんな時、発覚した回旋異常。
赤ちゃんは回りながら降りてくるのですが、正常な状態がうつぶせだとすると、我が子は顔だけ横を向いている状態。
そのうち回るだろーと楽観視していたら、陣痛強めて回りやすくするために「麻酔を切りましょう。これでだめなら帝王切開。」となり、されるがままに、さようなら麻酔。さようなら15万円。(でもこの時はもう産まれるならどうにでもしてください!という気持ちでした笑)
そこからもなかなか回らず。。「先生、赤子を手で回す」という処置をしていただく。
これがもう、文字通り両手で回すんですよ。先生の手がエコーでみえるのですよ。ホラーやん。すごい。
私の体どうなっちゃってんのーと思いつつもなるべく想像しないようにしながら、とにかく回ってほしくて、ひたすら皆でがんばれー!と言いつづける。
90°横向いているところを75°ほど回り、あとは陣痛の力(子宮収縮の力)で産みましょう!ということで1時間ほどいきんでいきんで、
なんとか生まれてきてくれましたー!
しかも臍の緒も巻きついていたというおまけ付き。ほんとよく頑張ってでてきたなぁ!
ひとしきり泣いたあと一気に力が抜けて、カンガルーケア。力の入らない手で夫にLINEして、みんなの声が遠くに聞こえて、隣には不思議そうな顔でふにゃふにゃ眩しそうにしている我が子がいる。
意識も朦朧として、夢の中にいるみたいでした。ずっとこの時が続いてほしいような、とろとろしたなんともいえない時間を過ごしました。
痛みについて
わたしも事前に怖くて色々調べておりましたので、、ご参考までに体感を書いてみたいと思います。(そんなに痛みには弱くないほうですが、特に強くもないと思います。注射はへっちゃらレベル)
●バルーン装着
子宮口2.5cmほど開いた状態で装着したからか付けるときはそれほど痛みなしでした。
装着後、朝までにぶーい痛みがあったくらい。
●麻酔用カテーテル装着
これは全く痛みなし。最初の麻酔の針がチクッとする程度。痒みがある人もいると聞いていましたがわたしはなかったです。(念のためムヒ持って行ってました。効果があるかは不明ですが…!)
●陣痛・出産の痛み
本陣痛から約8時間半でした。
がっつり促進剤を使っていたので、本陣痛までの長い陣痛も経験していませんし、子宮口8cm〜10cmの間は麻酔が効いていたのでなんとも言えないのですが、麻酔を切ってからはやはりとても痛かったです。
でもそれ以上に無我夢中で、とにかく「回れー!ここまできて帝王切開いやぁぁぁあー」とふんばりまくっていたのであまり痛みの記憶なく、、形容できませんごめんなさい。
(※まったく帝王切開反対派とかではないです!)
ただわたしの場合「いたいー」と言うと更に痛みが増していったので、途中からはとにかく呼吸集中で無言でいきみつづけました。
よく「3回いきんだら産まれた!」なんて話を聞きましたが、20回はトライした気がする。。息苦しくて、気がついたら酸素マスクはめられてました。
●産後の痛み
わたしはこれが一番きつかったです。というか出産のときは興奮状態だったので、産後の方が鮮明に痛みを覚えているんだと思います。
下半身を中心にずたぼろで、初日はトイレも車椅子で介助してもらい、シャワーは行けず。(念のため持って行った汗拭きシートが役立ちました!拭くのも痛いけど)
普通に寝ているだけでも痛い上、体勢をすこしでも変えると激痛で、10cm先の携帯が取れない。ふとした拍子にボールペンが落ちて絶望する。もはや放置してたら掃除のおばちゃんがとってくださるというありさまでした。
痛み止めをひたすら飲み、産後3日目くらいに腰をかばいながら歩けるほどに回復。退院後は2週間ほどでほぼ痛みもなくなりました!
同じ病室の方は同じく初産でも普通にスタスタ歩いてらしたので、出産もですが、個人差も大きいと思います。
立会い・面会はなかったけれど
仕方のないこととはいえ、出産前は立会い・面会がNGなことが、かなり悲しみポイントでした。
うまれたてほやほやの子どもを一番に夫に抱っこしてほしかったし、無痛分娩とはいえはじめての出産が不安なことには変わりなく、。
でも。経験してみて、思います。
立会い・面会なくて全然大丈夫! と。
まず、助産師さんが神です。
医師の方も素晴らしかったですが、産後も含めずっとそばにいてくださるのは助産師さん。
握り潰しそうなほど手を握らせてもらい、もはや産まれるまで家族のことはすっかり忘れておりました笑。
担当助産師から退院間際に感想を聞かれて、そのままお伝えしたところ、涙ぐまれていたのがとても印象的でした。「コロナで色々制限ある中で、できうることはすべてやりたいと思っていたのでそう言ってもらえるのはすごくうれしい」と。
そのお姿を見て、この出口の見えないご時世で恐らく勤務中だけでなくプライベートも制限されて、妊婦を全力で支えてくださっているのだと改めて実感し、本当に頭が下がる思いでした。
また、これは性格もありますが、夫が近くにいたら甘えてしまって、余計に痛みを強く感じてしまったかもな、とも思いました。
そして、離れているからこそ家族からの些細な電話やLINEも心に沁みたような気がします。退院して、娘を初めて夫に抱っこしてもらったときの喜びもひとしおでした。
色々不自由な世の中ですが
様々な不自由さは、命の誕生というビッグイベントからすると、本当にとるにたらないことでした。
医師の方や助産師さん、わが子を信じて、安心してご出産されることをお祈りしております。
長くなってしまいましたが、お読みいただいた方がいらっしゃいましたら、お付き合いいただきありがとうございました!