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食にまつわる、一つまみ話(箸が横に置かれる理由)

食事をスタートさせる時、箸はどこに置かれていますか?

何だかわからないけど、1番手前に横向きに並べられていませんか?

もしくは、並べていませんか?

フランス料理や欧米諸国のように、両サイドには置かれていないはずです。

こんな当たり前のこと、私も疑問すら抱かなかったんです。

でも、以前勤めていた会社の代表から教えていただいたお話を、一つまみシェアしたいと思います。

よければ、お付き合いくださいませ🙏🏻

・・・

食事をテーブルに並べて、箸を置きますね。
箸を置いて、食事を並べても同じですが。

箸の定位置は、手前に横向き。

なぜでしょう?

学校教育の一環である給食の影響が強いと思います。おぼんの下側にいつも自然に寄せて配膳していませんでした?

または、ご家庭での食事作法があるかと思います。箸置きを使われる丁寧な食卓であれば特にそうではないですか?

実は、昔の日本思想に基づく説があったのです。

聞いた話によれば、箸はどうやら“結界“を意味すると言います。

食事と自分との境界線を引っ張るイメージだと教えていただきました。

日本人は食事をする際、
始まりには、「いただきます」
終わりには、「ごちそうさま」
を言う習慣があります。

その時、箸を食事と自分の間に置いて、手を合わせます。

この仕草はを通じて
『結界(箸)を超えて、食事に対して挨拶をしている』
そうなのです。

要は自然界と人間界の境界線として、箸がその役割を担っているようなんです。

日本人は昔から、「間(ま)」を大事にする種族です。
人と人との間合い、空間と空間との間...

それ故に、様々な作法を学ぶ際に「間」という字を目にすると思います。
間隔、隙間、間柄、合間、手間...

「敷居はまたぎなさい、畳の端は踏んではいけない」と言われるのも、その空間の境界を破ってしまうからという説もあるそうです。

食事と人という「間」を箸が取っていてくれるんだと思ったら、どれだけ存在価値があるのかと思います。

これは、実はずっと昔からあるそうです。
(私が教えていただいた時は、証拠写真を見せていただいたのですが、どう探してもヒットしませんでした...すみません)

中国にも食事作法はありますが、箸は日本のようには置かないとのこと...

Wikipedia引用

一説によれば中国も箸は横置きでしたが、欧米諸国からカラトリーが持ち込まれ、食事作法が変容し、縦置きになったそうです。

日本は聖徳太子により1400年も前に箸文化が持ち込まれたそうですが、この食事作法の箸の位置は日本において特有に育ててきたということになります。

また、日本の場合はもう一つ理由があるそうです。
『一緒に食事をする人に対して、尖った箸先を向けるのは失礼だ』
という考えも含まれています。

日本人らしい奥ゆかしさと、思いやりの心が含まれているように感じます。

・・・

日本の食事作法は、自分が思っているよりも、もっとずっと歴史深いはずです。

私の頭の中だけでは勿体無いと思い、記事として残しておくことにしました。

学校給食で、子供たちにも教えてあげたいなぁと勝手に思っております。

気づいていないけど、気づけたら食事の時間が何倍も美味しく過ごせるような気がしました。

日本の「間」を守っていきたい。

やっぱり、箸はこの位置に。

そして、毎食に感謝を。

今日どこかで見た呟きもシェア...

“コロナ対策において「ソーシャルディスタンス」なんて言葉じゃなくて、「間合い」という日本に昔からある言葉を使ったらどうよ?”

うん、素敵です。
横文字使いがちですが、日本語使いましょう。

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