Pinot Noir Nature 2021 / Famille Hebinger
Pinot Noir Nature 2021 / Famille Hebinger
ファミーユ・エバンジェ
アルザス地方、第二の都市コルマールから南東に数キロ離れたところに位置するエーグスハイム。
フランスでもっとも美しい村と呼ばれています。
村の真ん中にあるサン・レオン城を中心に、円状に広がる街並みは11世紀から続きます。
泉のある広場から続く曲がりくねった石畳の小路、張り出し窓のある色鮮やかな民家。
そしていたるところに手入れの行き届いた花々で村じゅうが飾られています。
エーグスハイムは、まるでおとぎの国に迷い込んだかのような可愛らしい村。
この村には多くの古民家がいまでも残っており、それぞれの民家には、その場所に家が建てられた日、そこに住んでいた夫婦のイニシャルなどが刻まれていて。
立ち並ぶ民家からもこの村の歴史を物語っています。
また、エーグスハイム村はアルザス・ワイン街道沿いにもあり、花々に囲まれた色とりどりの木組みの民家が連なる愛らしい村のいたるところに、おおくの生産者が点在しています。
エバンジェ家はもともとはブドウ栽培だけではなく、家畜やおおくの野菜を育てて生計をたてていました。
現当主ドゥニの大祖父レオン・エバンジェにより、1946年ごろからワイン造りに特化したドメーヌを設立し、ドゥニの父が畑を広げ、13.5haまで増えました。
ドゥニはエバンジェ家の末っ子として生まれます。
物静かでおとなしいドゥニは、子どものころから読書が好きで、とくに文学、歴史、芸術の本をよく読んでいました。
彼は幼いころから本を片手に父と一緒にブドウ畑にいき、はじっこで本を読みながら父の作業している背中をいつも見ていました。
そんなドゥニが父の跡を継ごうと考えるのは必然だったのかもしれません。
彼は学校を卒業するとまず、アルマン・ルソー、そして、バンジャマン・ルルーのもとへと修行にいきました。
その後、モーゼル、南アフリカなどでさまざまな経験を積み、2015年に父のもとへ帰ってきます。
父の代からすでにビオディナミ農法で栽培されていたその畑を、ドゥニはいちだんとナチュラルな農法、醸造を実践しています。
2021年のアルザスは雨がおおく、ピノの収量は激減しました。
そのため、グラン・クリュなど他の区画も混ぜなければならなくなりました。
しかしそれは逆にいうと、質の良いブドウでワインを醸造したということなのです。
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