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25.【身体の動きのベースになる】ムーブメントスペクトラム・分離運動について

このnoteは、MSI(Movement System Impairment)について解説することを目的としています。

MSIについては、こちらをご覧ください。

MSIでは、セラピストに向けて身体の動きがきっかけで生じた痛みの原因を解明し、改善するプロセスを学ぶことができます。


はじめに

今回のテーマは、”ムーブメントスペクトラム・分離運動について”です。

前回は、リハビリとパフォーマンスのギャップを埋めるために身体の動きを段階的に分類する”ムーブメントスペクトラム”について紹介しました。

今回から、”ムーブメントスペクトラム”の4つの分類を紹介していきます。

ムーブメントスペクトラムは、
・分離運動
・基礎的運動
・統合された運動
・活動特異的運動
の4つに分類されます。

今回は、この中でも身体の動きのベースになる分離運動についてご紹介します。

今回のnoteでは、以下の3点がわかる内容になっています。

  • 分離運動とは?

  • 分離運動はなぜ重要か?

  • 分離運動の具体的な例を紹介

ぜひ最後までお読みください!

分離運動とは?

分離運動とは、どのように定義されるのでしょうか?

ロビー先生の講義資料を参考にすると以下のようになります。

基礎的運動の構成要素となる、基本的な運動で1-2つまでの関節を分離させている
他動運動・自動運動ともに含まれる

ロビーオオハシ先生講義資料より引用

少し難しかったので、これを基に自分なりに解釈してみました。

・部分(パーツ)のエクササイズである。
・可動域練習・筋力トレーニング・運動制御エクササイズなどが含まれる。
・炎症期でなくても部分(パーツ)の機能不全があれば全ての症例で実施する。
・病院でのPTアプローチはここがメインになることが多い。

このように、外傷や障害で機能不全が生じた関節や筋肉のパーツの機能を改善するフェーズがこの分離運動であると言えます。

膝関節の可動域練習なども分離運動に含まれる

分離運動はなぜ重要か?

分離運動の重要性は、皆さんご理解させていると思います。

イメージしやすくするために、料理を例にして考えてみます。

美味しい料理を完成させるためには、食材が重要になってきます。

素晴らしい調味料や調理スキルがあっても、食材がよくなかったら美味しい料理を作るのは難しいです。

分離運動は、料理における食材にあたります。

身体の各パーツの動きが適切に整っていることで、パフォーマンスに繋げるための準備ができます。

身体の動きというパフォーマンスを発揮するためには、適切な分離運動(可動域・筋力・運動制御)を獲得しておく必要があります。

美味しい料理を作るためには良い材料が欠かせません

分離運動の具体的な例を紹介

このnoteでも何回も紹介している、四つ這いでのロックバックは分離運動の一つになります。

ロックバックは、四つ這いで股関節と膝関節の屈曲を行う運動です。

エラーパターンとして、脊柱の屈曲代償を伴うことも多いです。

脊柱を安定した上で股関節と膝関節の屈曲を行うことが目的であるため、脊柱の屈曲代償が出ないように動作を行えているかがチェックポイントになります。

エラーパターンを抑制しながら行う動作パターンの練習

まとめ

今回は、”分離運動について”ご紹介しました。

分離運動は、身体の動きのベースになる1-2関節の運動です。

料理で例えると、もととなる食材にあたります。

最適なパーツの動きを獲得することで、目的とするパフォーマンスを発揮することにつながります。

パーツの動きをアスリートのパフォーマンスに繋げる事が大切


手前味噌で恐縮ですが、ロビー先生から許可をいただき、こちらのオンライン講義でムーブメントスペクトラムについてご紹介させていただきました。

より深く知りたい方は、こちらの講義も参考にしていただければ幸いです。


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