【MSGEX】9th Album「MSGEX presents "PAVILION 22SS"」Recording Notes & Behind The Scene-Day6-

こんばんは。MSGEXのGAKUです!

どんな音楽ジャンルであれ、恐らく共通して存在するであろう作風あるいは曲調、それはバラード(Ballad、Ballade)。

それ自体がある種ジャンルとして捉えられる向きもあり、国内でも「J-Ballad Collection」のようなコンピレーション作品がリリースされ、人気を博しています。

今回、BalladとBalladeの違いが気になり少々Wikipediaなどを見てみたところ、こんな感じでした♩
(Wikipediaしか見ていないため、間違ってたら後日訂正します!)

バラード(仏語:ballade、英語:ballade、ballad)
1.古いヨーロッパの詩の様式
2.バラッド(英:ballad)に音楽が付けられたものが定着した歌曲の様式
3.1および2から派生して器楽曲へと昇華された様式
4.ポピュラー音楽において3から派生した歌唱曲の様式
(出典:Wikipedia)
ポピュラー音楽におけるバラード
・ショパンに始まったクラシック音楽におけるバラードから派生した歌謡曲の様式
・特徴
 ①ゆったりした店舗
 ②静かな楽想
 ③美しいメロディラインやハーモニー
 ④ラブソングを中心とした感傷的な歌詞を音楽的な主軸とする
 ⑤ピアノなどによる静かなイントロとエンディングに向けての劇的な盛り上がりが楽式的な特徴
(出典:Wikipedia)

という訳で、「詩の様式に音楽がつけられたもの」がバラードであること、ポピュラー音楽におけるバラードの原点は「クラシック音楽」「ショパン」にあること、この二点くらいを抑えておくと、ちょっと通ぶれるかもしれませんw


バラードを作る時、僕は自宅の電子ピアノもしくはアコースティックギターでおもむろに心地良いコードを鳴らしながら、メロディを探していきます。

とはいっても、ゼロから作ることは稀。大抵の場合、サビかBメロが断片的に頭の中で鳴っていて、それを基にしてまずはワンコーラス分メロディとコード進行を決め、そこから楽曲全体の構成を検討していきます。

今回コラボさせていただいた皆さんなどは、普段どのようにして楽曲を制作されているのでしょうか?とても気になるところです!いつか話してみたいですね✨


本日ご紹介させていただくのは、こちらの2曲。
「First emotions -Introduction-」
「First emotions feat.ことの」

コラボ制作が中心となっている本作において、これまで通り僕が単独で作り上げた”歌モノ”の楽曲は、明日ご紹介予定の「Running On Fire」とこの曲「First emotions」の2曲のみ!

他のコラボ楽曲とこれら2曲とがリスナーの皆さんにはどのように聴こえるのか、非常に興味深いところです✨


ことのさんとの出会いは、ツイートで流れて来た「まいどりーむきんぐだむ!」✨試聴させていただいて可愛らしいボーカルはもちろんですが、僕的には中間部のラップにおけるリズム感&言い回しの発声や語感のあまりのフィーリングの良さに驚いたのが最初の印象だったのをよく覚えています!

その後、U-RASIAさんのM3-2021秋新譜「U-RASIA Autumn 2021 MIX」に収録されていた、ことのさんボーカルの「circumhorizon arc」もお気に入りで良く聴いていました!


しかしながら、僕がことのさんにボーカルをお願いしようと思った決め手は、ある日たまたま制作しながらBGMとして聴かせていただいていたことのさんのYouTubeLive放送でのこと。

残念ながら曲名を覚えてないのですが、バラードを歌うことのさんの歌声が普段の可愛らしい印象とは異なり、とても切なげで憂いを帯びているように感じられて、

「ことのさんにバラードを歌っていただきたい!」

と思ったら降りて来たのが「First emotions」のAメロとリズムパターン。(このリズムパターンが後々大きなポイントに)

先にも書いたように、僕は基本サビかBメロから曲を作るタイプで、Aメロから作ることも、そもそもAメロが最初に浮かんでくることも非常に稀です。そのため、この楽曲は完全に「ことのさん」から着想を得て生まれたもの。

なので、この後ことのさんに歌唱をお願いしてもし断られたならば、この曲を他のボーカリストさんに歌ってもらうという選択肢は、自分の中ではありませんでした・・・OKしてもらえて良かった✨


本楽曲に関しては、作詞もことのさんにお願いしたのですが、新しいメンバーの方に作詞を担当していただくのは、僕としても実に7年振り!

言葉選びなども含めて非常に新鮮に感じられましたが、詩の世界観、およびその背景にあるものなどをことのさんより丁寧にご説明いただけて、僕やSHI-DOUとしても何の違和感も持つことなく、「First emotions」の世界観に入っていくことができました✨


いざ「First emotions」のアレンジを始めようなった時、ヒントになったのがリズムパターン。

「CHRONICLE」シリーズをお聴きの方であれば、僕が毎回中盤と終盤に必ず2曲程度バラードを収録しているのはご存じかと思います。

ですが、跳ねたリズムでバラード系の楽曲というと、「CHRONICLE Vol.Ⅲ」に収録した「Real World」

そして「CHRONICLE Vol.Ⅳ」に収録した「promiss」ぐらいしか作ったことがありません。


さてどうしたものか、というところで、たまたま思いつきで最初に作っていたデモ音源に入れていたリズムパターンから、僕が大好きなバラード楽曲がふと思い浮かびました。

一曲は、Southern All Stars「慕情」。

そしてもう一曲が、Mr.Children「Drawing」。

本当はもう一曲、B'z「どうしても君を失いたくない」
(この曲名をご存じなくても、かつてかなり長い期間、テレビ朝日系「ミュージックステーション」のエンディングテーマとして流れていたギターインスト曲、と言えばピンとくる人も多いのではないでしょうか)

も思い出したのですが、個人的な思い入れが強過ぎてギターが最前面に出てきてしまうのが間違いなかったのと、B'z的な哀愁系ギターは思う存分「薄紅 2022」に入れる想定だったので(実際そうなりましたw)、「First emotions」のイメージからはあえて外しました。

これら以外にもスピッツやエレファントカシマシなど、僕自身がこれまで大好きで聴いてきたJ-Rockバラードのエッセンスを凝縮させるようなイメージでアレンジを構築していきました。

一方、メロディについてはあくまで僕個人のイメージですが、FAIRCHILDを経てソロ活動など”歌手だった頃”のYOUさんが優しく歌う時のフィーリングに近い雰囲気(あくまで雰囲気であり、声質は違いますが)を感じていたため、そのイメージを頭に浮かべながら、お陰様であまり悩むことなくツルっと出てきました✨

FAIRCHILD「彼女たちのソワレ」。ラストアルバム「comme a la radio」の最後の曲。このアルバム自体が最初から最後まで一つのラジオ番組の体を成していて、ジングルなども入っていて楽しいアルバムです!

これを受けて、ことのさんは聴いていて切なさが止まらなくなるような素敵なボーカルを披露してくれたため、送っていただいたボーカルトラックを聴かせていただいた時点で、「もうこの曲は問題ない!」と自信を持つことができました✨


が、意外なところに落とし穴があり、その後僕は悶え苦しむことになりました。それは、コーラスアレンジ。

これまで挙げて来たJ-Rock方面とはまた違ったところで、僕の大好きなバラード曲の一つに、松たか子さんの「おやすみ」があります。作詞、作曲を務めた小田和正さんは、コーラスにも参加しており、ある種洋楽的な独特のコーラスアレンジが施されています。

実は今回、「First emotions」でも僕はコーラスを4声収録し、”小田さんコーラス”的なハメ方にもチャレンジしてみました。

ではなぜ、XFDのクレジットのコーラスは「ことのさん」の表記のみなのか。

理由は、声質。

僕の声は、男性としては高めかつ太さがなく、高域になればなるほど尖って刺すような声質になるのが特徴です。歌い方の影響も大きいのですが。

今回、なるべく柔らかく嵌められるよう何度もトライしてみたのですが、曲のキーの関係もあり高音域では同様の状態となってしまい、結果的に特にサビでことのさんのボーカル、コーラスを邪魔するかのような存在である自分の歌声が

不快

に感じられたため、カットしました。

これはひとえに僕自身のコーラススキルに拠るところであり、「コラボ」という観点からすると、収録可能な状態まで持ち上げることができなかった事実が非常に悔しく、またことのさんに対しても申し訳ない気持ちでいっぱいです。

今回のアルバム制作を通して、実に最大の反省点が本件。

この曲に関しては、いつか必ずコーラスのリベンジをしたい、そう考えています。何年先になるかもわかりませんし、意外とすぐなんかやるかもしれませんがw


楽曲が一通り作成できて落ち着いた後、元々ことのさんとの間で冒頭にセリフパートを入れようという話になってたこともあり、検討して追加することになったのが、「ことちゃん」と「関西在住の幼馴染」とのスマホでの会話シーン。

着信音については、ギリギリのところをあえて狙いました。完全ネタです。「はぁ?」ってなるかと思いますが、笑って流してくださいw

幼馴染のセリフパートについては、最初僕らで関西弁にしようかという話も出たのですが、お互いに2月は制作にバッタバタで余裕がなかったため、奥の手ということで、ボカデュオ関係でもご一緒させて頂いている

SMITHS Digital Musical Instruments (https://smiths-digital.com/

のスミス嬢に

翻訳(標準語→関西弁)

を依頼しましたw 後日御礼のために店舗に伺ってお買い物しますwww


サウンドについては、まあサビをリアレンジするということ自体は元々考えてたのですが、いざ作ろうと思った時に思い浮かんだのがPCゲーム「WHITE ALBUM」。リメイク版が10年前くらいかな?アニメ化やPCゲーム化されてたかと思います。

元々は単に昔友達からもらったPCゲームの認識に過ぎず、受け取ってからも数年以上放置してた(学生時代はホントにバイトとバンド漬けでしたので💦)のですが、暇な時間ができた時にPCで起動してみたところ、このオープニングを見て思わずガチで音楽に惚れ込んでしまいましたw

そこから市場に流れてる関連CDを買いあさったり、Leafさんから限定販売され、当時すでに廃盤になっていたサントラCDについては、ヤフオクで尋常ではない金額を注ぎ込んで落札する等、一時期何かに取りつかれたかのようになってましたw 当時久々にピアノを練習してた自分もいました、サントラのピアノ曲を弾きたくてw

元々自分が音楽を作ることになる遥か前、幼少の頃からインストも大好きで、歌は歌でもちろん大好きなのですが、歌のない音だけの空間に、ある種自分がその場にいるかのように精神的にどっぷり浸っている時間が、幼い頃からとても心地良かったんです✨

そんなこんなで、スマホの会話シーンをTVゲームやスマホゲームの一場面として捉えるという発想から、今回のようなアレンジにしてみました♫


最終的に、1曲にするにはちょっと長すぎるかなということで、
「First emotions -Introduction-」
「First emotions feat.ことの」
の2曲に分かれての収録となりました✨

本編だけでも7分弱、Introductionを含めると8分弱ということで、アルバム全体の実に5分の1を占め、2022 Spring & Summer の音楽フェス「PAVILION」を締め括る2曲、是非聴いて楽しんでいただけたら嬉しいです!✨


それでは最後に、M3-2022春でことのさんが頒布される1st Full Album「miracle diver」をご紹介させていただきます!個人的なお気に入りの曲が「Reboot」になるのは、今回の楽曲を制作した経緯からも推して知ってくださいw


という訳で、MSGEXのGAKUでしたー!
ありがとうございましたー!✨

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