増田桐箱店の「人」が知りたい!
はじめに
こんにちは!
私は現在、増田桐箱店でインターンをさせていただいている東京の大学生です。
9月25日から9月30日までの約1週間、福岡県にある増田桐箱店にて大変お世話になりました。その1週間の間に、様々なことを経験し、吸収し、私が感じ取った「増田桐箱店」を、これからいくつかの記事にまとめていきたいと思っています!
ぜひ最後までご覧ください😊
どんな「人」が働いているの?
増田桐箱店という会社では、実際にどんな方々が働いているのでしょうか?
私は増田桐箱店という会社について知っていくうちに、どんな方々がどんな仕事をして、どんな思いを持って働いていらっしゃるのか、そんな会社の内側の部分をもっと知りたいと思いました。
私はそれらを探るため、工場と事務所で働く4名の方々に協力をお願いし、
インタビューをさせていただきました!
みなさんの1日のお仕事内容や、お伺いした内容をQ&A形式でお届けします!
工場で働く方々へインタビューしてみた!
まず初めに、工場で働くお2人のインタビューからご紹介します。
お話を伺ったのは職人のm.eさんです。
m.eさんは、多い時で1日に50個もの箱を作るそうです!こうした職人さんの技術は伝統工芸として重宝され、中には人間国宝に認定されている方もいらっしゃるとお聞きしました。
そんなm.eさんの1日の流れから、いくつかの質問をQ&A形式でご紹介します。
<m.eさんの1日の仕事>
箱を組み立てる準備
糊で組み立てていく
円盤という刃物のついた機会で箱の周りを削る
ペーパーで綺麗に磨く
エアーがけをして粉を飛ばす
チェック
出荷
<m.eさんのQ&A>
Q.お仕事をする中で大変に感じるのはどんな時ですか?
A.「梅雨の時期が一番大変」
湿気によりアクが出て木の表面が赤くなってしまうため、薬品を塗らなければならない工程が増えることが大変。日頃からアクは出るが、梅雨の時期は特に大変。
A.「いつもと違う箱を作る時」
毎日同じような箱を作っているが、その中に日頃作っていないものがあると、大変ではあるが、「どうやって作ろうかな」と考える楽しみができる。
また、たまにではあるが、お客さんの声が届くと嬉しい。
「頼んでよかった」という声が聞けると、自分もよかったと思う。
Q.桐ならではのメリット、デメリットはなんですか?
A.「扱いやすさ」「アク」
柔らかく、簡単に切ることができるため、硬い木よりも作業しやすい。
加工しやすい。デメリットはアクによって赤く変色すること。
Q.増田桐箱店という会社が、今後どうなってほしいですか?
A.「これからも長く続いて欲しい」
伝統的な会社で長く続いているからこそ、この先も続いて欲しい。
桐箱が紙箱などに代用されてしまうことはやっぱり悲しい。
続いてお話を伺ったのは、y.nさんです。
流れ作業で箱を作り、1日に数千個もの大量生産を行うことができます。
<y.nさんの1日の仕事>
切り込み
皮つけ
乾かす
蓋を作る
閉める 固まったら
円盤で削る
ペーパーで磨く
一つの箱完成
出荷
<y.nさんのQ&A>
Q.お仕事の中で大変に感じることはなんですか?
A.「梅雨の時期と年末」
梅雨はアクが出て、木の色が特に赤くなるため、白くするための色抜き剤を塗らなければならないことが大変。
1月から8月まではそこまで忙しくはないが、年末近くは発注が増えて忙しくなる。
Q.お仕事をする上で心がけていることはありますか?
A.「確認作業、人とのコミュニケーション」
やりとりの見落としがないように、個数や細かいところの確認など、しっかりと声かけを行いながら作業することを心がけている。また、人が足りないところには手伝いにいったり、お互いに助け合いながら作業している。
工場内は女性の方が多く、女同士だと注意をしにくいと感じる場面もあるが、お客さんに「綺麗なものを受け取って欲しい」と思っているため、商品のためにしっかり言うようにしている。
Q.増田桐箱店という会社が、今後どうなってほしいですか?
A.「工場内の人が増えたら」
流れ作業で行っているため、どこかがズレると全体がズレて全体として遅れてしまうことがある。そうならないためにも、工場内の人が増えてもっとスムーズになっていけばいいなと思っている。
事務所で働く方々へインタビューしてみた!
続いて事務所で働くお二人のインタビューをご紹介します。
初めに、お話をお伺いしたa.tさんの1日の流れとインタビュー内容をご紹介します。
<a.tさんの1日の仕事>
東京店「hacotas」の在庫管理。
前日に売りあがったものや、今日出荷するもののリストアップなどを行う。
ネットショップの注文確認、在庫補充。
東京店や本社から本日発送するものの連絡をお客様に流す
Instagramの画像編集、noteの記事を考える。
15時以降は在宅ワークで考えていた記事や画像をまとめ、アップする。
<a.tさんのQ&A>
Q.お仕事をする中で大変に感じるのはどんな時ですか?
A.「発注が増えた時」「工場との連携」
テレビに載ったり、雑誌に載ったりすると注文が増えて工場がパンクしてしまったこともあった。工場がまわっていない状況で、ネットの個数の設定や、「いつ入荷するのか」などの問い合わせに対応することが大変だった。
個人的にではあるが、まだ入社が浅く、工場の状況がざっくりとしか見えていないため、うまく連携がとれていない。今後はもっと深く工場とも繋がっていけたらと思っている。
Q.a.tさんから見て増田桐箱店はどんな会社ですか?
A.「なんでも言い合える間柄」
事務所の人数が少ないが、協調性があり、思ったことはなんでも言い合える間柄。家族や友人に勧められるほど、黒い部分や後ろめたく感じる部分もない。社長の人柄や先代からの人望の厚さによって集められた人たちだからこそ、このような関係性が築けているのだと感じる。
Q.こんな商品があったらいいなと思うものはありますか?
A.「赤ちゃんグッズ」
口に入れても安心安全なものなので、親目線からしても嬉しい。
しかし、桐は安いものではないため、すぐに壊してしまったりといったことを考えると難しいのかもしれないとも思う。
Q.増田桐箱店という会社が、今後どうなって欲しいですか?
A.「もっと若い子たちに桐の良さを知って欲しい」
桐は湿気の多い日本の気候に合った素材で、古くから親しまれてきたもの。
自分も実際に使ってみるまでは、その良さがわからなかったが、実際に米櫃などを使用し、違いに驚いた。あまり馴染みのない若者たちにも、桐の良さがもっと伝わればいいと思っている。
おまけ
特技
・スピードスケート(なんと国体入賞経験も!)
体を動かすことが得意
趣味
・ピアノ
好きな食べ物
・寿司、刺身
その他好きなこと、もの
・温泉、猫、漫画
続いて、同じく事務所で働いているw.tさんにお話をお伺いしました。
<w.tさんの1日の仕事>
お客様とのメールのやりとり、お客様から来るオーダーの確認、手配。現場とのやりとり調整や、新規営業の電話やメールのやりとり。外出アポイントがあれば、これらの業務の中に入れ込んでいく。
<w.tさんのQ&A>
Q.お仕事をする中で大変に感じるのはどんな時ですか?
A.「ギフトシーズン」「新しい商品企画の調整」
10月から12月にかけて、お歳暮やクリスマス等のギフトシーズンになるとパッケージの注文が増えるため忙しくなる。
量産品も高級なパッケージの箱作りや美術品のようなものまで幅広く作ることができることが強みであり、お客様のジャンルも広く、使用用途も異なる。リーズナブルなものを、多くのお客様に提供することは、楽しくもあるが、大変でもある。
また、できるだけ今ある技術でやっていきたいと思われている方もいるため、新しい商品企画など、いつもと違う形状のときは現場での調整が必要になる。
Q.w.tさんから見て、増田桐箱店はどんな会社ですか?
A.「自分で決められる範囲が広い」
変に組織だっておらず、自分一人で決めて実行できる範囲が広い。
決まったところに決まったものをではないところが楽しい。
Q.お仕事をするうえで心がけていることはありますか?
A.「現場との連携」
普段は指令書を書いて事務の女性の方がスケジュールを立て、どこまでできるかできないか、現場の人とやりとりを行うが、わかりにくい時などは事務員経由ではなく、自分で現場の方に伝えにいくようにしている。現場の人からしたら毎日同じような箱であるが、その箱についての説明(使用用途など)をすることによって、ただ漠然と箱作りをするのではなく、商品に携わっていると言う意識を少しでも持ってもらえたらと思っている。
Q.増田桐箱店という会社が、今後どうなって欲しいですか?
A.「世界に広げていきたい」
海外ジュエリーブランドの箱などの用途として、日本独自の文化を世界に広げていく活動にアプローチしていきたいと思っている。
おまけ
特技
・英語
趣味
・空手
好きな食べ物
・もつ鍋
好きなこと、もの
・アウトドア
最後に
今回お話をお伺いした皆さん以外にも、インターン期間中は多くの方々にお世話になりました。皆さんとても親切にしてくださり、お仕事の合間にお菓子を下さったり、ジュースを奢ってくださったり、たくさんお話を聞いてくださり、すごく暖かい職場だと感じました。だからこそ、今回このようにして皆さんについて知りたい!お話を聞きたい!という思いが出てきたのだと思います。
インタビューを通じて、増田桐箱店という会社の人と人の繋がりや、それらを大事にしている皆さんの思いが伝わってきて、働かれている「人」を知ることでもっと商品の魅力を感じとることができると感じました。
私のこの記事を通じて、会社の商品を購入されるお客様にも、同じような気持ちになっていただけたらいいなと思います。
次回の記事もお楽しみに😊