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#パルプ小説
陶磁迷宮都市笠間~不動の階層管理者~
佐白山の山頂、笠間城跡にて。
拳銃を持って、牧野は焦燥感に駆られていた。
対陶弾にはまだ余裕があるが、相手は陶化光線を放つ上級陶磁人形――階層管理者だ。現状の武器では心もとない。
牧野は傍らの相棒、松井を見やる。
苦悶の声を漏らす松井の右腕は陶化されきっていた。肺も一部陶化されてるかもしれない。
陶化された肌はいつもの白さを失い、笠間粘土をそのまま焼いた時のような、赤黒いものになっ
佐白山の山頂、笠間城跡にて。
拳銃を持って、牧野は焦燥感に駆られていた。
対陶弾にはまだ余裕があるが、相手は陶化光線を放つ上級陶磁人形――階層管理者だ。現状の武器では心もとない。
牧野は傍らの相棒、松井を見やる。
苦悶の声を漏らす松井の右腕は陶化されきっていた。肺も一部陶化されてるかもしれない。
陶化された肌はいつもの白さを失い、笠間粘土をそのまま焼いた時のような、赤黒いものになっ