見出し画像

【F1 Rd.12 イギリスGP🇬🇧決勝ハイライト🏎💨】

雨も降る非常に難しいコンディションとなった決勝レース。52周のドラマを経て優勝を飾ったのは…ルイス・ハミルトン🇬🇧(メルセデス)!
F1が2022年に現在のテクニカルレギュレーションに移行して以来勝利から遠ざかってましたが、2021年の第21戦サウジアラビアGP以来3シーズンぶりのトップチェッカーとなりました。

2位にはマックス・フェルスタッペン🇳🇱(レッドブル)、3位にはランド・ノリス🇬🇧(マクラーレン)が上がる表彰台となりました。

今回の決勝はとにかく雨に翻弄されるレースとなりました。
スタートはドライコンディションでラッセル🇬🇧(メルセデス)がPPからホールショットを決め、その後方ではフェルスタッペンが見事なライン取りでノリスを交わし3位へ浮上。それ以降は大勢に動きはなくレースは進みます。

しかし、少しすると上空に黒い雲が現れ遠くでは雨柱がはっきりと見えます。レース前はスタートから1時間は雨は来ないという予報でしたが、18周前後で雨がシルバーストンに到達する予報に変わります。

ほぼ全車がミディアムタイヤスタートを選択したのですが、事前のピレリのピット戦略としてはミディアムスタートだと30~36周走ってソフト、もしくは24~30周でハードへ交換が予想され、ミディアム勢は雨も予想して柔軟な選択を出来る様にしていたのだと思いますが、18周前後で雨となるとピットのタイミングが非常に悩ましいもの。これが後にレースを面白くしました。

ペースが上がらないフェルスタッペンに対し15周目ノリスが追いついてオーバーテイク、2人のポジションが入れ替わります。今のマクラーレンは低速高速問わず色んなサーキットで強くなってきてますね。

さらにはピアストリもフェルスタッペンに追いついてオーバーテイク。フェルスタッペンは5番手にまで後退します。

一方でトップ争いにも動きがあり、ハミルトンがラッセルを捉えトップが入れ替わります。

しかーし、ここでなんと…やつがやってきます。雨雲到来です(笑)。

しかもまぁまぁな雨量です(^◇^;)
メルセデスは2台とも止まりきれずにオーバーラン、そこにマクラーレンの2台が追いついてきます。レースが混乱してきました(笑)。
そして20周目にはマクラーレンの2台がメルセデスを抜いてノリスがトップ、ピアストリが2番手に浮上します。その後ろではフェルスタッペンも接近、レースが面白くなってきました。

しかしインターミディエイトを装着するまではないようで各車スリックタイヤのままレースを続けます。その中で言うとマクラーレンの挙動は濡れた路面の中でも非常に高い安定感がありました。その姿はまるで水を得た魚、ハイペースでメルセデスに対しギャップを築きます。

一時は雨が落ち着く傾向にありましたが、25周前後になって再び怪しい雲がサーキットに近づいてきます。

そして雨がシルバーストンに到来。そもそもミディアムタイヤのライフ的にも限界に近づいていたことと今回は雨量も多めだったこともあり各車このタイミングで続々とピットイン。メルセデスは2台とも僅差で走ってましたが同時にピットに呼びます。無理矢理1周を走らせるよりは多少待たせてでもピットに入れた方が得策と判断したのでしょう。

マクラーレンは先頭を走っていたノリスを先にピットに入れ、2番手を走っていたピアストリを翌周に呼び寄せるのですがレースにはなんと6番手で復帰。この結果を考えるとメルセデスのダブルストップという選択は正解でしたね。

多くのマシンがインターミディエイトに履き替えはしましたが雨雲はまたすぐに立ち去り、一転して今度は路面が乾き始めます。折角タイヤを交換しましたが今度はそのインターミディエイトがどんどん削れてしまいます。

そしてここまで善戦をしていたPPスタートのラッセルでしたが"Retire the car"と、チームから無情な無線が飛んできます。
問題なく走っているように思えましたが、水冷システムに異常が起きたようで敢えなくリタイアとなりました。母国GPで良いレースを展開していただけに残念。

レースは40周が見え始めたところで、各チームここからの雨はないと読んでピットに呼び戻します。スリックタイヤへ交換です。
驚いたのは多くのマシンが残り周回数が少ないこともあってソフトもしくはミディアムへ交換しますが、フェルスタッペンとサインツ🇪🇸(フェラーリ)はハードタイヤへ交換します。
そして、このタイミングでトップが入れ替わりハミルトンがこのレース初めてトップに立ちます。

気温は20度に満たず、路面温度も25度程度。今回のレースで用意されたスリックタイヤのコンパウンドは最も硬いC1~C3。フェルスタッペン陣営が最後のピットで選んだのは最も硬いC1で、一般論で言えばこの温度条件では最も相性の悪いコンパウンドのはず。しかし実際にはこのタイヤで2番手を走るノリスにぐんぐん追いついて、ラスト4周でついに捉えフェルスタッペンは2番手へ浮上します。ピレリタイヤの特性は常識では読めません(笑)。

2番手に浮上したフェルスタッペンでしたがここからトップを狙うには周回数が足りません。最後は1秒近くまで差を詰めましたが、ハミルトンが母国GPで非常に嬉しい通算104回目の優勝を手にしました。

ハミルトンの優勝にばかり目が行きますが、今回のレースではヒュルケンベルグ🇩🇪(ハース)が2戦連続で6位フィニッシュと大健闘。コンストラクターズランキングを戦う上でチームに貴重な8ptを持ち帰ってくれました。

角田裕毅🇯🇵(RB)は13番手からスタートして10位でフィニッシュ。カナダGP以降アップデートが上手く機能しなかったこともあってそれまでの連続入賞の流れが断ち切られてましたが、今回チームに貴重な1ptを持ち帰ってくれました。

このレースを終えてのランキングはこちら。

動きがあったのは5位争い。ピアストリがレースを4位でフィニッシュしペレスが17位ノーポイントに終わったためピアストリがランキング5位へ浮上。
また10位争いも角田がレースを10位で終え1ptを得たもののストロールが7位6ptを獲得したためストロールがランキング10位へ浮上しました。ヒュルケンベルグも6位8ptを得たためランキング11位へ上がり、角田は現在ランキング12位。3人は3pt差で並んでおり今後も戦いが激しくなりそうですね。

さて、次戦は1週間のブレークを挟んで7月19-21日のハンガリーGP🇭🇺。低速テクニカルサーキットは非常にオーバーテイクが難しく予選が重要になってきます。そのようなサーキットで今度はどのようなドラマが生まれるのか?
次戦も見逃せません。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?