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【F1 Rd.4 日本GP🇯🇵🌸決勝ハイライト🏎💨】

様々なドラマが待っていた初の春開催の日本GP🇯🇵。レースを制したのはチャンピオンのマックス・フェルスタッペン🇳🇱(レッドブル)。他を寄せ付けない圧倒的な走りでレースをリード。最終的にはファステストラップもマークして完璧な週末となりました。

2位に入ったのはセルジオ・ペレス🇲🇽(レッドブル)。予選ではフェルスタッペンに肉薄するタイムで迫り、レースではフェルスタッペン同様後続を寄せ付けない完璧な走り。ホンダPUの母国GPで見事なレッドブル1-2を決めてくれました。

そして表彰台の最後のひと枠、3位に入ったのはカルロス・サインツ🇪🇸(フェラーリ)!予選ではここまでの3戦と違って今一つ速さを感じませんでしたがレースペース、ストラテジー、ピットは見事なもので、ルクレールやノリスとの戦いを制して今季3度目の表彰台に上がりました。

トップ3を含めた全体の順位はこちら。

レースはスタートから波乱の幕開け。第1コーナーは問題なくクリアしましたが直後のターン3(S字入口)で何とアルボン🇹🇭(ウィリアムズ)とリカルド🇦🇺(RB)が激しく接触。2台ともタイヤバリアに刺さりリタイアとなってしまいました。
2台の処理だけでなくタイヤバリアの修復も必要となったためレースはいきなり赤旗中断となりました。

バリアの修復を待ってレース再開。赤旗になる前にセクター1を全車が通過していたためリスタートの順番はセクター1通過時点のものが適用となり、角田は12番グリッドからとなりました。
すると目の前のヒュルケンベルグ🇩🇪(ハース)がマシンをストールさせたのかグリッドから動けず。角田はピットウォール側にマシンを振って抜き去り、リスタート最初のラップを9番手までポジションを上げました。

そこからレースはどちらかというと各チームのストラテジーに注目が集まる展開となりました。と言うのも、今回は土曜日までと比べ決勝中の路面温度が高くタイヤの摩耗が大きくて、レース前は1ストップもしくは2ストップがセオリーかなと思いましたが蓋を開けてみれば3ストップを行うチームも珍しくない展開。それくらいタイヤへの負担が大きく厳しいレースとなりました。

その中で驚いたのはリズムセクションでもある逆バンクでのオーバーテイクを幾度も目にしたこと。ストロール🇨🇦(アストンマーティン)はこのセクションで何度もオーバーテイクを披露し観客を楽しませてくれました。

一方でストロールはレース終盤にストレートスピードに伸び悩み、「マジでどんだけ伸びないんだよ、信じられない。全然速さが足りないんだよ。まるで別カテゴリーだよ!」と、今にも泣き出しそうな声で無線を届ける場面もありました(⌒-⌒; )

またターン1でも幾度となく大外刈りを色んなドライバーが披露。オーバーテイクの難しいこの鈴鹿で、高速コーナーやテクニカルコーナーでこれだけのバトルが出来るとは…改めてF1マシンとF1ドライバーのレベルの高さを感じる戦いばかりでした。

角田裕毅🇯🇵(RB)は大活躍の10位入賞、見事1ptを獲得。3回目の日本GPで初の母国入賞となりました。
角田は予選でQ2を突破しQ3に進出。10番グリッドから最初のスタートでは出遅れてポジションを落としましたが2度目のスタートでは12番グリッドから9番手へ見事ポジションを上げました。
その後のレースではピットのタイミングなどでポジションの変動がありましたが、圧巻だったのは先ほどのストロールと同じくS字から逆バンクのテクニカルセクションで果敢にオーバーテイクを連発。上手くリズムに乗せないと1周が台無しになってしまうこのセクションで見事な走りを見せてくれました。

そして誰もが震えたのは、RBのピットストップではないでしょうか?
角田は22周目終わりに2度目のピットに入ったのですが、この時点で角田は10番手マグヌッセン🇩🇰(ハース)、11番手ボッタス🇫🇮(ザウバー)、12番手サージェント🇺🇸(ウィリアムズ)、14番手ストロール🇨🇦(アストンマーティン)に囲まれて13番手を走行。それぞれがピットのタイミングを伺っていたのですが、何と角田を含むこの5台が一斉にピットイン。ミスの許されない緊張するこの場面でRBのピットクルーは完璧な作業で角田を送り出し、何とこの5台グループのトップに立ちます!さらに角田は3周前にアンダーカットしにピットを済ませたオコン🇫🇷(アルピーヌ)のギリギリ前に出ることにも成功しピット前は13番手だったのが11番手でレースに復帰します。
角田も無線でチームに「よくやってくれた!ありがとう!」と感謝を届けてましたね。

後に分かったのは角田のピットタイムは決して早くはなかったのですが、逆にマグヌッセンやボッタスが少しもたついたようで、その間に角田が前に出ていきました。ピットクルーは「何としても裕毅にポイントを獲らせる」と気合が入っていたでしょう。だからこそ慌てるのではなく、確実に作業をしたことで角田はポジションを上げることに成功し、最終的にはポイント獲得に繋がります。
モータースポーツはチームスポーツということをハッキリと見せつける見事なピット作業でした。

さらに角田はそこからフィニッシュまで30周に渡ってハードタイヤで走り切ったわけですが見事なタイヤマネジメントを披露。先に述べた通り今回はタイヤの摩耗が激しいレースとなったのですが角田は後続とのギャップを守りつつ、何と終盤の51周目に自己ベストのラップタイムをマーク。既に30周近く走ったタイヤでそれを出したのは本当に見事。
そして最後は周回遅れになったものの優勝したフェルスタッペンの真後ろに続く形でフィニッシュ。本当に最後まで角田はホームGPを盛り上げる走りを見せてくれ、また成長も示してくれました。
これからの彼の戦いが益々楽しみですね。

また決勝レースではありませんが、RBは今回FP1にてリカルドに代わり何と岩佐歩夢を起用。現在のF1では新人の創出を目的に、一定基準を満たす若手ドライバーを年間で最低2回はFP1で起用しなくてはならないというルールがあります。多くのチームは車がほぼ完成形であったり、ランキング争いもある程度固まっているシーズン終盤の、それも決勝レースへさほど影響のないGPで若手を起用しますが、RBは今季一番乗りで岩佐を地元GPで起用。しかも角田との共演、そして2人で異なるシャシーを使用しデータ取りをするという大役を任される場面でした。
岩佐は今季SUPER FORMULAに参戦する傍ら、レースのないタイミングではイギリスでレッドブルグループのシミュレーター作業も請け負っており、チームとしても開発能力を買っているのかと思います。
そのため今回は一発のタイムを出すわけでなく確実に周回を重ねることに集中したわけですが、岩佐はしっかりとその任務を果たしFP1を無事に終えることが出来ました。
いつになるかは分かりませんが、岩佐にも次のチャンスが巡って今度はレースドライバーとして週末を通して走れる日が来るのを楽しみにしたいですね。

今回は日本GP史上初の春開催となったわけですが、終わってみれば思った以上に盛り上がった週末になったのではないでしょうか?
金曜日に雨はありましたが土曜と日曜は気温も上がり、観客席の外側に植えられた桜は満開🌸。Xは桜の隙間からF1マシンを捕らえた写真がたくさんアップされてもはやフォトコンテスト状態。

そして今年の来場者数は昨年を上回る22.9万人の観客が週末を通して集まり、特に岩佐出走の影響もあってか金曜日は昨年を大きく上回りました。
海外からの観客も多かったようで、春開催が正式発表された時は様々な声があったと思いますが、個人的には画面越しでも非常に楽しめる開催だったと思います。桜が満開を迎えるタイミングは本当に難しいですが、出来れば来年もこの時期に開催をしてほしいですね。

さて、今回のレースを終えてのランキングはこちら。
まずはドライバーズ。

ルクレールが今回思ったほど伸びてこず、ペレスは予選でもフェルスタッペンに肉薄するタイムも出して好調を示し2人のランキングが入れ替わりました。ポイントとしてはフェルスタッペンが頭一つ抜けてる感じはありますがペレスからサインツまでが接戦、メルセデス2人とアストンマーティン2人もそれぞれ接戦を繰り広げます。このスタンディングには見えてませんがすぐ下の11番手には7ptの角田も控えており、このランキング争いはこれから益々激化しそうですね。

そしてコンストラクターズ。

ドライバーズを見てもお分かり頂けたと思いますが、現状トップ5チーム10台がポイントの大半を持っていっている状況。レッドブルは今回1-2を決めたので2位フェラーリとの差を広げましたね。3位マクラーレンは毎戦安定してポイントを重ね、4位メルセデスと5位アストンマーティンは僅か1ptで争う状況となってきてます。
RBは今回の角田の10位入賞でポイントを7ptへ重ねました。しかし現状としてはトップ5チームの一角が崩れないことにはなかなかポイント獲得は難しい状況。その一角が崩れた時に誰がポイントゲッターとなるのか?というところで現状角田もしくはハース2台が筆頭候補なのかなと思います。これからの彼らの戦い、益々目が離せないですね。

さて、鈴鹿が終わりましたがシーズンはまだまだ序盤です(笑)。
去年までだったら終盤でタイトル争いが佳境に差し掛かったり、もしくはタイトルが決まったりでしたが、今年は逆にこれからです。
次戦は中国GP🇨🇳。何と2019年以来の開催、コロナ禍以降毎年流れてしまってましたがやっと開催に漕ぎ着けました。5年ぶりの開催が一体どのようなレースを見せてくれるのか?注目していきましょう!


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