鐘塚稲荷神社(さいたま市大宮区)
さいたま市大宮区桜木町「鐘塚稲荷神社」
武藏國一之宮巡りのため埼玉を訪れ、大宮駅からほど近いパレスホテル大宮で迎えた二日目。
まだ静かな大宮の街中、ホテル北側にある鐘塚公園方向からラジオ体操の音楽が聞こえてきた。
朝の散歩がてら、音に導かれように桜木町の細い路地に入り込む。
路地の先に神社の社殿らしき姿が見え、ラジオ体操の音楽もより一層はっきりと聞こえて来た。
路地を進み右を見ると写真の拝所が見えてくる。
赤と白の格子戸、その前には抱き稲紋の入った提灯が吊るされた鐘塚稲荷神社に辿り着く。
音の出どころはこちらの境内からだ。
鐘塚稲荷神社社頭全景。
町内の方が境内に集まり、音楽に合わせ体をほぐす光景があった。
この境内で毎朝住民の方がラジオ体操をされており、体操が終わると総出で境内を掃き清め、其々の一日がはじまる、このお稲荷さんが住民のコミュニテイーの一つとなっているようです。
鐘塚稲荷神社はさいたま市大宮区桜木町のビルや住居が立ち並ぶ一画に鎮座する神社。
体操を終えた方と雑談をしていると「百年以上前から続く神社」だと伺いました。
その後、由緒の詳細を調べてみるが定かなところは分からなかった。
箭弓稲荷神社(東松山市箭弓町)から分祀された神社で箭弓稲荷大明神をお祀りするようです。
創建時期は江戸時代末期、明治とか諸説あるようですが、地元の方の「百年以上前から」から察すると明治に入り造営されたものではないだろうか。
社名の「鐘塚」はその昔この辺りが「字鐘塚」と呼ばれていたことからきているようです。
意味深な字名の「鐘塚」の由来は、戦国時代ここから北(現旭町)辺りに旭坊という坊があり、その鐘を供出するよう命じられ、供出を拒んだ僧侶はその鐘を埋めてしまったことから「鐘塚」と呼ばれたようです。
今ほど開発の進んでいない大正時代の地図でも桜木町とあり「字鐘塚」の名は見られず、さらに昔に遡るようです。
その字名も今は鐘塚稲荷の社名と鐘塚公園だけに名が残るだけで、公園には「何処からともなく鐘の音が聞こえる」と記された碑が建てられています。
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