なんか疲れるリモートワークはマイクとカメラが原因です
更新
2021/10/19 情報を更新しました
2020/04/02「いいマイクのはずなのに音が悪い」項目を追加しました
リモートワークやオンラインイベントが盛り上がりつつあります。
新しい働き方として多くの方が試行錯誤されています。
問題は「リモートワークは異常に疲れる」という点です。
「リモートワークは異常に疲れる」
リモート疲れを感じることがあるかもしれませい。この原因として、このページでは「聞き取りにくい」と「カメラが落ち着かない」という2つを取りあげます。
・人は相手の言葉が聞き取りにくいと脳に負荷がかかり、疲れる
・いつもカメラ目線の映像が流れてくると、じっとみられているような気がして居心地が悪くなる
「聞き取りにくい」の問題
マイクが悪いからです。ノートPC付属のマイクとカメラは低品質の場合が多いです。※macbookのマイクは優秀です。
よく「滑舌をよくしましょう」という案が出ますが、それはYoutuberといった配信者向けの解決策です。普通の人の解決策ではありません。
組織でのリモートワークは、いろいろな声量や声質の何十人もが関わります。個人差が現れてしまうような「滑舌の改善」は注意が必要です。話しかけるハードルが高くなって、積極的に話す人と話さない人がでてきてしまうからです。
リモートワークでは、普段よりも話さない人が出てきやすい環境です。そのため組織的なリモート導入時に「滑舌の改善」でなんとかしようとするのは避けましょう。
多くの人が取り組む施策は、必要な努力が少ないほど成功しやすくなります。
下記動画はiphoneから通話の声を配信しています。何もしないリモートワークの通話はこのような音質になってしまいます。聞いている側は疲れてしまいます。
「聞き取りにくい」の解決
お金で解決できることはお金で解決しましょう。簡単お手軽でよいマイクが手に入るようになりました。「やっぱリモートワークって微妙だね」とならないように仕事の環境を整えましょう。
定番の機材を紹介します。3つのコースを紹介します。
◆1.全部揃ってすぐ始められる6000~8000円コース
◆2.USBでお手軽かつ高品質な20000円コース
◆3.本格33000円コース
※ライブマイクSHURE SM58(ダイナミックマイク)や、ボーカル録音のAKG C214(DCバイアス)など、複数のマイクを購入して数ヶ月試しましたが、上記のコースが手軽さと音質のバランスがよかったです。
◆全部揃って始められる6000~8000円コース
なにも考えずにとりあえず試すのにオススメです。
マランツプロ USBコンデンサーマイク・ブームアームスタンド付き Pod Pack 1
◆2.USBでお手軽かつ高品質な20000円コース
マイクとスタンド、ポップガードをそれぞれ自分で購入するコースです。
SBで接続できて高音質で評判の高いコンデンサマイク(16000円)
ショックマウント+ポップガード 2000円くらい
ショックマウントとは、振動音がマイクに入らないように、振動を吸収するマイクの入れ物です。キーボードの打鍵の振動や、マイクスタンドに触れたときの「ドゴ」という衝撃音が入りにくくなります。
ポップガードは「ぱぴぷぺぽ」のような破裂音の風が、マイクにあたって「ぶほ」って音がしないようにするものです。マイクの先端に付けられるスポンジも同じ機能です。下記のスポンジでもかまいませんが、もっこりするので見た目は多少悪くなります。
※マイクのスポンジ キクタニ ウインドスクリーン WS-L ブラック 300円
スタンド 2000円くらいのものです。
◆3.本格33000円コース
USBでない普通のコンデンサマイクは特殊な電源やオーディオインタフェースが必要です。マイクとミキサーといった組みあわせが必要になります。
本格コースはその一例です。
マイク、ミキサー、コードなど合わせると安くても30,000円くらいになります。電源を入れる順番を気にしなければならないといった複雑な手順や、音量調節といった機器の操作が必要になります。なにより場所も取ります。
audio-technica コンデンサーマイクロホン AT2020 約11000円
audio-technica コンデンサーマイクロホン AT2035 16000円くらい
※AT2020の上位モデルで、売り切れている時にオススメです。ショックマウントが付属しています。
audio-technica キャノンケーブル ATL458A/3.0 3000円くらい
ヤマハ ウェブキャスティングミキサー 3チャンネル AG03 15000円くらい
ショックマウント+ポップガード 2000円くらい
スタンド 2000円くらい
いいマイクのはずなのに音が悪い
・「音が聞こえにくい」と言われたとき
・ネットワークの帯域が不足している
・処理落ちしている
・配信アプリの自動加工が噛み合っていない
「音が聞こえにくい」と言われたとき
ボリュームが適切でも音が籠もっているのは、帯域不足か高音を拾えていなかったり、マイクの指向性があっていないかもしれません。
コンデンサマイクはカラオケマイクとはちがって向きがあります。大抵はメーカーロゴが正面です。マイクは10cm~20cmくらいの距離で話しましょう。
ネットワークの帯域が不足している
帯域不足かもしれません。音声だけで64kbps~128kbpsほど使います。テザリングや、混んでいるネットワークを用いる際は映像を切りましょう。
映像は音声の5倍~10倍以上のネットワーク帯域を消費します。
512kbps~1500kbpsです。youtubeを高画質で見ていて読込時間がかかる場合は帯域不足かもしれません。映像をカットしましょう。
処理落ちしている
処理が追いつかず音の処理が間に合っていないのかもしれません。映像や、処理の重いソフトウェアやサービスを減らすと改善するかもしれません。
配信アプリの自動加工が噛み合っていない
ZoomやDiscordといった配信アプリは、ノートPCのマイクでも相手に聞こえやすくなるように自動で加工処理します。ところが性能の良いマイクだと逆効果になったり音質低下の原因になることがあります。
一度、切って試してみましょう。
Zoomの自動加工の設定を切る方法
設定>オーディオ>詳細 から自動加工の設定にたどり着けます。
Discordの自動加工を切る方法
ユーザー設定>音声・ビデオから設定にたどり着けます。
音に関するその他のこと
キーボードの打鍵音や、マウスのクリック音が、常時配信から聞こえてくると疲れてしまう人もいます。キーボードは打鍵音だけでなく、机の振動音もあります。キーボードの下には衝撃吸収ゴムパッドを貼ると良いかもしれません。
オススメ周辺機器
・打鍵音のしないサイレントキーボード
・クリック音のしないサイレントマウス、(またはペンタブレット)
「ビデオが落ち着かない」の問題
落ち着かないのは不自然だからです。2つの原因があります。
1.見ている人からは見下される画面になりやすいです。ノートPCのカメラは構造上、見上げる形で撮影されるからです。
2.常にカメラ目線だからです。ノートPCで作業をするときはカメラの方を向くので、常にカメラ目線になります。
チームで実施するとどうなるでしょう。2つのバグが発生します。
ひとつめはチームメンバー全員が自分を見下すように映ってしまうことです。しかも、しかめっ面で仕事をするクセのある人がチームにいるとつらいです。相手はなにも悪くないのに、まるで怒られているようです。
ふたつめは人間の認知能力がバグります。人は目線が通っていると自分を見ているように感じてしまいます。みんな作業ウインドウを見ているだけなのに、みんながいつも自分を見ているように感じてしまいます。
「ビデオが落ち着かない」の解決
お金で解決できることはお金で解決しましょう。webカメラを買いましょう。
ニコニコしながら仕事をしたり、ディスプレイの角度を変えて見下さないように気を使っていたら疲れてしまいます。環境を整えて、成果を出して、「リモートワークでもやれる」という実績を作りましょう。
webカメラのコツは高さと角度です。
高さは、目線よりすこし高いところからがオススメです。角度は、目線が外れるように斜め前や横からがオススメです。斜め45度も大丈夫です。
つまり、ちょっと視線を外している位置が最適です。
webカメラは性能が良くなってきているので、どのカメラでも大抵はよいのですが、1万円くらいはみておくとよいでしょう。
写りを気にする方は、室内の蛍光灯を高演色性に変えたり、すこし電球色に近いのものにすることです。いい雰囲気になります。
参考にするのであればプロゲーマーの実況配信がオススメです。視聴者が長時間見ていても疲れさせない工夫が詰め込まれています。
一時、離席する際にカメラを隠せる機構がついていると便利です。目隠しは後付けできるウェブカメラカバーが販売されています。後付けで
まとめ
ノートPCのマイクとカメラは、人と気持ちよく仕事ができるように作られていません。あくまで一時対応的なものです。
お金で解決しましょう。そこそこいいマイクと、そこそこのwebカメラを買いましょう。
ちなみに一般的なオフィススペースで用いられる机、椅子、サイドワゴンだけで10万円は超えるので、マイクとカメラで2~3万は企業負担としてはめちゃくちゃ安いです。
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