グラフの理解を促せられる無料オンライン教材
中学数学において一つの鬼門ともいわれる「関数とグラフ」。
ここで躓く生徒がとても多いです。特にグラフがからんだ文章問題を苦手とする生徒が多いのではないでしょうか。
そんな単元を教える上で、僕が実際に授業で使った、生徒たちが楽しみながら、さらに理解が難しいグラフの部分をサクサク理解できる無料のオンラインの教材を紹介します。
オンラインサービス自体は、前に紹介したDesmosなのですが、Desmosって結構ゲーム感覚で学べる数学の学習課題が増えているんです。
去年見た時よりもいろんな部分が進化しています。
コロナの影響というのは、いいほうにも悪いほうにも出ますね・・・とそんな話は置いておいて、僕が実際に授業に取り入れた課題を4つ、自分が使った順番でお伝えします。
※なお、残念ながら日本語版はまだ出ていないようです。お手数ですが、もし英文がわからないようであれば、英語の先生に聞いていただくか、僕のYoutubeチャンネルのコメント欄に質問してください。
最初の課題はこれ!「Graphing Stories」です!
この滑り台に上っている人の腰の位置と時間の関係をグラフであらわすところから始めます。
こんな感じで自分でグラフを書いてみて
次のページに行くと、答え合わせができるようになっています。
これとはまた違った視点から描かれるグラフもあり、現実の世界の例と比べて自分の予想と答えを比べることができるので、しっくりくるんですよね。
おススメは、先生と生徒が1問一問話し合いながら、予想しながらやるのが一番楽しく深く理解できると思います。
その次の課題がこれ。「Turtle Crossing」
これは、距離と時間の関係と、そのグラフの傾きが早さに関係することを、感覚で理解する事ができる課題です。
まずウォーミングアップに自分で書いたグラフがどう亀の動きと連動するのかを実験することができます。
本当に感心するほど優れたサービス。
そして、それを観察したうえで、与えられたグラフを見て、色々考察することができます。
僕が中学生の時にこのサービスがあったら、どんだけ興奮したことだろうか・・・。これもぜひおすすめです!
そして次は、これの応用編。「Turtle Time Trials」です!
亀たちのレースとグラフの関係を身をもって体感できる課題になっています。
傾きがないフラフって、どうなるんだろう?
もし、このグラフがy軸に平行だったらどうなるんだろう?
そんな研究意欲が掻き立てられる課題で、数学教師としては、これを作った人に嫉妬すらしてしまう優れものです。
最後は「Marbleslides」です。
Marbleは日本語でビー玉って意味なんですが、これを自分の書いた式に沿ったグラフの上を走らせ、星を全部消していくゲームです。
二人一組でやらせたりして、勝ち負けを決めたりすると盛り上がりますよ♪
最後、生徒のチャンピオン対先生でやってみても盛り上がるかもしれないですね♪
研究授業などにどうでしょう?
ちなみに、動画での説明も作りました。でも、編集していないので、ダラダラしゃべっている感じになっているので、自分が気になっているところだけを見ていただけたらと思いますw
ちなみに、今年は授業数が足りずに断念したのですが、Desmosを使って絵を描かせる課題も来年は導入しようと思っています。
子供たちはまだ、1次関数と2次関数しか習っていないので、実際は直線を使って家を描かせたりする程度になると思うのですが、これはかなり勉強になるし、記憶への定着率もいいと思います。また、何よりも楽しいので、結構ハマる生徒が出てきてもおかしくないので、学校中でお絵描きコンテストをして、数学科から賞品か賞状を与えて、全校集会等でスクリーンに投影して表彰するってのもありですよね♪
ちなみに、実は「Desmos数式でお絵描きコンテスト」ってのがあって、上位三名の学生の方程式で描いた絵が秀逸過ぎたのでここに張り付けておきます!開いてみてください。打ち込まれた式の複雑さもすごいですが、芸術としてもめちゃくちゃ感動しますよ!
第3位!
第2位!
第1位!!!
いや~、ここまでくると、昔ながらの授業だけが教授法の正解だとはもう言えなくなってきていますよね。
教科指導も、よいものはよいと判断して、積極的に取り入れながら、生徒にとってより良い授業を作っていく時代に入っているとつくづく実感しますね。
これからも、実践で使えたものをバンバン紹介しますね!
では!