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メインビジュアルについて
今回「森谷菜緒子 個人企画」立ち上げに伴い
この企画の“顔”になるようなビジュアルを撮りたいと思ったのが始まりです。
ひとつひとつ相談して
私の想いも伝えて
カタチにしました。
こだわりが本当に詰まりまくってるので笑、各セクション分けて書いていこうと思います。
● メインビジュアルコンセプト ●
俳優という職業は[個人戦]だと思っています。もちろん、作品という“組織”に入れば別ですが、ジャンル問わずオーディションなどで役を勝ち取れるかは自分次第で、無意識的に武装しているような、鎧を纏っているような、そんな感覚になることがありました。
また、この仕事は『“ひとり”の人生を歩む』のが仕事です。他の人からは想像できない不思議な職業だと思います。
そこには“ひとり”の人生を背負う[責任]と[覚悟]が必要だとも思っています。
そこで、メインビジュアルのコンセプトを【戦闘準備】としました。
『武装し、責任と覚悟を持ち、独りで戦う女性』、そんな想いを彷彿させるメインビジュアルを目指しました。
もうひとつ、私はこのメインビジュアルで[大人]を伝えたかったのです。
高校3年生からこの仕事を始めていて、当時出会った方々とたまに会ってお酒を飲むと『そっかもうお酒飲めるんだね!感慨深いよ〜!』と何回も言われました。
いやもう26歳やぞ?笑
いやまあいいんですけど、いいんですけど、あなたも歳を取ってるってことは私も歳取ってるんですよ?と。腹立たしいとかは全く無いんですけど、言われる度に『出会った頃から“変わらず”見てるんだな』と少しがっかりしてしまって。
“変わらず接してくれる”っていうのはとてもありがたいですけど、それとこれとは話が違います。まあ私も童顔の自覚があるのでしゃーないと自分の中で整理をつけても、がっかりしてしまったことには変わりないです。
なのでそれを変えようと。ぶっ壊そうと。
企画を通してでも良いです。みなさまには今の森谷菜緒子をきちんと見てほしい、そう想ってます。
● 衣装について ●
植田昇明(kasane)
X @1977Seaweed / Instagram @seaweed_1977
衣装は植田さん一択でした笑
植田さんとは2022年に出演した「悪い芝居」で出会いました。出演する前から悪い芝居さんは衣装がもうとにかく素敵で!出会う前から植田さんのことは存じ上げていましたし、植田さんが手がける衣装のファンでした。
なので悪い芝居さんに出演し植田さんと出会えた時はとっても嬉しかったです。
XのDMで連絡を取らせていただき、今回の企画の趣旨や想いをお伝えし、ご快諾いただきました。嬉しかったなあ。
衣装のこだわりとして
①荒々しさと女性らしさのバランス
②異素材の組み合わせ
この2つを伝えました。
①荒々しさと女性らしさのバランス
パッと一目で“女性らしさ”は分かりたいと思ったので、ウエディングドレスを採用しました。今の時代で女性=ドレスは少々抵抗がありましたが、やはり一番分かりやすいかなと。
ちなみにもし自分の結婚式をするならパンツドレスがいいです。何の話やねん。
そして“荒々しさ”。私の引き出しにこの表現方法がなく、ご相談したところ『真ん中切って開けて脚出す?』と。それだ!と笑
ドレスってやっぱりどれも綺麗な形をしていて、選んだことがないので分からないのですが、ドレスのシルエットもひとつの選択材料だと思うんです。
でも他と同じなんてつまらないじゃないですか。
脚を出したことで物理的に歩きやすくもなって、そのまま戦いに行けるような身軽さがありました。こうして“鎧”を完成させていきました。
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②異素材の組み合わせ
ドレスといえばチュールなどふわふわした生地が一般的だと思います。
それじゃおもしろくないよなと笑
とにかく“異素材”を盛り込んでほしいと頼みました。私個人としてもガチャガチャしたデザイン好きなので。
あとは全部お任せです!笑
他力本願えぐすぎぃ
その結果、チュール・シアー・ジャージ・ボア、一目じゃ分からない量の異なる素材がふんだんに使われていて、本当に感動しました。
ちなみに色は、大好きな赤と、それとは別に強さを入れたかったので黒を採用しました。大好きな赤色に包まれて、幸せだったあ ☺︎
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他にも製作過程のこだわりはあるのですが、上のふたつが大きくこだわったポイントでございます。
もうデザイン画から大優勝 ✌︎
● ヘアメイクについて ●
Maki
Instagram @hair_make_maki
Makiさんとは、昨年10月に映像の現場でご一緒したのがきっかけです。
その時からすでにメインビジュアルの撮影をすることは決めていて、誰に頼むか候補を出していたのですが、ヘアメイクさんだけ全然見つからず。現場で仲良くなっても連絡先を交換するほどでもなく。悩んでいた時、Makiさんと出会いました。
なんかもう、言葉では説明できない“ソウルメイト”感、笑
相性良いなってピンとくる感じがお互いにあって、事情を説明し、初めて撮影現場で私から連絡先を聞き、そのままナンパしました笑
ヘアメイクのこだわりとしては、大前提『衣装に負けない』です笑
ヘアは、まず『前髪は無しで』と伝えました。前髪があると幼く見えてしまい、コンセプトと合わなくなってしまうので、それはどうしても避けたかったです。また左右で違った表情を見せられていいかもということで、片方だけ編み上げて片方はおろすスタイルになりました。
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そしてメイクに関して、当初の予定では赤のアイシャドウに黒のアイライン、赤のストーンなどキラキラしたのを付ける予定だったのですが、コンセプトで書いた[大人]を伝えたいという想いを話したところ、羽根が付いたつけまつげを提案してもらいました。
①変えるために現状から飛び立つイメージ
②角度によっては炎のように見える
③この時すでに羽根が衣装に使われるのが分かっていたので、合わせることで統一感を出す
という理由と狙いがありました。
最初『ケバくなるからつけまつげは絶対付けない!』と言っていたのですが笑、それすらも固定概念で、こういうのこそ壊すべきだろうと思い、つけまつげを付けることにしました。
羽根が付いたのってたくさん種類があるんですね!初対面の方から毎回『まつげ長いですね!』と言われるぐらいまつげが長く、つけまつげとは無縁の人生だったので、新しいモノにワクワクしながら探しました。
結果、柄の無い真っ赤な羽根が付いたつけまつげを採用しました。アイシャドウは羽根に合わせて赤のグラデーションで。ちなみにこれベリーダンス用で、普通のまつげ部分がバッサバサのケッバケバで笑、羽根の部分だけ切って使いました。
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私が“こう考えている”というのを汲み取り、選択肢を提示し、さらに提案してくれる。やっぱり自前じゃなくプロのヘアメイクさんに頼んで正解だったなと。そしてMakiさんだったからこそ、私も齟齬なく考えを伝えたれたし、最後まで話し合いながらできたと思います。
また飲み行きましょう ✌︎
● カメラマンについて ●
利佳
X @zooo_179 / Instagram @zooo.photo
利佳さんとは2022年に出演した「みさくぼ」で“共演者”として出会いました。まさかあなたとの再共演が“カメラマン”と“被写体”でとは思わなかったよ、笑
カメラマンも利佳さん一択でした。しかし私にとって利佳さんって俳優さんなんですよね笑
カメラマンの利佳さんがどんな人か分からなかったので、話してみて決めようと思っていたのですが、舞台のフライヤー写真や宣材写真など「カメラマン」としてもう確立していることを初めて知り、安心してお願いできるなと思いました。
こだわったポイントとしては[照明]と[配置]ですかね。まだナイショですが、この先このメインビジュアル写真をたくさん使っていきたいと考えています。なので顔の影のかかりかたや照明の明るさ、角度から余白まで、『○○だからもう少しこうしてほしい』を具体的に伝え、それを実現してもらいました。
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打ち合わせも撮影中も、元共演者なので当たり前に話も意思疎通も早かったです笑
利佳さんも俳優として被写体をやっているので、ポージングや写り方なども指示してもらえてとっても助かりました。
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けど一番、利佳さんときちんと仕事をできたのが、実は嬉しかったりします。共演したとき話の構成上全く絡まない役で、とは言っても数ヶ月一緒に居れば自然と仲良くなるわけで。言ってしまえば利佳さんは森谷の友達です。
だからこうして仕事をお願いするのが気恥ずかしかったり笑、どうなるかドキドキしたんですけど、ちゃんと向き合ってくれたのがすっごく嬉しかったです。
まあ利佳さんからしたら『仕事やぞ馬鹿にすんな』って思うかもだけど笑、歳が若いってだけでまともに話を聞かない・向き合ってもくれない歳上と散々を仕事してきて、その度にはらわたが煮え繰り返った過去があるからこそ、すっごく嬉しかったです。
絶対これからもお願いしようと思います。
とても長くなってしまったな。
けどそれぐらいこだわりが詰まりに詰まっていて、とっっっても満足いく出来になりました。写真選別しながら『想像が現実になることってあるんだな……』と無意識につぶやいてしまうぐらいです。
間違いなく、最高のメンバーでした。
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先程も書きましたが「このメインビジュアル写真をたくさん使っていきたい」と考えています。この先の展開を、これからワクワクしながら待っていてください。
森谷 菜緒子