002.「自炊は祈りである」のこと
仕事柄、帰宅が遅い日が多い。
一人暮らしを始めた頃は料理が楽しくて楽しくて、何より自分好みの味付けが作れるのがしあわせで毎日自炊をして、週末は作り置きするという生活をしていたのに、今はめっきりしなくなってしまった。
たまにやると楽しいし美味しいんだけど、定時近くで上がっても、どうもやる気がしない。
洗い物が嫌いだからかなとずっと思っていたけど、どうやら違う理由だったみたい。
私は多分誰かのためにごはんを作るのが一番好きで、そのためならおおよそ頑張れるみたい。
特に好きな人たちのためだったら、今のところ、全然苦にならない。
美味しくできたらいいな、美味しいって言ってもらいたいな。
そんなことを考えながら、フライパンを振っては合間で洗い物をする。
食べることはいつだってしあわせだけど、ひとと食べるごはんはもっとすき。
週末は何を食べようか。
おかずを一口運んだら、口いっぱいにお米をかきこみたくなって「美味しい!」が隣から聞こえますように。
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