051.仕事と食のこと
職業柄、日常生活と仕事が切っても切り離せない。街を歩けば溢れかえる広告を目にしない日も場所もないし、SNSやネットメディアは自分では知り得ない情報の収集ツールになっている。
最近は食品系をメインに担当していることもあって、スーパーやドラッグストアさえも仕事の延長で行く。普通に買い物できない体になってしまったのはちょっと切ない。商品と値札よりもPOPや棚づくりの方が舐め回すように見ている気がする。気づいたら無意識のうちにクライアント商品の棚周りへ足が向かっている。自分でも意味がわからない。
元々食べることが好きなので、最初は「天国かよ…」と思っていたけどそんな甘い話はなかった。
あんまり好きじゃない食べ物のことでも美味しそうな言葉を考えなきゃいけないし、真逆の季節商材のことに想いを馳せなきゃだし(例えば今の時期だとおでんとかお正月)、競合商品のチェックはもちろん新商品が出たらなるべく買うようにしないと話についていけなかったりする(どれも当たり前っちゃ当たり前のことだけど)
レシピ系の仕事の時は家で再現して考えたりも結構多い。もちろんレシピ自体を自分で考えることは少ないけど、作りながらポイントや手間、味わいなどをチェックしていかないと自分の言葉にならない気がしてついついやっている。発売前の新商品の仕事で、営業に「食べないとわかんないっすね〜〜〜」と常日頃言うのはそのせいだ。単なる食いしん坊だと思われていると思うけど…
ご飯を作る時間も食べる時間は大好きだけど、どこかでちらつく仕事のことを気にするとやっぱり切ない。
しっとり何も考えずに過ごす時間って、瞑想以外でどうしたらいいんでしょうね。
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