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【詩】LOVE IS Over,
幸せになったら小説なんて、人生を切り売りをする文章なんて書けなくていいと思いたい人生でありたかった。
所詮凡人でしかないわたしは「将来の夢は好きな人と結婚することだから」とのたまわる、言葉と心中する覚悟もない同期のことを火種にして煙草をくゆらせる悲劇のヒロイン症候群のモブなことにも気づかず、両手から掬い取れる感情がじりじりと干潟になっていっても社会と手と手を取り合うことを選び、いつしか凡人以下になってもまだ死ねないままだ。
言葉はそんなわたしを心底軽蔑し、理解することもわたしを代弁することもやめ、そして無名のドキュメント.docx(新規作成)だけになる。
あなたの寿命はどこから? わたしは、しあわせになることから、だったのに。
(消耗される覚悟がある者から相手を消耗しなさい。わたしと新宿東口喫煙所集合→花園神社経由・ラブホ街直行コースを選ぶのなら、あなたのこと、ぜんぶ文字にして一生だれかの記憶で生き延びられる物語にするよ。女は秘めごとをまとうことで、ずっとずっと美しくなる。かわいいが正義なら、わたしの正義は当社比150%の圧倒的キュート。真っ白で糊がきいたシーツをぐしゃぐしゃに、わたしのこころに深くきざんで。愛されたらきっと書けなくなるね、だから今夜のゆめのおわりは、一服してわたしごとそのまま捨てて。)
いきること、安定すること、あいされること、激情、きずつく、みたして、うえて、ひっかききずのような、かたまり、あたたかさ、ことば、生きること。
人間になりたかった。性別も年齢も越えて。魔法使いもいないから、12時の針を過ぎてもシンデレラでいるために、わたしは女になって、レッドブルウォッカで踊り狂う。それでも王子様なんてもとからいない。だから、フォーマットに合わせて、せめて、メスでもわたしという自分を肯定して法的にゆるして一生を添い遂げたくて。
劇場型人生。開幕から閉幕までの6年間は、言葉で書いて、ことばをてばなした。
人生をたがえた第2章がはじまって、まあもうひとりでいいや、なんて思う先に現れる、仕事という日常の中の雷みたいな、中身まで言葉で満たされているメンヘラサブカルクズ系クリエイター(笑)となんて、恋のラストダンスはもう始められないよ。だって、優良物件(ガチ)と仮契約を結んだばかりだし。ただどちらを選んでも瞳にわたしが映ることはないだろうし、あなたのハシバミ色の瞳がきれいだねって、どっちも同じことを言うのでしょう。
泣きたいブルースノーの夜に聞きたい声は、
ふいに思い出す抱きしめた匂いは、
わかりあえるねという笑顔の作り方は、
エンドロールで振り向くのは、
しあわせになったら書けなくなって死ぬしかないし、書くためには精神的自傷でしぬほど傷つくしかない。
せーので地獄におちる言葉を前に、わたしは、今日も、マルボロを。
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