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教養あるネイティブが使う、「No」といわずに断る英語表現

カナダ人は(私の周りにいる方々は、と限られた範囲のお話ではありますが)、とても感じのいい人が多いです。実際、お国柄としても「弱者に優しくする/あからさまな差別を嫌う/他者を責めない」というところがある国です。特に西海岸側はそのような傾向が強いと思います。人々は、感じよくふるまうのを好みます。

そんなカナディアンが使う、素敵な「断り文句」、「できない・しない」を「No」を使わず伝える方法に感心したので、本日はそちらをご紹介します。

📝実際の事例はこちら


まずは、私が実際に受け取った例文を見てみましょう。

以下のテキストメッセージでの会話は、友人と食事に行く予定を調整していて、日時と場所を決めた際にお店の予約をすべきかどうか話し合っているところです。

 私 : 席を予約するべきかな
友 人: うん、予約するべき
 私 : わかった、やっとくよ
友 人: 会議中じゃなければ私ができたんだけど

この、「---, or I would help you」の表現の部分に注目してみましょう。

「I'm just in meeting, or I would help you」会議中じゃなければ私ができたんだけど)は、no / not などの否定的な言葉を使わずに「できない・しない」ことを伝えている点が感じいいなあ、と思いました。

友人は会社を経営しているカナダ人。
普段からとてもポジティブで感じのよい話し方をする女性なのですが、こういうところにも彼女のポジティブさが現れているのだわ、と感じました。

さて、この例文を普段の生活に応用して、「感じのいいお断りの言い方」をマスターしてみましょう。

日常生活のテキストメッセージで頻繁に使える便利な単語も一緒にご紹介します。


📝「or I'd --」を使う


まずは、上記の例文と同じように「or I'd」を使う方法。

1. 予定がある場合

Tied up now, or I'd join.
今いそがしくて。そうでなければ参加したんだけど

Tied upは、既に他の活動や予定で忙しいという意味で、よく使われます。この表現では、「自分が参加したい気持ちはあるが、他の予定で忙しい」ということを示し、「参加できない・しない」を「No」を使わずに伝えています。

2. 会議中の場合

In a meeting, or I'd help.
会議中。そうでなければ手伝ったんだけど

In a meetingは、会議中であること示す頻出フレーズ。ここでは、手伝いたい意志があるものの、会議がその障害になっているという状況を伝えることで「手伝えない」ことを伝えています。


3. 外出中の場合

Out and about, or I'd come.
外出していて忙しくて。そうでなければ行きたかった

Out and aboutは、外出していて用事を済ませている状態。これは頻繁に使える表現なので覚えておくとコンパクトに伝えられて便利です。

4. 体調不良の場合

Feeling off, or I'd join.
ちょっと体調が悪くて。そうでなければ参加したんだけど

Feeling offは、体調が優れない、少し具合が悪いという意味で、カジュアルのシーンでよく使えます。これもUnwellとかSickというよりライトな感じがしていいですよね。

5. 既に予定がある場合

Got plans, or I'd go.
予定があって。そうでなければ行きたかった

Got plansも、既に予定があるときに使える便利な表現です。テキストメッセージでは、こんな風に短くいえるとカッコいい(し、楽)ですよね。


6. 家族との時間を大切にしている場合

Family time, or I'd catch up.
家族で過ごすんだ。そうでなければ参加したかった

Family timeは、家族と過ごす時間を意味して、欧米ではティーンでも友達よりFamily timeを優先することもしばしば。日本では友達優先ですけどね。


7. やるべきことの締め切りが迫っている場合

Deadline looming, or I'd step out.
締切が間近で。そうでなければ出られたんだけど

Deadline loomingは、締め切り(deadline)が迫っている状態を示します。loomはもともとは名詞では「織機」のこと。縦糸と横糸で布を織るあれですね。その単語が、動詞になると「(何か嫌なこと・歓迎すべきでないことが)近づいてきている様子」を示します。だんだんと絵柄が織りあがってくるじわじわ来る様子からですかね。
目的語ナシで使えるのも便利です。方便にも使えそう。


📝「otherwise」を使う


「otherwise」を使う方法もあります。

Tied up now, or I'd join.
今いそがしくて。そうでなければ参加したんだけど

という例文の「or I'd join」の代わりに「would love to otherwise」「would do otherwise」を使ってみましょう。

上記の例でいいかえると、

  • Tied up now, would join otherwise.

  • In a meeting, would help otherwise.

  • Out and about, would come otherwise.

  • Feeling off, would love to otherwise.

  • Got plans, would enjoy otherwise.

  • Family time, would catch up otherwise.

  • Deadline looming, would step out otherwise.

という感じ。
バリエーションとして覚えておくと便利です。


📝「would — if I could」を使う


otherwiseの代わりに、if I couldを使っても言えます。


Tied up now, would join if I could.

In a meeting, would help if I could.

Out and about, would come if I could.

Feeling off, would join if I could.

Got plans, would go if I could.

Family time, would catch up if I could

Deadline looming, would step out if I could.


📝「お断り」にも気遣いがあるのがカナダ流


いかがでしょう。
否定形を一切使わずにスマートに「できない・しない」を伝えるこの方法、とても優しい感じがしませんか? ぜひ使いこなしてみたい表現のひとつです。
「いい感じ」に対応するのを好むカナダでは、表現のはしばしにこんな気遣いが感じられることが多いです。

ぜひとも使いこなしてみてくださいね。


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