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cakesがサービス終了と聞いて思うこと

一昨日の昼頃、毎日のひるほー(死語)くらいに思っていたcakes君のメルマガを何気なく見たらびっくりした。サ終するそうだ。

え、え~~~

cakes君とはかれこれ5年の付き合いで、有料と無料を繰り返しなんやかんや長い付き合いなのだ。そんな彼がついに。そうか…
あのメルマガから結構今でも昼休憩の合間に新作(無料)を読んでいたので寂しい限りである。

知らなかったのだが10年も続いていたらしい。その間に色んな連載があって中には書籍化されてベストセラーになったものも多い。今では超・超・超有名な書籍もあの頃連載されてたらしい。すごいよね。

ってことはやはり度重なる炎上が尾を引いたのかなと邪推。

最初の一つしか知らなかったけど、過去三度は炎上していた。

好きなcakes連載のクリエイターさんも多かったけどやはりこれら騒動の打撃は大きかったのか。その後体制を変え、エロや社会色の強すぎるテーマはご法度になったらしい。

確かにcakesと言えば、赤裸々なエロスを含んだ相談コラムや生々しい男女の漫画が多かった。当時周りもこの辺りを好んで読んでた印象だ。

(この辺り当時カートンちゃんがお世話になってた作品方やで)

でもサービス終了に至った原因って炎上だけじゃないような気がする。

何が言いたいかと言うとnoteも大丈夫かなと。
プラットフォームサービスであるnoteを強化していくのがサービス終了した理由だそうだが、正直noteの行く末も少し心配だ。

note発の有名クリエイターっている?

個人のプロデュース力なんて言葉を聞いて久しいが、その流れがますます強くなっている。
今やYouTuberがテレビに出るのは当たり前だし、SNSのインフルエンサーが企業を支えたりしてる。

書籍化も言わずもがな。とある出版社さんは完全にその流れに味をしめているそうな。それ単体の部署すらあるそうで、ノルマとして毎週インフルエンサー20人発掘しなきゃらしい。そんなことしてたらそろそろ絶滅するんじゃないの、インフルエンサー。

その中で不思議なのがnote発のクリエイターの話が異常に少ないことだ。
cakesで連載されててもどちらかというと編集部が頑張って売り込んでいる印象がある。

唯一あったとしてもnote内で爆発的に人気かというとそうでもない。
大抵フォロワーは1000人台だし、そもそもTwitterの方がそのウン倍もいる。どっちかっていうと「Twitterの人」という認識が強いのだ。完全にnoteだけやっててって人があまりにも聞かない。

パソコン主体のユーザビリティ

近年、広告代理店の中でしきりに囁かれているのが本格的な「スマホ時代」の到来。その証拠に今の10代の中にはフリック入力でしか文字が打てない子たちもいるらしいしパソコンもわからないそうだ。

確かにカートンちゃんの先輩編集者も入稿作業をスマホでやっててびっくりした。その先輩は卒論もスマホで入力していたらしい。カートンちゃんも世間で言うデジタルネイティブの年だけどこれはびっくり。
一つしか変わらんけどめちゃくちゃ現代っ子やな。

加えて「スマホ時代」というのはあくまで形だけの問題じゃなくて、文章よりも画像、画像よりも動画の流れがより一層強くなることも表しているそうだ。

今では業務マニュアルでさえも動画化する時代らしい。言われてみれば、ゲームのパッケージや家電からは説明書が消えて、動画やらイラスト、写真で説明されることが増えたよな。

圧倒的に見た方が早いこの時代に文字メインのプラットフォームであるnote。もうすでに大丈夫か?と思うところにもう一つ懸念事項がある。

これはなんとなく肌感に過ぎないのだがプラットフォーム自体、スマホで開く想定があまりされてない気がする。入力のしにくさ。どちらかというとパソコンを想定しているんじゃないかと思う。

使用想定がパソコンのプラットフォームといえば、ニコニコ動画がある。アプリが主流になった途端やはりそのナリを潜めた。
今ではYouTubeにほとんどユーザーが移ったプラットフォームだ。なんとなくそれに近しい匂いがするのはカートンちゃんだけだろうか。

収益化のシステムがマガジン(課金)のみ

そういえば、cakesって広告がなかったよな。
課金制でもっていたというのはシンプルにコンテンツに魅力があったということだ。この業界にいてわかるけどめちゃくちゃすごいことだと思う。

恐らくnoteが生まれたきっかけもそのcakesの新規クリエイターの発掘・育成が当初の狙いかもしくは裏テーマとしてあったんじゃないかと思う。
(そういえば、今似たようなことをしてる出版社もあったよな。漫画ラボとかハッシュタグ付けてTwitterでよく見かけるアレだ)

cakesでは成り立っていたその体制、果たしてnoteでも通用するのかどうか。

インスタ、Twitter、YouTube。色んなSNSが広告を入れている中、noteだけがストイックに一切排除してユーザー同士の課金の一部を利益として運営している。

カートンちゃんにはこのサービスについては既視感があって仕方がない。こ、これはSUZU●Iだ~~~~

自分の作品を世に放てる上にお金までもらえるなんて一石二鳥じゃん?
そんな思いで始める人も多かろう。確かに登録してアップロードしさえすればいいんだから簡単に夢を追える時代になったなと思う。

参入の障壁が少ないのがユーザーメリットなのかもしれないが、とはいえこれも最近どうなのかなと思う。
好まれる(ライクされる)のと買われるのはまた全然違うからだ。
本気でやりたいならしんどいかもしれんけどデザフェスに出品したりコミティア参加する方がまだ経験になるのではと思う。

ブログよりもnoteを選択するのって圧倒的にそのシンプルな課金制度によって収益化が素人にもわかりやすいからだ。
でも安易に収益化をちらつかせると純粋な気持ちで文字を書きたい人が寄り付かなくなるような気がする。

稼ぐこと重視のユーザー層

上の内容とも繋がるが、始めてみてびっくりしたのが書くことより稼ぐことを目的としてる人が意外と多いってことだ。

YouTubeにせよ、他SNSにせよ登録者数やフォロワーを増やす方法はいくらでもある。
が、それ単体でやってる人ってそこまで目立たない印象だ。でもnoteでは結構noteのプロみたいな人によるnote講座とかいってマガジンを売っているのをまじでめちゃくちゃ見かけるのだ。

ある時「noteを続かないのは何故?」という記事に「書くことが楽しめないから」とあって次の瞬間には有料制のサークルを紹介していた記事には笑ってしまった。これはもう一時のアフィ●スブログと同じである。

まあ、そりゃテクニックや法則性を理解さえすればフォロワーなんて無限に増えるのだから中身スカスカでもいいわな、と思うがそんなん書き物重視のプラットフォームとしてどうなのと思う。

繰り返しになるが、最初は純粋に書きたい、皆に見て欲しいと思ってもお金がちらついた瞬間、自分の書きたいものは書けなくなる。
どのプラットフォームだってある程度は同じだと思うが、正直ここまで目立つのはそのユーザーの質としていかがなものかと思う。
お金の匂いが常にちらつく人って近寄りがたいじゃん?それが多いと感じる時点でその集団には近づかんとこ、ってなるのと同じではなかろうか。

さいごに

これで全方向に喧嘩を売ったことになるのだが、それでも続けるのはなんやかんやでこのnoteにはお世話になってるし好きだからである。

確かにコンテンツは玉石混交なのかもしれないが、日記も創作もどちらも自然に載せられるのがnoteの良さだと思う。
つまり尖ったことを書いても、エモいことを書いてもあまり浮かないのが懐が広いなあと感じるのだ。

確かにもう文字のコミュニケーションってオワコンで時代に取り残されているのかもしれない。
が、一介のオタクがお気持ち表明するにも、到底わかり得ないアングラ・マニアックな趣味も、知的(笑)な啓蒙もはたまた企業のリブランディング狙いの試みもnoteは全て包み込んでくれている。

一介の懐古厨・考察厨の戯言に過ぎないが、これからも今後の文字媒体プラットフォームをけん引して欲しいと思ってやまない今日この頃なのである。

とりあえず、cakes君にはこれから最後まで楽しませてもらおうかと思う。

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