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鬱になった私が鬱に救われた話

これは
鬱になった私が
鬱に救われた話です

ただの身の上話ではありますが
同じ気持ちになったことのある方の
一助になれば幸いです

第1章 =鬱になった私=

上京してからしばらくして
職を転々としていた私は
安定した職場に巡り会えたこともあり
結婚しました

数年後にはマイホームを購入し
一度は諦めた子宝にも縁があり
家族3人で楽しい日々を過ごしていました

幸せな日々は風の様に過ぎ
スクスクと育った娘は
遠方のお嬢様が通う私立に進学しました

一般家庭から通わせるには
学費や寄付の負担が大きな学校でした
それでも私は娘の笑顔が見たくて
土日祝はおろか
大型連休さえ返上して働きました

仕事が好きで楽しめていたこともあり
寝る間も惜しんで働きました

甲斐あって昇格し
年収は大台に乗りました

そんな状況を
「大変だけど充実してやりがいのある人生」と
当時は疑問も持たず
ただ好意的に受け入れていました

>振り返ればこの時期に
>病むための要素が
>確実に積み重ねられていたと感じています

程なく
実績が認められて管理職となり
しばらくは順調でした

しかし
良かれと思って差し伸べた手を掴まれ
あらぬ方向に引き倒されたことで
転落の日々が突然にはじまりました

立場的にも経済的にも
20年かけて登った坂を転げ落ちるまで
一年もかかりませんでした

もともと
管理職には不向きな性格だったのでしょう
心身は憔悴し
入線して来る通勤電車を
「ここではないどこかに行きたい」
「楽になりたい」と
ぼんやりと眺めたことも
一度や2度ではありませんでした

「働けなくなったら私が代わりに働く」
子育てと趣味に熱心だった
専業主婦の妻の励ましも虚しく
気力が戻ることはありませんでした

仕事での圧力が心身の限界に達したとき
「ボキッ」と嫌な音が聞こえて
私は鬱になりました

===

いかがでしたでしょうか
手垢にまみれたありふれた話ですが
自分ごととなると
なかなかに辛いものです

つづく

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