【連載】研究最前線⑤「心臓病に対するmRNA医薬品のアプローチ」
1.mRNAによって心臓の細胞を自己修復させる研究現在、アストラゼネカ社は心不全などの生命を脅かす心血管疾患を治療できる可能性のある組織の修復及び再生に注目しています。
本研究は、損傷した心筋の修復を補助する血管内皮増殖因子A(VEGF-A)に関する研究に基づいて実施されています。
VEGF-Aとは、身体全体に充分な血液を供給するために極めて重要な役割を担います。前臨床試験ではVEGF-A mRNAの投与により酸素供給が改善され、心不全時の血管再生に有望な効果が得られてい