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【医学系ニュース】脊髄損傷回復の新たなバイオマーカー クリングルファーマと慶應大が共同研究契約を締結

クリングルファーマと慶應義塾大学の共同研究

クリングルファーマと慶應義塾大学は、脊髄損傷後の自然回復を予測するための新しい方法を見つけるために共同研究を行うことになりました。この発表は2024年11月12日に行われました。

脊髄損傷とは?

脊髄損傷は、背骨の中を通る神経の束である脊髄が傷つくことです。これにより、体の一部が動かなくなったり、感覚がなくなったりすることがあります。脊髄損傷の治療は難しく、回復には時間がかかります。

研究の目的

この研究の目的は、脊髄損傷後にどのくらい回復するかを予測するための「バイオマーカー」を見つけることです。バイオマーカーとは、体の状態を示す目印のようなもので、血液や髄液(脊髄の周りの液体)に含まれる特定の物質を指します。

これまでの取り組み

クリングルファーマは、慶應義塾大学と協力して、脊髄損傷の治療薬「KP-100IT」を開発してきました。この薬は、脊髄の回復を助けるためのものです。2023年12月には、この薬を使った大規模な臨床試験(治験)が終了し、現在は薬の販売許可を申請する準備をしています。

新しい研究の内容

今回の新しい研究では、過去の治験で集めた血液や髄液のサンプルを使って、バイオマーカーを探します。これにより、脊髄損傷後にどのくらい回復するかを早い段階で予測できるようになることを目指しています。研究期間は約1年を予定しています。

米国での計画

クリングルファーマは、この薬を米国でも開発する計画を立てています。脊髄損傷の初期段階では、どのくらい重症かを判断するのが難しいため、バイオマーカーを使って重症度や回復の見込みを予測できれば、治験のデザインがより効率的になると期待されています。また、バイオマーカーを使って薬の効果を確認することも考えています。


今回は以上です。お役に立てれば幸いです。

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