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信念対立したら思い出したいこと

私たちは、家庭、学校、職場など、さまざまな場面で信念の対立を経験することがあります。この多様性の時代、一人ひとりが異なる信念や価値観を持つのは自然なことです。「みんな違って、みんないい」という考え方もよく見かけますが、それだけで本当に良いのでしょうか。この考え方が進むと、紛争や戦争、テロや差別といった行為さえも「異なる価値観」として認めてしまう論理に繋がる危険性もあります。

絶対的な真理は存在しないかもしれませんが、異なる価値観を持つ者同士でも、合意できる共通の着地点があるのではないかと思います。例えば、ある学校の校長先生がこんな話をしてくれました。喧嘩をしていた二人の子どもに対して、「これからも毎日このように喧嘩を続けたいのか」と尋ねたところ、二人とも「それは望まない」という答えが返ってきたそうです。喧嘩の原因や意見は異なっていても、「喧嘩を続けたくない」という点で共通の理解が生まれたのです。

このように、考え方や価値観が異なる者同士でも、必ず合意できるポイントは存在します。そのためには、お互いの欲望やニーズに目を向けることが重要だと思います。人間はそれぞれ多様な生き方や考え方を持っていますが、根本には共通の欲望やニーズがあり、その深い部分での共感が、合意に至る道を開いてくれるのではないでしょうか。

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