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OLDIES GOODIES #38_Neil Sedaka特集
ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!
ばんばん&大幸の「オールディーズ グッディーズ」第38回(2021.6.19放送)。前回までは、「ビートルズ」を中心にお送りしていたこの番組。今回からは、「映画音楽」を中心に展開していくことに。
まずは二人の青春時代に公開された映画『ボーイハント』から、コニー・フランシスのニール・セダカ作曲ナンバー。彼の大ヒット曲「オー・キャロル」がキャロル・キングへの恋慕ソングだったというエピソードから始まり、名曲「カレンダー・ガール」、そして細川たかし「心のこり」とニール曲の類似点、さらに「これもニール・セダカ作曲の曲?」と思わず驚くヒット曲の数々を次々と紹介。キャンディー・ポップと侮るなかれ、ニール・セダカへのイメージと評価が覆る充実回。さすが、60年代ポップスを知り尽くした二人ならでは。
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Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures
ばんばん)今週も始まりました「オールディーズ・グッディーズ」、ばんばひろふみです。
大幸)長戸大幸です。
ばんばん)この番組は、洋楽の魅力をたっぷりお伝えしているんですけども、大幸さんはプロデューサーとしてすごいですけど、自分の中で基準みたいなのあるんですか? この人やるとかやらへんとか?
大幸)いや別にないですよ。
ばんばん)その時の感覚、感性?
大幸)まあ〜、もしこの人をやるならどうしたら売れるかな?みたいなことから始まって。
ばんばん)それはあれですか、売れないような人をなんとか売れるようなことにしようとか、あるいはもうこの人やったら絶対売れるという、そのなんか種みたいな物を見つけて?
大幸)私が出会う人って、売れると思わない人たちが多かったですね。
ばんばん)そうなんですか(笑)?
大幸)そう。やっぱりテレビをバックにとか、そういう相当影響力のある人物ではなかったので、僕が。だからどうしても来た人から何かを引き出してっていうやり方になりますよね。
ばんばん)だからその引き出す難しさっていうのはあるでしょ?
大幸)まあそうですよね。だから全部が成功したわけじゃないけど。まあ何か、「ここの隙間ならあるかな?」みたいなことはありました。
ばんばん)なんかこ〜う、見てる時にキラッと光っている部分を見つけるということですかね。
大幸)そうですよね。
ばんばん)う~ん、なかなか。でも言うのはやさしいけど、実際人相手ですから、難しいですよね。
大幸)そうですね、はい。
ばんばん)え~まあそんな話も色々しながら番組を進めていきたいと思いますが、さて今週は?
大幸)えっと、今日から「映画音楽」をやろうと思いまして。
ばんばん)映画音楽、はい。
大幸)映画音楽っていうと、僕自分が中学の時に最初に影響を受けたというか、まあ大変POPな映画ですけども『ボーイハント』(※注釈1)っていう。
ばんばん)あ~コニー・フランシス(※注釈2)が歌ってなかったですか?
大幸)そうです!
ばんばん)あれ映画なんですか?
大幸)映画なんですよ。この映画に出てくるね、コニー・フランシスと二人の女性、ドロレス・ハートと、イヴェット・ミミューっていうのかな、イヴェット・ミメオっていったんですかね。この二人の女性が私中学の時好きで。で、これを観に行った記憶がすごくあります。
ばんばん)あ~そう。それが大幸さんが初めて観た映画?
大幸)いや、初めてみた映画はもちろん小学校の時いろいろ。まあ、小学校って観せられるじゃないですか。
ばんばん)結構ね。ディズニーの映画とか。
大幸)はいはい、僕らはディズニーじゃなかったですよ。
ばんばん)あ~、『滅びゆく大草原』とか?
大幸)いやいや、僕は『沈黙の海』とか、なんかそんなん。
二人)(笑)
大幸)まあそれでね、『ボーイハント』を観に行った時に、このドロレス・ハートとイヴェット・ミメオっていうか、ミミューっていうんですけども、この人たちが本当に綺麗で。で、コニー・フランシスのこの「ボーイ・ハント」って曲がすごく良くてですね、僕はとにかく記憶に残ってます。
ばんばん)うん(笑)。この歌は日本の方も結構カバーしてましたね。
大幸)もちろん歌ってたし。ただこの曲を作ったのはニール・セダカ(※注釈3)なんですよ。
ばんばん)あ、ニール・セダカですか!
大幸)はい。だからニール・セダカが歌ってるバージョンあるかなと思って調べたけど、なかったので。
ばんばん)なるほど。
大幸)まあ今日はこの曲から「ニール・セダカ特集」に入っていきたいんです。
ばんばん)はい、わかりました。
大幸)では、コニー・フランシスの「ボーイ・ハント」。
TR-1 Where The Boys Are / Connie Francis
(※注釈1)『ボーイハント』は、1960年に公開されたアメリカの映画。日本公開は1961年。フロリダを舞台とする女子大生たちを主人公とした青春ドラマで、歌手でもあるコニー・フランシスが主演を務めた。
(※注釈2)コニー・フランシス(Connie Francis / 1938.12.12-)は、米国ニュージャージー州出身の、1950~60年代のアメリカン・ポップスを代表する歌手であり、女優。代表曲に「ヴァケイション」「カラーに口紅」「可愛いベイビー」などがある。
(※注釈3)ニール・セダカ(Neil Sedaka / 1939.3.13-)は、米国ニューヨーク州生まれ。9歳からピアノを学び、13歳で作曲を始める。高校時代にコーラス・グループ、トーケンズに参加。ジュリアード音楽院で学んだ後、ポピュラー音楽の世界に進出。1957年レコード・デビュー。1960年代前半に歌手兼作曲家として、1970年代にシンガーソングライターとして黄金期を迎えた。代表曲は、「悲しき慕情」「雨に微笑を」「おお!キャロル」など。
ばんばん)コニー・フランシスって、なんかネッチョリしてるでしょ、あれがええんですよね。
大幸)はい。僕ね、コニー・フランシスとコニー・スティーブンス、この二人の声が好きでしたね。中学生の時。
ばんばん)あ〜、なるほど、このネットリ系が。
大幸)はい。でもね、松田聖子が出てきたときに、コニー・フランシスみたいな感じがしました、声が。
ばんばん)声の質がね。あ~そう言われればそうかもしれないですね。
大幸)で、まあコニー・フランシスのこの曲なんですけども、実はニール・セダカって確かね、キャロル・キングと同窓かなんかなんですよ。どっかの音楽院かなんかで。で、キャロル・キングがこの時、作曲家のようなものでまだ歌はちゃんと歌ってなかった、1960年代の初期なんですけど。
ばんばん)ジェリー・ゴフィンと二人でコンビで作ってた時ですよね。
大幸)そうそう。その時にニール・セダカが、どうもキャロル・キングが好きだったみたいで。
ばんばん)あ~そう、へえ〜。
大幸)それで「Oh! Carol」(※注釈4)っていう。
ばんばん)あっ、キャロル・キングの歌なんですか、これ?
大幸)そうそう、「Oh! Carol」っていうのはキャロル・キングの歌なんですよ。
ばんばん)へえ、そうなんですか?
大幸)これは多分ね、真剣に作ってないと思いますよ。
ばんばん)(笑)
大幸)まあ後でかけますけども。あの~、「Little Darlin’」っていうダイアモンズの曲で、1957年に1位か2位になってる曲があるんですよ。
ばんばん)ドゥーワップのグループですよね?
大幸)そうそう、これに似せて適当に作ったんだと思うんですよ。「Oh! Carol」はB面でしたからね。
ばんばん)あ、そうなん? でもすごい流行りましたよね。
大幸)流行ったんです。だから手抜きは意外と流行るんですよ。
ばんばん)(笑)
大幸)では、このニール・セダカの「Oh! Carol」を聴いてください。
TR-2 Oh! Carol / Neil Sedaka
(※注釈4)「Oh! Carol」は、ニール・セダカが1959年に発表した曲。同年12月に全米9位を記録した。
ばんばん)あ~なんか僕はこれ聴くと「ケメ子の歌」を思い出しちゃう。♪~きのうケメ子に会いました~♪って。
二人)(笑)
大幸)「ケメ子の歌」は後でかけますから(笑)
ばんばん)あ、いや~(笑)失礼しました!
大幸)いえいえ。それでですね、この「Oh! Carol」をキャロル・キングが聴いて、1960年に「Oh, Neil」っていうアンサーソングを歌うんですよ。
ばんばん)はっはっはっ、馬鹿野郎(笑)。分かったわけやね、「あっ、これは私の曲や!」って(笑)
大幸)もちろん。「私を歌の中で取り上げてくれてありがとう、大好きよ」みたいなことを言うんだけども、嫌味たっぷりなんですよ。
ばんばん)あ、そうなんですか(笑)?
大幸)そう。「Oh, Neil」って言ってるんだけど、ニール・セダカじゃなくてニール・セダキだったかな? 確か、ニール・セダキのレコードをおじいちゃんがショットガンで撃つとか、相当嫌味な歌詞を歌ってますんで(笑)
ばんばん)嫌いだったんやね、ニール・セダカのことが(笑)
大幸)いやいや、多分キャロル・キングこの時結婚してたんだと思うんですよね。
ばんばん)あ、そっか。
大幸)だからキャロル・キングとしては精一杯「Oh, Neil」ってのを作ってお返しをしたっていう。
ばんばん)お返しね〜(笑)
大幸)僕は冗談だと思うんですけどね、キャロル・キングの。まっ、この「Oh, Neil」を聴いてみてください。
TR-3 Oh, Neil / Carol King
ばんばん)これはシングルで出したんですか?
大幸)いや、ちょっとよく覚えてないですね。まあでも、当時僕らは聴けなかったですけど、キャロル・キングが「Oh, Neil」ってやってたのは知ってましたけどね。
ばんばん)あ~そうですか。僕は初めて今日聴きましたね。
大幸)はい。それではあと、同じくその「Oh! Carol」をフォー・シーズンズ(※注釈5) がやってるんですよ。そのフォー・シーズンズの「Oh Carol」を聴いてみてください。
TR-4 Oh! Carol / The Four Seasons
(※注釈5)フォー・シーズンズ(The Four Seasons)は、1960年代中期に世界規模で成功した米国のグループ。歌手、プロデューサー、ミュージシャンの入れ替わりは激しかったが、リードヴォーカルのフランキー・ヴァリと、キーボード奏者&テナー・ヴォーカルのボブ・ゴーディオは常に残っていた。世界中で1億枚以上の売り上げを誇り、現在でも最も売り上げの高い音楽グループの一つとされている。
ばんばん)なんか面白いですね、いろいろ交代交代でね。
大幸)ねえ、たぶん「Oh! Carol」も相当向こうでもヒットした可能性ありますよね。
ばんばん)かもしれないですね。やっぱりボーカルがいいですね、フランキーの裏声がね。
大幸)はい。フランキー・ヴァリがね。で、この曲の原曲がダイアモンズの「Little Darlin'」だと思うってさっき話したんですけど、そのダイアモンズもこの曲やってるんです。
ばんばん)あ、『Oh! Carol』を?
大幸)はい、「Oh !Carol」です。それをちょっと聴いてください。
TR-5 Oh! Carol / The Diamonds
大幸)続いては、先ほどから話してるダイアモンズの「Little Dariln’」を。1957年に大ヒットした作品です。こちらを 聴いてください。
TR-6 Little Darlin’/ The Diamonds
ばんばん)これは確実にニール・セダカは影響受けてますね。
大幸)っていうか多分、冗談で作ったんだと思うんですよね。そんなに真剣にじゃなく。
ばんばん)ニール・セダカの方が?
大幸)はい。これに似せてね。で、ニール・セダカって言うとやっぱり、必ずイントロにコーラスが入るんですよ。
ばんばん)そうなんですか。
大幸)うん、いわゆる「She Loves You」みたいにAメロの前にサビじゃないんだけどなんかね、前奏のようなコーラスが入るんですね。
ばんばん)はい。それはニール・セダカの特徴?
大幸)特徴ですね。で、日本でもとにかくロカビリーの時にものすごく流行りましたから、ニール・セダカは。
ばんばん)あ~、そうでしたね。
大幸)それで、一番有名な「Calendar Girl」って曲を聴いてもらって。
ばんばん)【パパッパパ】やね。
大幸)はい、。これが1961年なんですけど、僕これでハロウィンが10月にあることを知りました。当時ハロウィンって何かわからなかったです。
ばんばん)いや、僕らハロウィンなんて知らなかったですよね、全然。
大幸)はい(笑)。この曲でハロウィンって何かな?っていう風に思ってました。
ばんばん)カボチャなんて知らんもん。
大幸)いやいや(笑)、だからこの「Calendar Girl」なんで1月から12月まで、Januaryから始まってるんでよく覚えてましたけどね。たぶんこれが1961年ですから、僕の小6かそんな感じの時ですよね。
ばんばん)うん、これ坂本九さんかなんか歌ってましたよね。
大幸)はい、歌ってました。では、ニール・セダカで「Calendar Girl」を聴いてください。
TR-7 Calendar Girl / Neil Sedaka
ばんばん)これ、ハロウィンもそうですし、イースターも出てきてますね。当時、知らなかったです、そんなのも。
大幸)あ~はいはい、バレンタインもね。まあ、僕らクリスマスしか知らなかった。
二人)(笑)
大幸)で、あの~ちょっと話変わりますけど、いきなり細川たかしさんのデビュー曲の「心のこり」(1975年4月1日発売)を聴いてもらおうと。
ばんばん)ほう(笑)
TR-8 心のこり/ 細川たかし
ばんばん)一緒に口ずさめますね(笑)
大幸)はい(笑)。で、これニール・セダカのデビュー曲に「恋の日記」っていう曲があるんですよ。「The Diary」って、これがデビュー曲だったと思うんですけど。これに大変よく似てるので。作曲家はこの間亡くなったんですけど、中村泰士先生。
ばんばん)あ~中村さん!
大幸)はい。もう80歳くらいで、すごくかっこよかった人ですけど。
ばんばん)そうでしたね。
大幸)あの方に聞いたことがあって。
「これそっくりなんですけど?」(長戸)
「バレた?」(中村先生)みたいな感じで(笑)。
「当然だよ」みたいな感じで言われました。
ばんばん)当然だよ(笑)?
大幸)はい、言われました。是非そのニール・セダカの「The Diary」を聴いてください。
TR-9 The Diary(恋の日記)/ Neil Sedaka
ばんばん)あ~、言われたらサビの展開とかまで、もうずっと同じ感じでしたね。
大幸)そうですよね。でもまあヒット曲っていうのはなんかそういう基本的なパターンがあるんじゃないですかね。
ばんばん)そうなんですかね。そういう風に考えれば、いいのかも。
大幸)先ほどチラッと話が出てきた「ケメ子の歌」ってありますよね。
ばんばん)はい、ザ・ダーツ。
大幸)ダーツ、これをちょっと聴いてください。
二人)(笑)
TR-10 ケメ子の歌 / ザ・ダーツ
ばんばん)懐かしいですね。
大幸)これザ・ダーツってグループ、ばんばんさんよく知ってるんですか?
ばんばん)いや、京都でやってたんですか?
大幸)いえいえ、どこかわかんないですけど、じゃあ京都ではないんですね。
ばんばん)じゃないと思いますけどね。
大幸)あ~、この曲ね、イントロがニール・セダカの「かわいいあの娘」という曲にあまりに似てるんで。
ばんばん)あの♪~ドゥーワッパ~♪ってやつですか?
大幸)そう、気づいたことあります?
ばんばん)え~知らない。
大幸)ちょっと聴いてください。
TR-11 Next Door To An Angel(かわいいあの娘)/ Neil Sedaka
ばんばん)そのままでしたね。
大幸)当時そんなにこの曲はヒットしなかったという事もあるんですけどね。
ばんばん)あ~、このニール・セダカの方が?
大幸)はい。この前まではヒットしてたんですけどね。この辺くらいからあまりヒットしてないんで「もういいのかな」と思ったんじゃないですかね。
ただニール・セダカのこの曲のサビあたりは、なんかジョン・レノンに通じるものがありましてね。「Ticket to Ride」とか、あの辺のジョン・レノンの声にちょっと似てる感じがするんですよ。
ばんばん)あ~、あのニール・セダカってやっぱりライターとしてすごい優れてますよね。
大幸)すごいですよ、この方は。で、大ヒットは60年代の初期から。いわゆる『Oh! Carol』の時は1959年〜1960年くらいですかね。
ばんばん)ねえ〜。
大幸)1975年にはキャプテン&テニールで有名だった「愛ある限り」って、あれの作曲もそうなんですよ。
ばんばん)あ、あれもニール・セダカですか。
大幸)はい。だからすごく息の長い方ですよね。
ばんばん)今も現役でやってますよね。
大幸)あ、そうですか。
ばんばん)はい。
大幸)で、「かわいいあの娘」のちょっと前にですね、「悲しき慕情」という曲があるんですよ。これもね、1962年の10月に全米1位になったんです。
ばんばん)あ~これ知ってます、有名ですね。
大幸)知ってるでしょ。僕はちょうどこれくらいの時にオールディーズを聴き出したんですよ。では、その「悲しき慕情」ニール・セダカを聴いてください。
TR-12 Breaking Up Is Hard To Do(悲しき慕情)/ Neil Sedaka
大幸)この曲は、あのカーペンターズがやってるんです。
ばんばん)あ、はい。やってますね。
大幸)じゃあカーペンターズで1976年の「悲しき慕情」を聴いてください。
TR-13 Breaking Up Is Hard To Do(悲しき慕情)/ Carpenters
大幸)このカーペンターズのお兄さんのリチャード・カーペンターが、多分私と同じようにオールディーズのコレクターだったと思います。だから古い曲を。
ばんばん)あ~! なんかほらやっぱりカーペンターズっていうと「Yesterday Once More」とかね、ピッタリですね。
大幸)はい。そうそう、この「Yesterday Once More」に色々古い曲のいいものを使ったりだとか、あとあの「遥かなる影」でしたっけ、元々は人の曲だった。あっ「Close To You」だったかな?
ばんばん)♪~Close To You~♪ あれ誰が作ったんですか?
大幸)バート・バカラックが無名の時、前も話したと思うんですけど。リチャード・チェンバレン。
ばんばん)はいはい。
大幸)『ドクター・キルデア』っていう映画あったじゃないですか。
ばんばん)知らん。
大幸)ベン・ケーシーと、もう一個はいわゆる医者のドラマで『ドクター・キルデア』っていうのがあって、その主人公のリチャード・チェンバレンが歌ったんですけど、あんまりヒットしなかったんですよ、だから当時はそんなにバカラックも有名じゃなかったんだけど、これを多分ね、ディオンヌ・ワーウィックが歌って少し話題になったんで、カーペンターズがあそこまで有名にしたってことですよね。
ばんばん)あ~、なるほどね。
大幸)まあそのカーペンターズの話なんですが、本当に兄のリチャードはすごいオールディーズのコレクターらしいですよ。で、さっきお聞かせした「悲しき慕情」、実はこれ1962年に1位になるんですけども、1975年にもう一度カムバックするんです。同じニール・セダカがバラードにして、再ヒットするんですよ。
ばんばん)へえ〜。
大幸)同じ曲をちょっとバラードにして歌ったニール・セダカの「悲しき慕情」を聴いてください。
TR-14 Breaking Up Is Hard To Do(悲しき慕情)/ Neil Sedaka
ばんばん)あの~ニール・セダカって人は、日本で思っている以上にスーパースターですよね。
大幸)そうですね。ニール・セダカと、まあポール・アンカもそうなんですけど。
ばんばん)そうですね。
大幸)自分で曲を書いて、それでアレンジも。これ多重録音ですからね。当時4チャンくらいしかない時に、これだけのコーラスを全部自分でやってるわけですから。だからもう作曲家としてもすごく才能があったと思います。
ばんばん)あ~そうなんですか、すごいですね。
大幸)で、この「悲しき慕情」が再ヒットする前、1974年に「雨に微笑を」っていう曲で、これも1位になってるんですよ。
ばんばん)すごいですね。1位ガンガン取ってる!
大幸)はい。この「雨に微笑を」を聴いて欲しいんです。
TR-15 Laughter In The Rain(雨に微笑を)/ Neil Sedaka
ばんばん)これもまたいい歌ですね。
大幸)はい。まあこの頃からね、僕らもそうだけど、時代はだいぶ、いわゆる通常コードじゃなくて分数コードとか、ちょっとフュージョンっぽくなっていくんですね。世の中が。
ばんばん)うん。でもニール・セダカもちゃんとそこへ?
大幸)そう、そこへ行けてるんですよ! だから彼みたいに60年代の初期に大ヒットして、70年代の後半までもった人ってなかなかいないんですよ。だからニール・セダカと、あとはイギリスのクリフ・リチャード。これももちろん長い。それからあとね、ビージーズ。あれも初期の頃はリバプールサウンドと言われていた仲間だったんだけど、70年代後半にディスコでヒットしました。この辺の人たちはすごいなと思いますね。
ばんばん)あ~なるほど、うん。
大幸)で、その「雨に微笑を」は1974年なんですけど、1975年にキャプテン&テニールに曲を提供して、これが全米1位なんですよ。
ばんばん)これ、僕も曲は知ってたけど、作曲がニール・セダカっていうのは知らなかったですね。
大幸)「愛ある限り」っていう曲なんですけど、これを是非聴いてください。
TR-16 Love Will Keep Us Together(愛ある限り)/ The Captain & Tennille
ばんばん)ばんばん&大幸の「オールディーズ グッディーズ」。今週もあっという間にお別れの時間となりました。今日は、ニール・セダカのすごさを再認識できましたね。
大幸)はい。だから来週はニール・セダカと同じように、同じ時期に出てきたポール・アンカを。
ばんばん)ポール・アンカもやっぱりやってることはすごいですよね。
大幸)はい。「ダイアナ」から始まって〜。
ばんばん)「ダイアナ」しかわりと知らないけども。
大幸)ま、じゃあ来週をお楽しみに。
ばんばん)はい。ということで、「オールディーズ グッディーズ」、お相手は、ばんばひろふみと。
大幸)長戸大幸でした。
ばんばん)来週までご機嫌よう。
二人)さようなら。
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