脊椎・脊髄・神経・靭帯
神経・靭帯の解剖や椎体検査についての対策問題です。
★過去問CHECK★
第18回(33)胸椎読影
第17回(4)解剖
第16回(5)神経解剖
第14回(50)腰椎読影
第13回(47)脊椎腫瘍
第10回(32)神経解剖(35)神経解剖
第9回(30)脊椎靭帯(34)脊椎腫瘍
第6回(1)脊椎腫瘍(28)脊椎靭帯
第5回(19)頸椎読影(35)神経解剖
問題1 靭帯解剖
黄色靭帯は椎体と椎間円板の後面に沿い脊柱管の前壁を縦走する.
頚部において棘上靭帯は頂靭帯といわれる.
環椎十字靭帯は環椎横靭帯と後縦靭帯からなる.
黄色靭帯・前縦靭帯・棘間靭帯・棘上靭帯は脊柱の屈曲を制限する.
脊椎靭帯を構成するのは前縦靭帯と棘上靭帯である.
前縦靭帯は大腿骨内顆の顆間窩上部から斜前下方に走行して腓骨顆間隆起の前方に付着する.
【解答】
X 椎体と椎間円板の後面に沿い脊柱管の前壁を縦走するのは後縦靭帯.
O
X 環椎十字靭帯は環椎横靭帯と縦束からなる.
X 前縦靭帯は屈曲を制限しない.
X 前縦靭帯と後縦靭帯である.
X 前縦靭帯は後頭骨底部から仙椎全面まで脊柱の前面を上下に走行する.
【解説】
黄色靭帯は隣接する椎弓板の間に張っている厚く強い靭帯である.
黄色靭帯については関連問題として第9回(30)では「軸椎より上と仙椎間には黄色靭帯はない」という設問があったがこれは正しい.
また第17回(4)では「椎体は脊柱の全長にわたって前縦靭帯と後縦靭帯で結ばれる」とあったがこれは正しい.前縦靭帯は脊柱の前面を上下に走る帯状の靭帯で,上端は後頭骨底部から起こり,脊椎前面に至る.後縦靭帯は斜台から仙骨管内を上下に走る.
2. 頂靭帯は後頭骨の外後頭隆起から第7頸椎棘突起に至る浅部から深部に向かって正中面に走る靭帯性の膜のことである.
棘上靭帯は頂靭帯の後方部に続き,胸腰椎,仙椎などの棘突起の先端を連結するための,縦に走る靭帯. 棘上靭帯は第7頸椎以下の頂靭帯に相当する.
3. 環椎十字靭帯は環椎横靭帯と縦束の二部からなる.
4. 脊柱が屈曲するとき椎体の後面にある軟部組織は伸びるため,後面組織が屈曲を制限する.黄色靭帯は脊柱の屈曲に際して常に緊張した状態を保っている.棘間靭帯・棘上靭帯はいずれも脊柱の運動を制限する.
前縦靭帯は屈曲の制限ではなく脊柱が進展しすぎるのを防いだり,椎間円板が前に脱出するのを防ぐ役割がある.
5. 椎体は脊柱の全長にわたって前縦靭帯(頭蓋底から仙骨全面まで)と後縦靭帯(斜台から仙骨管内まで)で強く結ばれる.椎骨の連結は椎間円板・前縦靭帯・後縦靭帯が担っている.
6.大腿骨内顆の顆間窩上部から斜前下方に走行して腓骨顆間隆起の前方に付着するのは膝の前十字靭帯である.
問題2 椎体解剖
棘突起は全ての脊椎に存在する.
赤色骨髄は脂肪組織を含まない.
腰椎脊柱管内にはBatson静脈叢が存在する.
椎体軟骨終板には感覚神経線維が存在しない.
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