標識・ペースメーカ・添付文書
近年頻出の標識と,MRI対応デバイス,添付文書に関する出題のまとめです。
★過去問CHECK★
第20回(37)標識
第18回(42)標識(44)ペースメーカ
第16回(42)標識(45)ペースメーカ
第15回(43)標識(49)添付文書
第14回(28)標識(30)ペースメーカ(31)対応デバイス
第13回(28)標識(31)ペースメーカ(34)添付文書
第12回(29)標識(33)添付文書(36)ペースメーカ
第11回(26)添付文書(30)対応デバイス(31)ペースメーカ
第10回(27)ペースメーカ
第9回(25)ペースメーカ
第8回(22)添付文書(32)ペースメーカ
第7回(32)添付文書
第6回(23)添付文書
過去問は日本磁気共鳴専門技術者認定機構のホームページにPDFデータが公開されておりますのでそちらをご活用ください★
問題1 標識
(1)以下の標識について1~4のうち正しい記述はどれか.また5~7の質問に答えよ.
(A)はMR画像に影響がないことを示している.
(B)の機器は全ての MR 装置に無条件で使用できる.
(C)はMR 不適合の示すマークで,いかなる条件でもMRI検査をしてはならない.
(A)(B)(C)の記号は,安全のため MR 撮像室の入口に掲示する.
(D)の標識の意味を答えよ.
(E)の標識の意味を答えよ.
(F)の標識の意味を答えよ.
【解答】
X MR画像への影響を示したものではない.
X あらかじめ定められた撮像条件を守る限りで使用できる
O
X 入口に掲示するマークではない
「レーザー製品」
「添付文書を参照してほしい」
「聴覚保護の着用」
【解説】
(A)~(C)はMR 適合性の試験結果を表示するための標準規格表示.
(A)MR Safe
「MR適合」(MR Safe):いかなるMR環境においても既知の危険性を持たない物品であることを示すもので,画像への影響について示すものではなく, 撮像した画像に影響を及ぼすことがある.
2.(B)MR Conditional
「MR条件付適合」(MR Conditional):あらかじめ定められた使用条件を守る限りにおいて,特定のMR環境においては既知の危険性がないことが実証されている物品であることを示す.単に使用してよい静磁場強度や撮像条件など製品の添付文書に記載されている内容だけではなく,患者の管理全般を腹部概念としてとらえられるべきで,検査体制に対して適切な管理を行って初めてMR Conditionalが成立する.
3.(C)MR Unsafe
「MR非適合」(MR Unsafe):あらゆるMR環境で既知の危険性が発生することが判明している物品である.鉄製のハサミやボンベが代表例.
4.MR検査室の出入り口付近に表示されることになっているのはJIS Z 4950「診断用磁気共鳴装置―図記号及び標識」として定められた12の標識である.強磁場に対する注意や,ペースメーカ装着者の入室禁止などの項目がある.
5.(D)レーザー製品
黒線+黄色三角形の外形内に図記号を収めた「警告」のための表示様式で,レーザー製品に対する注意のマークである.MRIやCTで,位置合わせの際にレーザーが出る部分などに表示されている.
6.(E)取扱説明書の参照を求める
EはJIS Z9101による安全標識様式.青い円の外形中に白の図記号で「とるべき行動」を示されている.EはMRM01で,マニュアル・リファレンスの参照を求めるマーク.
7.(F)聴覚保護の着用
FはJIS Z9101による安全標識様式.青い円の外形中に白の図記号で「とるべき行動」を示されている.FはMEQ61で,防音保護具の着用を求めるマーク.
(2)MR 撮影室入り口に掲示するべきとされている12の標識を以下に示す.A~Lの標識の意味を答えよ.
【解答】
(A)警告:今日磁場(強磁場によるリスク)
(B)警告:非電離放射線(MR室内高周波使用)
(C)ペースメーカ装着者の立入禁止
(D)金属製体内植込物保有者の立入禁止
(E)金属製装身具の持ち込み禁止:ヘアピン,イヤリング等
(F)鉄製小物の持ち込み禁止:クリップ,ハサミ等
(G)鉄製移送用機器,鉄製補助用具持ち込み禁止:ストレッチャー,車いす等
(H)鉄製容器の持ち込み禁止:消火器,ガスボンベ等
(I)精密機器・電子機器の持ち込み禁止:腕時計等
(J)磁気記録媒体の持ち込み禁止:磁気カード,テレホンカード等
(K)鉄製工具,鉄製掃除用具の持ち込み禁止:ドライバー,モップ等
(L)鉄製運搬機器の持ち込み禁止:ワゴン等
【解説】
MR 撮影室の入り口に掲示するべきとされている標識は立ち入り制限区域への注意喚起及び金属製品持ち込みに対しての警告など12ある.
吸着事故防止のため,MR検査室の被検者入室のドア面,またはその周辺にMR安全標識をとりつける.
問題2 MRI対応ペースメーカ
(1)正しい記述はどれか.
オーバーセンシングが起こると頻脈になる.
MRI検査時は必ず生体モニタを装着しなければならない.
ペースメーカのMRI対応モードは自己脈より短く設定する.
ペースメーカ手帳の表紙には必ず適応磁場強度が記載されている.
ジェネレータのみをMRI対応機種に交換すると条件付きMRI対応になる.
心臓ペースメーカ植込み者は漏洩磁場のある操作室には入室できない.
条件付きMR対応ペースメーカは除細動付きにも対応している.
条件付で 1.5T 装置の可能なペースメーカは 0.5T 装置でも検査可能である.
撮像は仰臥位と腹臥位で検査が可能である.
本体は胸郭に埋められていることに限る.
撮像は水平磁場のトンネル型のみ許可されている.
磁気共鳴専門技術者でないと実施できない.
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